妻が髪を切っても気付かない。おろかにも、私にはそういうことが何度もありました。
これではいかんと思って、微妙な変化を捉えて「髪、切った?」と聞いたら、「切ってない!」と白い目で見られたことも。
逆に妻は、恐ろしいほど私の小さな変化を見過ごさない。
「ちょっと昨日飲み過ぎたんじゃない? まぶたが腫れとるよ。」
「足の裏、穴があいとるよ。」
『夫婦脳』の著者・黒川伊保子さんによると、これは、男性と女性の脳の違いなのだそうです。
女性脳は、赤ん坊の小さな変化も見逃さず、瞬時に判断を下さねばならない経験を積み重ねている。
一方、その昔、狩に出る男たちは、洞窟を出るときの妻の表情なんかに心が引っかかってしまったら、マンモスに踏み潰されちゃうかもしれない。だから男性脳は、鈍感力を身に付けた。
しかし、「男性はもともとそういうもの」では許してくれません。
察しの天才の女性から、鈍感な男性に、こんなメッセージが贈られます。
察しの悪い男性脳は、家事も、実際の3分の1ほどしか把握していないのである。つまり、男が「家事を半分やってる」と思い込んでいても、6分の1に過ぎなかったりする。自分の把握していない妻の働きが山ほどあることは、理解してもらいたい。具体的に察しなくても、大きなくくりで「いつも、ありがとう」ということはできるはず。妻の存在に感謝しよう。
(黒川伊保子、『夫婦脳 ー夫心と妻心は、なぜこうも相容れないのかー』より)
そうか。じゃあ、家事の6分の1はやっていると思っている私は、きっと18分の1ぐらいのものなんだろうな……。反省。