美しい言葉 ─『書く力』(池上彰 竹内政明)─ | 出会った言葉たち ― 披沙揀金 ―

出会った言葉たち ― 披沙揀金 ―

「披沙揀金」―砂をより分けて金を取り出す、の意。
日常出会う砂金のような言葉たちを集めました。

 ・・・例えば、「沙汰の限りである」なんて言い回し、大好きで愛用しています。同じ意味でも「言語道断である」だと政治家の国会質問みたいで味も素っ気もないけれど、「沙汰の限りである」は名優のセリフを聴いているようで心地よい。

 (池上彰 竹内政明、『書く力』より)

 

 もう一つ、本書の中で、「そろそろおつもりにしよう。」という言葉も紹介されていました。

 お酒にも食事にも満足したあとの最後の一杯のこと、「お積もり」。

 満たされた時間を包み込むような言葉です。

 

 日本には、美しい言葉がたくさんあります。

 火点し頃(ひともしごろ) ─ 人の営みから来る言葉。

 早緑(さみどり) ─ ちょうどいまごろの若草・若葉の色。

 微醺(びくん)を帯びる ─ ほろ酔い加減のこと。

 

 最近知った言葉を、とりとめもなく挙げてみました。

 もし日常でこんな言葉が使えたら、少しだけ気品のある自分になれそうな気がします。