笑いあり、涙あり ─『藪入り』(三遊亭圓楽)─ | 出会った言葉たち ― 披沙揀金 ―

出会った言葉たち ― 披沙揀金 ―

「披沙揀金」―砂をより分けて金を取り出す、の意。
日常出会う砂金のような言葉たちを集めました。

 昨日、『本所おけら長屋』の紹介をしました。
 よく、「笑いあり、涙あり」と言いますが、笑いがあるから、涙があるのでしょう。思う存分笑って解放された心に、人情が身にしみて涙を誘います。

 もう、お亡くなりになりましたが、5代目三遊亭圓楽さんの演じる落語「藪入り」を思い出します。
 随所に笑いを織り込みながら、子を思う親の心が演じる圓楽さん自身の中にもあふれ、途中、涙を流しながら語ります。
 20分ほどの少々長い落語ですが、お時間があれば、どうぞご覧ください。



 これから折にふれ、『本所おけら長屋』のこれまでの話も紹介していきます。粋でいなせな江戸っ子の人情物語を、少しでもお伝えできればと思っています。