サンクチュアリ。聖域。安易に他人が入り込めない場所。
人はだれも、はたからは見えない、その人だけの聖域=サンクチュアリがあるのでしょう。多分、それは「哀しみ」。その人は、なるたけそれを感じさせないようにしている。だから、ちょっとしたことから偶然その哀しみに触れたとき、透き通った夜のような美しさを感じます。この作品は、そういった哀しさと美しさを感じさせます。
「砂漠が美しいのは、どこかに井戸をかくしているからだよ。」
サン=テグジュペリ、『星の王子さま』の一節です。表面には現れない人の美しさを感じられる人でありたいと思います。