追悼 キダ・タローさん | 郵便局員のごった煮よもやまブログ

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とにかく私自身の趣味・思うことなど書き込んでいきます。

以前の記事の佐川満男さん・野村啓司さんとどうも関西の顔とも言える方の訃報が相次いでる感がありましたが、この方もいなくなってしまうとは…。

(しかもその後にも関西の顔と言える方がまたいなくなってしまいましたが、それはまた後日の記事で…。)

 

作曲家のキダ・タローさんが亡くなられました。3月末から体調を崩していたとの事です…。

 

「浪花のモーツァルト」の異名を持つ関西の顔役的存在であった。兵庫県宝塚市の出身で、関西学院高等部在学中の16歳の時に音楽に目覚め3年生の時にタンゴバンドを結成しアコーディオンを担当(ちなみにメンバーの中には当時同級生の藤岡琢也さんもいた)、その後ピアノに転向し大体そのあたりの時期に初めて作曲をしたそうです。

その後進学した関西学院大学を中退しプロのピアニストとなり、「義則忠夫とキャスバオーケストラ」のピアニストとして活動、20代前半よりピアニストの活動と並行して本格的に作曲活動を行うようになり、20代後半でCMソングを手掛けるようになり、更にテレビ・ラジオ番組ののテーマ曲および企業社歌・学校校歌も手掛けるようになり、どの作品が出世作なのかは記述が無いのでよくわからないが30代に入って人気作曲家としての地位を確立した。

 

手掛けた曲はCMソングだと有馬温泉の『兵衛向陽閣』・『かに道楽』・日清食品『チキンラーメン』『出前一丁』・『アサヒペン』・『小山ゆうえんち』・『くいだおれ』・『日本海みそ』など、番組テーマ曲だと『ABCヤングリクエスト』・『全日本歌謡選手権』・『ただいま恋愛中』・『帰ってきた歌謡曲』・『プロポーズ大作戦』・『ラブアタック!』・『花の新婚!カンピューター作戦』・『2時のワイドショー』・『三枝の国盗りゲーム』・『あどりぶランド』・『バラエティー生活笑百科』など数多くの曲を手掛けた。

歌謡曲となると朝日放送の『ホームソング』の一つで昭和40年に発売された「ふるさとのはなしをしよう」(北原謙二)が初レコードとなりいきなりヒットした。この他にも亡き坂田利夫師匠のテーマソングでもあった『アホの坂田』(コメディNo.1)などを手掛けていった。

またその一方で独特のキャラクターと巧みな話術で関西を拠点としてタレントとしても活躍、自ら番組の曲を手掛けた前述の『バラエティー生活笑百科』ではゲスト出演回数第1位を誇り、『探偵!ナイトスクープ』では最高顧問として亡くなるまで長きにわたり出演し初期のキダ先生に関する依頼がきっかけとなり「浪花のモーツァルト」のアダ名が付いたそうです。

 

この方が手掛けたCMソングは前述に上げたもののほとんどは完全に幼い頃から馴染んでいて(『兵衛向陽閣』のCMは関東でも放送されていた)、番組テーマ曲に関しては前述に上げたものの中では生まれて無い頃の番組および関東で放送されていない番組を除けば完全に耳にしていたので、関東人の私でもキダ・タローの音楽で育ったと言っても過言では無かった。

また活動が関西中心とはいえ『バラエティー生活笑百科』などの全国ネットにも出演する事があったのでこの方の姿も何度か拝見しておりました。一方でこれは『昭和歌謡大全集』の映像で見たのだが、昭和60年の『にっぽんの歌』で前述の「ふるさとのはなしをしよう」を北原謙二さんが歌っている時に傍でバラエティー番組ではあまり見せない穏やかな表情で歌う北原さんを見つめていた姿が印象に残ってました。

 

90歳を過ぎても活動を続け、今年2月に新たに曲を制作して完成し、『探偵!ナイトスクープ』も4月放送分まで出演を続けていました。

 

93歳の大往生とはいえ亡くなられるのは本当に寂しい…でも長い間本当に御疲れ様でした。ゆっくりお休み下さい…。

 

 

 合掌