来期に備えて | ぽんのあれこれ

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徒然なるままに日暮し、スマホに向かいて心に移り行くよしなしごとを書き連ねます。基本的には忘備録。


気になったらお好きにコメントしていただければと思います。

  くくりわなを作りました

週末は家にあった余りの部品を使って来期のくくり罠を作ってました。


  根付けワイヤーの作成

根付けワイヤーとはヨリモドシから元側の木にくくりつける部分のワイヤーの事です。


ここのワイヤーを長くすれば設置が柔軟になり、色々な根付けの木を選んで設置する事が出来ます。反対にかかった際には長すぎると猪の行動半径を広げてしまいますから、加速が力強くなってしまい予期せぬ反撃を食らう羽目になります。


もう十分長いやつはあると思うので、今回はショートバージョンを作ります。根付けのすぐ横なんかは短い方が便利ですね。


まず、ワイヤーを80cm程に切り出します。ワイヤーの切り出しは下の写真のタイプのワイヤーカッターが良いですね。良く切れるし、力も軽くて済みます。平べったいタイプのは切断面が汚くなるし力もかなり必要になるので絶対このタイプのワイヤーカッターが正解です。



切り出したワイヤーにアルミスリーブを二つ入れて片方の先端を折り返し、小さい輪を作ります。ワイヤーを引きながら、思う程度のサイズの輪に調整してスエージャーで締めます。スエージャーは下の図のようにしてカシメます。スリーブの番手を合わせて、スリーブの左右を合わせてから短辺を締めていきます。横向きにしたりすると事故の元です。

きちんと締め付けられたスリーブは下のような形になります。ちなみに僕は4mmワイヤーを使っていて、スエージャーの4番で一度締めてから3番手に落として増し絞めしてます。


綺麗に決まるとやる気も上がりますし、何よりきちんと絞めてない罠は事故の元です。慎重に進めていきます。

もう片方にはアルミスリーブを通した後、ヨリモドシを入れてから再度アルミスリーブに通して輪にしてカシメます。これで根付けワイヤーは完成。

  くくりワイヤーの作成

次にヨリモドシから先、足をくくる方のワイヤーを作ります。こちらも可能な限り短くしてショートバージョンに仕上げていこうと思います。

まず、使う押しバネの長さ以上になるようにワイヤーを切り出します。

アルミスリーブを一つ入れて先端を再度アルミスリーブに通して力の限りわっかを小さくしてカシメます。こっち側はくくり金具の先端で金具のストッパーになる方なので出来るだけ小さくなるように仕上げます。

これくらい小さくなれば邪魔になりにくいと思う

とりあえずはここまでにして、次は罠の締め付け部分を作成します。締め付け部分の作成はこちらから。
作成したくくりワイヤー
くくり金具の長辺側の穴
締め付け防止金具
くくり金具の短辺側の穴
VU13キャップ
VU13管
12.7mmステンレス管
押しバネ
VU20mm管
VU20キャップ
ワンウェイストッパー
アルミスリーブ二個

の順に入れてから根付けワイヤーのヨリモドシに通し、輪にして再度アルミスリーブに通します。輪のサイズを調整してから再度カシメ。

ワイヤーストッパーが蝶ネジのため、良く失くすんで、今回は中通しのワンウェイストッパーを導入しました。アルミのネジを締め付けて真鍮部分が見えるときは両方向に、緩めて真鍮部分が隠れる時はワンウェイにしか動かなくなるものです。全ての部品がワイヤーを通っているため、部品の紛失が無いのが最高ですね。

根付けのわっかにシャックルを取り付けたら完成!

見映えも良く、凄く短い罠になったんですが、少し失敗。

というのも、踏み板にワイヤーを設置する際、わっかを広げて踏み板に設置する訳ですが、あまりに短いとくくりワイヤーのお尻までバネが下がりきり、踏み板を設置するだけの輪のサイズが取れません。

ある程度予想はしていたのですが、思っていた以上に両端のわっか部分が長さを取っており、更にワンウェイストッパーが5cm程ワイヤーの長さを要するので、キッツきつになってしまいました。

円周は仮に踏み板の直径が12cmなら12×3.14=37cm程の長さが必要で、両端のわっかに5cmずつ、ワンウェイストッパーが5cm、押しバネの縮んでない長さが50cmだとすると、最低100cmのワイヤーが必要になるんですが、僕が切り出したワイヤーはおそらく90cm程。

一番上の罠位の余裕が理想でしょうね。

一番下とかギッチギチになりそうな予感…orz
まぁこういうのは既製品買うだけだとわからないままですから勉強料でしょうかね。まぁ部品は最悪ばらせばまた使えるわけで。

  ワイヤーの規格



くくりワイヤーを作ったとき、実は二種類のワイヤーで作ってみました。同じ4mm径ワイヤーですが、上の写真で右端とその左だけ少し色が違っています。

これは表面の仕上げが違うんですが、実は右端とその左は7×19、それより左の3つは6×24というワイヤーを使いました。19とか24という数字は素線(バラバラに分解したときに一番細いワイヤー一本)の本数、7とか6というのはそれを撚り合わせたストランドと呼ばれる素線の束の数です。くくり罠に使われるワイヤーは上記のような規格のワイヤーが使われることが多いです。

一本一本の素線が細い方が当然柔らかい訳で、同じ径のワイヤーなら右の数字が大きいほど細い素線で出来上がっており、柔らかいワイヤー程足へのかかりが良いとされています。

またストランド数7のワイヤーは中央の芯までワイヤーですが、ストランド数6のワイヤーは樹脂芯になっており、そもそも素線では無いためこの辺りが大きく使い心地に影響してます。作成上の便利さで言えば6×24は圧倒的に加工しやすかったです。7×19でも人力でなんとかアルミスリーブに通した輪のサイズを小さく出来ましたが結構力がいる。でも加工できないほど固いわけではない…という感じ。耐荷重だと6×24は0.8t、7×19は1t程の荷重に耐えることが出来ますのでどちらが強いかといわれれば7×19なんですが、これはあくまでも耐荷重ですから、傷のないワイヤーにゆっくりと荷重をかけたときの話。

罠での使用時にはキンクしたり折れたり素線が切れたり…そうなると規格どおりの強さは発揮できなくなります。個人的には芯がワイヤーでない6×24は、アルミスリーブの締め付けミスでほどけたりしそうだなと思いました。樹脂芯があった部分がつぶれておらず空洞のままになっててスポッと抜けたり…

まとめると、
耐荷重6×24<7×19
柔らかさ6×24>7×19
加工しやすさ6×24>7×19
値段の高さ6×24>7×19
安心感6×24<7×19
こんな感じでしょうかね。