空を見上げて ─『おなじ そらの したで』(ブリッタ・テッケントラップ)─ | 出会った言葉たち ― 披沙揀金 ―

出会った言葉たち ― 披沙揀金 ―

「披沙揀金」―砂をより分けて金を取り出す、の意。
日常出会う砂金のような言葉たちを集めました。

ぼくたちは

そらを みあげる

 

そして おもう

おなじ この そらの したで

みんなが いきているってことを

ここでも

とおくでも

 

(ブリッタ・テッケントラップ、『おなじ そらの したで』より)

 

あわただしかった4月。

しんどい時にこそ上を向こうと、通勤途中に意識して空を見上げていました。

 

4月はじめは、まだ木の枝は裸でした。

でも、みるみるうちに新芽が芽吹いてきました。

いのちの力を感じずにはいられませんでした。

 

木の中からいのちがむくむくとわき出てきている。

だから、同じ生き物である人間の中からも、力がわき出てきているはず。

そう思いながら、足と心を職場に向かわせていました。

 

木も、人間も、伸びています。

おなじ そらの したで。