新生児黄疸が抜けない
ので、今日も経過観察です。
母乳性黄疸だとは思いますが、小さかった上二人が全く問題無かったので初めてのパターン。
ミノルタの数値は良くなってそうな気はしますがどうかな…
四度の帝王切開
さて。うちの嫁さんは長男の時を合わせて四度の帝王切開を経験しており、旦那としてなんとなーく思ったことを残しておこうかなと。
長男(二日後にお空の上)660g H29.10
長女2054g R1.5
次女2068g R3.8
次男3000g R5.9
で産まれています。
長男
妊娠初期、絨毛膜下血腫で切迫流産。子宮収縮抑制剤内服
24週からFGR子宮内胎児発育遅延(均衡型)が発覚→クリニックからNICUを持つ国立に転院
しばらくはウテメリン内服で自宅安静も奏効せず、MFICUに入院
FGRの説明や、予後の説明を受ける(小さすぎるので少しでも育つならお腹で育てていきたいが、状態が悪くなる前に取り出したい)
臍帯動脈の途絶あり
NICU見学
32週頃、臍帯動脈の逆流兆候と、NSTで胎児心拍の低下がみられることから緊急帝王切開(子宮横切開、筋膜たて切開)この頃-3.5SD程。
遷延性肺高血圧のため挿管
全身性浮腫あり
胎盤病理解剖の結果、血腫あり、ちょっと小さめ、その他異常はなし
挿入カニューレ先から常在菌検出
死因は敗血症と遷延性肺高血圧による呼吸不全
FGRの直接原因は不明。染色体異常はなし。ただ、胎盤に血腫があったことから次回以降はバイアスピリンの服用を勧められる
長女
妊娠初期の切迫流産あり。絶対安静指示。初期からバイアスピリンの服用。
破水→帝王切開後の通常分娩(トーラック)チャレンジ→旋回不良により、緊急帝王切開に切り換え
2054gで誕生。呼吸状態安定、ミルク飲めることからNICUとGCUには入らず母子同室。黄疸なし。
14日目に退院
四才時点で経過観察終了(ノーマルスモール)
次女
妊娠初期の切迫流産あり。絶対安静指示。初期からバイアスピリンの服用。
予定帝王切開で2068gで誕生。
呼吸状態安定、ミルク飲めることからNICUとGCUには入らず母子同室。黄疸なし。
12日目に退院
段々と子宮が薄くなっている旨術後に説明あり。
2才で経過観察終了。(ノーマルスモール)
次男
妊娠初期の切迫流産あり。絶対安静指示。初期からバイアスピリンの服用。臨月頃、子宮が薄くなっていることから破裂の可能性が高くなっているので、入院勧告。予定を一週間早めて管理入院
予定帝王切開で3005gで誕生。子宮筋膜が胎児透けて見えるほどに薄くなっており、限界のため卵管結紮。腸管との癒着あり。ちょっと破裂したのか、止血がなかなか出来ず出血中量との事。硬膜外麻酔が硬膜を傷つけた疑惑があり、硬膜外麻酔中止。術後症頭痛。
黄疸傾向あり。経過観察中。
思ったこと
とまぁ、なかなかのマイナートラブルを踏みつけまくってうちのチビたちは居るわけですが。
ほんとね、何はともあれ母子ともに健康ってのが一番ですね。そしてウテメリンとバイアスピリンね。これでどれだけの命が助かっている事か…。血栓傾向が強いとヘパリン注との併用というのもあるんですが、自己注射になるので大変そうです。うちはそこまでしなくてもバイアスピリンでなんとかなりました。
バイアスピリンはいわゆるバファリンですが血栓を作りにくくする作用があり、手術前には服薬を中止しなければいけませんが、お陰で胎盤機能が保たれたままだったので三人が無事産まれるとこが出来たんだと思います。エビデンスは無いそうですが。
FGRの原因となるような血栓も、絨毛膜下血腫等で切迫流産傾向にある人にはやはり意味あると思うんですよね。ウテメリンは副作用で動悸と手の震えがもの凄かったみたいで、副作用が強い分、収縮抑制効果も高く、服薬よりも静注のが強く効くらしいですが、血管がズタボロになるそうな。
次男の時は子供二人居るし、仕事しながらのワンオペになるので正直きっついなーと思ったんですがさっさと入院させてて良かったです。子宮破裂の場合、どれだけ迅速に出産出来るかの勝負で、恐らくうちから国立まで行くとなると30分はかかる。そうなると良くて脳性麻痺、酷いと母子死亡の可能性だってあったわけですし。
トーラックチャレンジは今はリスクを取ってやらないところが多いみたいです。出来るとしたらNICUを持つ基幹病院等一部に限られると思います。正直、僕はリスクがある以上チャレンジなんてしなくて良いんじゃないかと思ってましたが嫁さん的には何とか下から…という思いもあったんだと思います。この説得に2時間程かかりました。
そして四回目の帝王切開はやっぱり色々なリスクが顕在化してきますね。もう満身創痍といったところ。初めて普通のサイズまで大きくなったので未知の領域。大丈夫なのかヤバいのかさえわからずでしたが、手術中ボソッと「血が止まらん。この辺裂けてるかも?」って声が聞こえたそうで…早めに入院させてて正解でした。
振り返ってみると、ほんとうちの場合は出血と血栓との戦いで、仕事も出来ないわひたすら薬漬けだわで、それでも長男の時の事を思えば普通より小さかったですけど無事産まれて育っている訳で、長男が色々と向こうでアドバイスしてくれてたんかなぁと思ってしまいますね。
あとは黄疸とSIDSに気をつけていきたいところ。とりあえず早く大きくなって欲しいですね。夜寝させて…