山薬(サンヤク)とは、ナガイモ、ヤマノイモのことで、漢方生薬の1つでもあります。
 ヤマノイモは食用として広く食されており、生のまますりおろしてとろろにする、焼いてステーキにするなど、様々な調理方法で味わうことができます。
 旬は主に秋から冬の寒い時期ですが、夏でもスーパーでは売っていますので、夏の暑い日にとろろでご飯にかけたり、うどんなどにかけたりすると、さっぱり美味しく感じます(^^♪  ヤマノイモの語源は、里でとれる里芋に対しての山の芋とされ、日本原産で国内の山林に広く分布し、初夏に白い花を咲かせます。一方、ナガイモの原産地は中国南部と言われていますが、古くから東北地方を中心に日本各地の畑で栽培されています。
 漢方生薬としては、ヤマノイモもしくはナガイモの周皮を除いた根茎とされていて、どちらでも山薬の扱いですが、実際の市場ではナガイモがほとんどのようです。
 
 中国の漢方生薬の古典である「神農本草経(しんのうほんぞうきょう)」によりますと「薯蕷(しょよ)、一名山芋(さんう)、味は甘、温。山谷に生ず。傷中を治す。虚羸(きょるい)を補い、寒熱邪気を除き、中を補い、気力を益す。肌肉を長ず。久しく服せば、耳目聰明(そうめい)にして、身を軽くし、飢えず年を延ぶ。」とあります。
 
 訳しますと「薯蕷、別名を山芋といい、味は甘・温(温める作用)、山や谷に生える。内臓の病気を治す。疲れて弱った状態を助け、冷えや熱のある状態、病(邪)を取り除き、胃腸を補い、気力を高める。肌や皮膚の状態を整える。長く摂り入れれば、耳目ははっきりクリアになって、身体も軽く、長生きできる。」という意味になります。
 
 訳をみると山芋、メッチャ良さそうですよね(^_-)-☆
 思わずすぐスーパーに買いに行きそうですが(笑) 即効果があるかは別として、山薬にはそのような作用があります。
 ですから、①脾胃(胃腸)の働きを整える、下痢を止める、便通を整える作用、②肺、腎を補う作用から、呼吸器系疾患夜尿症を含む泌尿器系疾患の改善に、③口渇を鎮め、糖尿病の体質改善、といった症状に応用されています。
 
 漢方処方においては、滋養強壮や胃腸を整えることを目的に八味地黄丸参苓白朮散などに配合されています。ですから例えば①に参苓白朮散、②、③に補腎作用がメインである八味丸や六味丸が使われることがあります。
 
 漢方薬は、上の絵に出てくる「神農」が「吐いたり下したりしながら薬草の効果を確かめて作られた」と言われています。神農さんが本当にいたかどうかはさておき、古代の中国の人たちが実際に野山の草木をかじったり、煮たりして確認してみたのは間違いないでしょう。
 その経験と歴史の上に今の漢方薬が使えているありがたさを感じるとともに、単品の効果ではない、組み合わせの妙と奥深さに魅力を感じます(^^)/
 先人の知恵を現代に生かすべく頑張っていますので、体調で気になることがありましたら気軽にご相談下さいね☺
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 しかし毎日暑いですね🥵 このままでは人類、動物は地球に住めなくなってしまうのではないか?と心配になる暑さです💦
 
 もともと高温多湿な日本の夏は、体が重たい、だるい、食欲不振、疲れがとれない、むくみ、といった不調があらわれやすく、中でも湿度の影響を受けやすい人は普段から脾胃(ひい。胃腸のこと)の働きが弱い傾向にあります😢 ですから梅雨時から夏の時期にかけて胃腸の調子がイマイチ良くない人は、体質的に脾胃が弱い可能性が高いです。
 脾胃は「湿」に弱いため、多湿で機能が低下すると食事から必要な栄養素を取り入れられず、エネルギー不足が起こります。エネルギー不足が続くとさらにだるさや疲れが解消されにくくなります。
 
 また東洋医学では、汗と一緒に「気」(全身を巡るエネルギー)も漏れ出てしまうと考えます。そのため汗をかき過ぎることも夏バテの原因となります(^^;) 
 脾胃を守り、汗をかきすぎないように心がけて、元気に夏を過ごしましょう!ではそのための一工夫を挙げてみます。
 
<暑い夏にまず取り入れたい一工夫>
 ①食事に「酸味」「苦味」のあるものを取り入れること。
 酸味、苦味のものは熱を冷ます作用があります。ですから夏の暑気払いには良い食材です。
 まず、酸味は酸っぱい系のものですから、例えばなますなどの酢の物、梅干し、レモンなどを少し。ただし、酸味のものは摂りすぎると胃腸を傷めるので適度に食べましょう🍋
 
 苦味は基本的に苦いものですから、例えばこの季節であれば有名なのはゴーヤー、他にピーマン、キュウリ🥒、緑茶🍵など。ただし、苦味のものは摂りすぎると体を冷やすことにもなるので、冷え症の方は食べ過ぎに注意しましょう!
 
