結局タダの人だったってオチ | 神田勇哉のブログ

神田勇哉のブログ

フルーティスト 神田勇哉の日記



本日はオーケストラでの録音業務。



我々は普段生でのクラシック音楽の演奏を生業としているが、

こういう録音となると色んなジャンルの曲があるもんだから

オーケストラの強みや弱点も見えてくる。



テムポを動かしてコッテリと歌うクラシック音楽のオーケストラにとっての弱点は、

ジャズみたいなリズムバッキバキの音楽。


クリックに合わせるだけでなく

スタイルにあったグルーヴを発揮するのは

簡単では無いので、


それが全員同時にやる、ともなるとなかなか苦労する事になる。



音を崩してトゥー!とタンギングするのも

クラシックではあまり見られないテクニックなので、

本能的に良い音だけで固めようとするのも

リズムが甘くなる原因の一つになる。





話変わって、曲の構成の話。


例えば歌手のバックでポップスを演奏すると


最初から始まって いちカッコに入り

戻って にカッコに入って

サビに戻って16小節やったらコーダへ飛ぶ


…なんてパターンがめちゃ多いのだが、


これは歌が一番二番と歌詞があるから普通。



ゲーム音楽やアニメのサントラになった場合

楽譜のお尻まで入ったら繰り返し、とか

前半と後半がまったくのコピペだったりとか


そんなのと遭遇すると正直

演奏する方も飽きてしまう。🙄



ファミコンのBGMのループの如く

おんなじフレーズを繰り返し演奏させられるのは

「ワシらは機械ちゃうぞ」って思う。




そんな中、本日の録音作品は全て

丁寧に作られているのを感じた。


同じ一つの曲の中で、

AからZまで変化がキチンと書かれていて

最初から最後まで楽しく演奏できた。



これは作曲家やアレンジャーさんが

手間をかけて丁寧に作ってるんだと思われる。

(予算があるとも言える。)




クラシック音楽でも、リピート記号があると

繰り返しをやるかどうか非常に悩む時がある。


やるからには何かを変えたりして凌いだりする…


そんな難しい問題の一つ。





な。なんだこのリズム…?



一生懸命 二拍子で手を振りながら

タン タター   タン タター


って数えていたが、




ん…??  よく考えてみりゃ、



↑これと同じじゃん。



厳密にいうと、とり方に

二拍子(バイナリ)か

三拍子(トリナリ)の違いがあるが、



数字トリックみたいで面白かった。