老化予防物質を昆虫から発見 | 勇者親分(負けず嫌いの欲しがり屋)

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http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn201303150040.html

 広島大(東広島市)大学院生物圏科学研究科の太田伸二教授(天然物化学)の研究グループが、老化予防に有望な新物質をサイカチマメゾウムシの幼虫から発見した。ほとんど水分のない環境でも育つ生命力に着目。皮膚の老化に有効なアンチエイジング化粧品の原料の開発を目指す。

 幼虫はマメ科の樹木サイカチの種子を餌にしており、種子内部の乾燥した環境で育つ。太田教授は長浜バイオ大(滋賀県長浜市)と協力し、幼虫を有機溶媒に溶かして成分を分析。老化の原因となる活性酸素を分解する脂質を含んでいることを突き止めた。

 脂質を詳しく解析した結果、デヒドロアミノ酸という成分を含む未発見の化学構造を持っていると確認。サイカチマメゾウムシの学名を取りドルサミンAと名付けた。活性酸素を分解する抗酸化能力は、比較的高いとされるビタミンEより1・5倍程度優れていた。

 研究グループは、ドルサミンAが活性酸素を分解する仕組みを解明し、より抗酸化能力の高い物質を人工的に合成する考え。太田教授は「将来は企業と協力し、アンチエイジング化粧品を商品化したい」と意欲をみせている。

【写真説明】サイカチマメゾウムシ