余談 ─『ダ・ヴィンチ・コード』(ダン・ブラウン)─ | 出会った言葉たち ― 披沙揀金 ―

出会った言葉たち ― 披沙揀金 ―

「披沙揀金」―砂をより分けて金を取り出す、の意。
日常出会う砂金のような言葉たちを集めました。

 三夜連続で書いてきた『ダ・ヴィンチ・コード』の余談です。

 本筋とは、あまり関係ないのかもしれませんが、心に残った言葉があります。

 

「男性というものは、なぜ聖杯をそのままにしておけないのかしら」

 (ダン・ブラウン、『ダ・ヴィンチ・コード(下)』より)

 

 本書に記されている歴代の男たちは、権力への欲望であれ、歴史上のロマンの追求であれ、聖杯を見つけ出そう、手に入れようとしています。

 でも、おそらく女性はそうではないのだと思います。欲望や野望、功名心などで動くのではなく、今、自分のそばにある本当に大切なものを大切にしていきたい、そんなふうに考えるのではないでしょうか。

 

 以前、妻が言っていました。

「女性が総理大臣になったら、戦争なんか絶対しないのにな。」

 政策を立てる力量云々ではなく、自分のお腹を痛めて生んだ子供を、絶対に戦争なんかで失いたくない。そんな思いが強く伝わってきました。

 

 余談の余談。

 でもね。我が家の総理大臣は、女性なのですが、よく冷戦状態になるのですよ。