たくさんの可能性 ─『きょうがはじまる』(ジュリー・モーススタッド)─ | 出会った言葉たち ― 披沙揀金 ―

出会った言葉たち ― 披沙揀金 ―

「披沙揀金」―砂をより分けて金を取り出す、の意。
日常出会う砂金のような言葉たちを集めました。

 朝、起きたら、何を着るかを決めます。

   サスペンダーつき半ズボン、着物、ふわふわコート、ジーンズ…。

 そして、どこへ行くのか考えます。

   自分ちの裏庭、アイスクリーム・スタンド、スケートパーク…。

 もしも、雨が降ったら。

   お人形で遊ぶ、ブロックで何かを作る、じっくりと本を読む…。

 

 女の子の朝起きてから寝るまでを、こんなふうに書き連ねた絵本、『きょうがはじまる』。

 1日には、こんなにいろいろな選択肢と可能性があって、たくさんの楽しみを抱えて生活できるものなのですね。

 でも、自分は、当たり前の日常をルーティン的に過ごし、いつもと一緒に済ますことで安心している。楽しみの可能性を自ら放棄して、もったいないように思いました。

 まずは、ちょっと通勤ルートを変えてみる。入ったことのないお店に入店してみる。毎日が新しいことだらけの子どもの気持ちで、明日を迎えようと思います。