移動相流量とソルナックカートリッジのサイズより、UVクロマトグラムからどの位遅れてMSのシグナルが観測されるか判断できるため、その時間を目当てにMSで検出されているイオンを探索しました。
得られたマススペクトルに観測されたイオンから、強度が変化しているイオンについて抽出イオンクロマトグラム(EIC)を作成したところ、図2のようになりました。本物のデータは載せられないので、イメージ図です。
UVクロマトグラムのピークからEICピークが遅れて観測されているのは、ソルナックカートリッジの内部容量と、分析種とイオン交換樹脂との相互作用に依ります。また、EICのピーク幅はUVクロマトグラムより若干広がります。ここで注目すべきは、EIC-1とEIC-2のピーク形状です。2つのイオンのm/z値により作成したEIC-1, 2のピーク形状は、明らかに異なっていました。UVクロマトグラムの目的ピークは単一成分に見えますが、実際には2成分が未分離状態で混在していて、それらはカートリッジの樹脂とそれぞれ異なる相互作用をしたため、このように異なるピーク形状のEICが観測されたと推測されます。
「UVクロマトグラムで単一成分に見えてもLC/MSでは複数成分観測される」ケースは多々ありますが、脱塩カートリッジを用いることで、EICピーク形状からそのことが推測できた例でした。
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エムエス・ソリューションズ株式会社
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住所:〒187-0035 東京都小平市小川西町2-18-13
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引用元:オンライン脱塩カートリッジを用いたLC/MS:ピーク形状から・・・