ディズニー映画語り ミッキーのピクニック | すきなものしか語れない

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元ディズニーシー長年単パサー。今はおもにディズニー映画中心に好きなものだけ勝手に語るつまらないブログです。Dヲタだった頃の記事は思い出として残してます。



はぁぃどぅも。


今年はウォルト・ディズニー・カンパニー創立100周年という事で、今回はディズニー・カンパニー黎明期の象徴であるミッキー・マウスの初期短編作品語りの第六回です。


実に120以上作品数を誇るミッキー・マウス短編シリーズの中でもわりと知名度低めの作品を中心にご紹介しているこちらのシリーズ記事。



名実共にミッキー全盛期時代と言える1930年台の作品群の中から、今回は自分が個人的に特に大好きな作品であるこちらの作品をご紹介します。





(※当ブログは基本ネタバレありです。ご了承下さい。)



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  ミッキーのピクニック

(原題:The Picnic)

1930年

監督

バート・ジレット

データ

ミッキー・マウス第23作目の短編劇場映画。


1930年に公開された8本目のミッキー作品です。


前記事で語った「カクタス・キッド」をもってウォルトが監督業から身をひいた為、今作の監督はバート・ジレットが務めています。


1929年の「ミッキーの海山越えて」で初めて監督を担当して以来実に30以上ものミッキー作品を監督を務めたジレット。

シリー・シンフォニーシリーズの「花と木」「三匹の子ぶた」等のアカデミー賞受賞作品を手掛けた事でも知られる人物です。



ミッキー・マウスの声優はウォルト・ディズニー、ミニー・マウスはマーセリット・ガーナーが引き続き務めています。


タイトルの通りミッキー達のとあるピクニックを描いたこの作品。


ミッキー・マウス、ミニー・マウスの他今回はプルートの原型であるミニーの飼い犬「ローバー」が登場。


プルートは公式にはこの二作前の「ミッキーの陽気な囚人」で登場したブラッドハウンドがその最原型と言われています。




その時はまだフォルム等今のプルートとかなりの違いが見られましたが今作のローバーから…



だいぶデザインや性格もグッとプルートに近付きました。

ちなみに上の写真に写っているのはプルートの体に住んでいるノミ
初期のプルートは「ノミとの攻防」鉄板ネタで、この後様々な作品でお約束ギャグとして何度も登場します。


プルートはノーム・ファーガソンというディズニー初期のアニメーターが生み出したキャラクターであり、後にその人気はミッキーを凌ぐほどに上昇します。1940年代前後ミッキーの人気低迷期名実共に支えた真のパートナーと言える非常に重要なキャラクターです。

この「ミッキーのピクニック」は正にそのパートナー関係の始まりとも言える作品でもあります。

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あらすじ



ミッキーはミニーと共にピクニックに出かける。

ミニーの愛犬ローバーも同行。


途中ローバーがひと騒ぎ起こすもののなんとか小川の近くのピクニック場へ到着。


穏やかなひとときを楽しむ二人だったが、その時ミッキー達には2つの災難が迫っていた…


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感想

新たなパターンの構築



口笛吹くだけでこんな一生懸命なカップルっていますか?w

いやぁこの作品本当好きですね。





まずはプルートの前身ローバーなんですけど、彼はの登場で格段にギャグと展開のバリエーションが広がりました。


やんちゃ系の騒動はミッキーがやらなくても彼が請け負ってくれるようになった為、より展開に奥行きを持たせる事に成功しています。



ミッキー達そっちのけでうさぎの穴を追いかけ回して…


うさぎに穴を剥がされて…
(まさかのインスタント穴!w)


この弾け具合…w


いきなりこの突っ走り方は半端ないです。

そりゃ人気出ますよね。


ここから徐々に「ドタバタ=プルート「ミッキー=冷静」という役割分担が作品内で進んでいくことになります。




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サムネイル

今作のハイライト



そんな感じでまぁローバーも最高なんですが、個人的に今作で最高に好きなのはミッキーとミニーの後半のシークエンスです。

二人のキャラクターを象徴するような逸品なエピソードなんですよね。


あと普通にギャグがいちいち面白すぎますw







.…それではしばし2人の愛の劇場にお付き合いくださいませ…w






ピクニックを始めるなり…


幸せそうにイチャつき出す2人…


スカートの捲れもしっかり直して…
(これがまさかの伏線なんです!)


ラブラブダンスすたーと。


平和です…

リスも一緒にダンスで2人を祝福…


ん?なんか様子が…



あー。
これ。やってますね。


引き続きのどかな2人…


あー。
こっちもやってますね。


こっちもだ。



あー。やばいですねこれ。。




絶好調な2人。
道が窪んでるとか…2人には関係ありません。
そう。今のアニメは難しいことし過ぎなのです。







最高潮におめでたい2人。。




そして…その頃ピクニックは…







はいドーンww


そんな地獄絵図に2人が気づかないまま…


雷のコルク抜きが…


雨雲の栓を抜き…
(昔の短編はこういう発想力本当すごい)



ミニー大パニック!



さっきあんなに捲れを気にしてたスカートをなんとガバっとフード代わりにしてw


一人でスタコラ逃げていきますw

おぱんつ丸だしで。。




……ミニー。。。




ミッキーは急いでピクニックを片付けよう奮闘します!!

流石!


さぁシートを畳んで!




はいドーンw






もう全てを諦めて何故か蓄音機だけ確保してそそくさと退散!

その蓄音機からもなんか色々出てるけどw



ようやく車に乗車。

ローバーにワイパーやらせて…



「いやぁ…本当に散々な1日でしたね。。。」



「♪へへへ♪」   




ーーendーー





もうね。


可愛すぎませんか?

伝わりませんよねーこれじゃぁ。
本当にこれは一度動画で是非観てほしいです。

この最後のエヘヘ二人の魅力の全てを物語ってます。

何でも全力で楽しんで、何があっても最後は見つめ合ってアハハと笑える2人

本当に憧れます。

そして観ていると2人の明るさがこちらに伝染してくるんですよね。
2人が大衆文化の象徴と言われるほどの存在になるその理由が、この時代の短編映画を観ているとよくわかります。


あと、今作は特にギャグが冴えに冴え渡っています

動物のピクニック荒らしと呑気なミキミニを交互に見せる演出とか、ミニーのおぱんつの伏線回収とかセンスの塊ですよ本当w



何度でも観たくなる素晴らしい短編映画。

本当に、現代のアニメーションでは失われてしまっている何かが確実にあります。





「ミッキーのピクニック」は現在は配信等はされていません。少数のソフト作品には収録されている物もあります。


こういう作品達ももっと現代でも視聴できる機会が増えるればいいのになぁ、、とつくづく思いますね。

特にこの作品は本当に観て欲しい!




はい、というわけで。


今回はこの辺で〜。


いつもこんな駄文にお付き合い頂き本当にありがとうございます。感謝。



ではまた次回!






しーゆーねくすとたぁいむぅ。