ミュージカル『レ・ミゼラブル』の中の一曲、“On My Own”は、私の大好きな曲です。
ただ、ミュージカル自体は見たことがありませんでした。
昨日、DVDで、初めて全編を通して見ました。
“On My Own”は、ただのせつない片思いの曲ではありませんでした。
すさんだ、どん底の暮らしの中で人を好きになった。しかし、その思いは届かない。
いいことなんて何にもない中で、やっと描いたささやかな希望なのに、それさえもかなわない。
泥沼のような社会状況の中にあって、そこから絞り出される必死の歌声が、一層心を打ちます。
On my own
Pretending he’s beside me.
All alone I walk with him till morning.
Without him,
I feel his arms around me.
また独り
あの人が そばにいる振りして
あの人と朝まで歩くの
心の中の彼に肩を抱かれながら
I love him
But when the night is over
He is gone, the river’s just a river
Without him the world around me changes
The trees are bare, and everywhere the streets are full of strangers.
愛してる
でも夜が終われば 彼は消えて 川も ただの川
彼がいなければ 魔法も色あせて
木々は枯れ
街も よそよそしい
Without me his world will go on turning
The world is full of happiness that I have never known
彼の世界には あたしなんか要らない
幸せにあふれた世界
あたしは一度も手にしたことがない
本は、読む時と場所によって姿を変えます。
歌も同じなのだなあと、しみじみと思いました。
一層“On My Own”が好きになりました。