 ②油っこいものは控え、よく噛んで腹八分を心掛ける。
 油が多いものは、胃腸での消化吸収を難しくし、また「湿熱」の元になります。唐揚げやてんぷらは好きな方も多いと思いますが、毎日やたくさん食べるのは控えましょう。
 ③冷たい清涼飲料水を摂り過ぎないようにする。
 冷たいものはまず摂りすぎると胃腸の働きを悪くします。また清涼飲料水は砂糖が多く含まれるため、これまた胃を重くし、かつ体を冷やします。もう少し詳しく言うと、甘みは「緩める」作用があるので緊張を解く作用もあると同時に、動きが鈍くなる作用もあります。加えて腎を緩めて、腎を弱める作用がある為、結果冷えることにもつながります。特に精製された白砂糖は、「白」という色から考えても体を冷やしますので注意が必要です!
 
<「脾胃(胃腸)」を守るための一工夫>
 ①温かく、消化吸収の良いものを摂る
 → 生もの、例えば野菜サラダや刺身などは体を冷やします。焼いたり、煮たり、炒めて火を通すことによって、体を温めやすく、また消化吸収も良くします。生ものは少なめにしましょう!
 ②適切な除湿をして湿度をコントロールする。
 → 湿度過多は汗を出にくくし、熱の「発散」を妨げます。また、先にも述べたように「湿」は胃腸の働きも悪くするので、胃腸不良を感じる時はエアコンなどで少し除湿してみるのも手です。
 ③紫蘇やセロリ、レモンなど香りのある食材を使う
 → 紫蘇やレモン🍋などの香りが爽やかな食材は、気の巡りを良くし、だるい感じや、食欲低下を回復する作用があります。気分が停滞しがちな時や、夏バテ気味の時には意識して取り入れてみましょう!
 
 東洋医学では体調を良くするにはまず生活習慣・生活リズムと食生活を変える、ということに重きを置いてきました。   昔の宮廷でも、食べ物の改善を指導する医者と漢方・鍼灸の医者とでは、前者のほうが重視されていたといいます。それには、一時的に良くなったとしても生活習慣が変わってないと根本から治ってない、また悪くなる可能性がある、という事です。
 ですから、まずそれらの見直しをして、加えて漢方や鍼灸を体調に合わせて取り入れていけば、不調がある場合はより早く改善します。
 身体の不調で気になることがありましたら、気軽にご相談くださいね(^_-)-☆
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 「食べてすぐ寝ると牛になるよ!🐄」 子供のころ、よく祖父母から言われた言葉です。
 これは行儀作法のこともあるのでしょうが、直接的には「食べた物が身について太るよ」という意味でしょう。ただ、それだけでなく体のことを考えての言葉であるとも言えます。それはどういうことか?
 江戸時代中期の儒学者、貝原益軒の書いた「養生訓」には、「飲食はほどほどにして、過食せず、脾胃(胃腸)を傷つけて病気を誘発するものを食べないこと。また色欲を慎み、精力を蓄え、正しく睡眠をとり、長時間寝ることや座ることを避け程よく運動をして気を巡らせること」とあります。また「食後には必ず数百歩歩行すべし」とも書かれています。
 東洋医学的に、脾胃の働きは手足の動きと関係が深いとされます。ですから手足を適度に動かすことによって、脾胃の働きも盛んになります。
 よって食後に歩くことは食べ物が消化されるのを自然と助ける作用があり、「少し食べ過ぎたな~」といった時も、歩いて腹ごなしをするのは理にかなっています。
 
 身体はさまざまな「滞り」が起こってくると病が生じます😢 水分にしても、血液にしても、食べ物にしても、東洋医学でいう「気」にしても、体内・体表を滞りなく巡っているときは不調は起こりません。 
 そうならないために、適度な運動は欠かせません。ですので座っている時間が長い人は特に、まずちょっとそこまでの買い物や、2階、3階の建物は階段で上がりましょう! そうすることで、胃腸の働きも良くなり、ひいては気・血・津液の巡りも良くなります(^^)/ 
 
 というわけで最初の「食べると~」の意味を深読みすれば、「食べてすぐ寝ると、胃腸の働きが悪くなって、身体の動きが悪くなるよ」といった感じになります。
 実際、胃腸の働きが悪い人は、食べてすぐ横になっていると、胃もたれがしたりしませんか? 僕は体験済みです(笑)
 
 現実的に、食後毎回少し散歩する、というのは難しいと思いますが、会社員の方であれば食堂から自室まで少し歩くとか、夕食後家の近くを軽く散歩するとかはしやすいのではないでしょうか? 可能な範囲で少し意識してみましょう!
 あと、胃腸が丈夫でない方もこれを意識することはオススメ(^_-)-☆ もちろん普段の食べ物、生活習慣、生活リズムも重要ですが。
 
 加えて漢方や鍼灸を体調に合わせて取り入れていけば、不調がある場合はより早く改善します。
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