2012年四大陸選手権観戦記(1) | senow

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フィギュアスケートをメインに、好き勝手語ってます。
最愛のスケーターはジェフリー・バトル

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ワールド前に散財もどうかと思ったのですが、あまりの観戦チケットの安さと
正月に出た格安航空券についフラッとなり、行ってきてしまいました。
初のコロラド、初のアメリカです!


ちなみに今回人生で初めてトランジット・乗り継ぎ便を経験しました。
旅慣れてる方にはなんでもないことかもしれませんが
初体験の私にとってはかなりドキドキ物でした。
現地でお会いするスケ友さんは何人かいましたが、今回は移動もホテルも基本1人。
というワケで、行く前からかなり不安だったのですが、結果オーライだったっとはいえ
案の定、観戦的にも移動的にもかなり波乱万丈な物になりましたあせる


フライトは羽田-LAX(ロサンゼルス)-COS(コロラドスプリングス)の乗り継ぎで
羽田-ロス間のデルタ往復便はなんとたったの9800円(笑)
(もちろんサーチャージ等は別ですが、それでも合計64000円程度。ローシーズンに感謝です!)
そしてロス-コロラドスプリングスはコンチネンタルの国内便往復という
非同一エアラインです。
航空会社が別のため、ディレイなどがあった場合、なんのフォローも補償もないという
リスクはありましたが、私がコロラド行きを決めた時点では
これが一番安く、かつ会社の休みが一番少なく済むコースだったので
不安はあったけど、決めてしまいました。

思えば、最初から波乱万丈な旅でした。
なんせ羽田の深夜便ということで、会社から一旦家に帰って
シャワーを浴びてから余裕で空港に行けるハズだったのが
会社から帰る途中で、私が乗った電車が人身事故を起こしましたからね。
車内に数十分間閉じ込められ、このままではチェックインの締め切り時間に
間に合わないため、最寄り駅から羽田までタクシーで移動するハメになりました。
のっけから痛い出費でしたガーン


羽田までで行くのには苦労したけど(汗)羽田-ロス間はなんのトラブルもなく
前日の夕方5時頃、無事ロサンゼルスに到着。
翌日早朝便でコロラドに向かうため、この日は空港近くのホテルに1泊しました。

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ラディソン ホテル ロサンゼルス エアポート
空港周辺のトランジットホテルの中では一番お安い値段だった割に
想像以上に広くて綺麗な部屋で、すごく良かったですニコニコ
24時間無料シャトルバスも便利でした。


明日は朝4時起きということで、時差調整のため飛行機では一睡もしなかったので
部屋に入るなり、さぁ着いた。さぁ寝るぞ。という感じでした。
でも無料Wifiが使えたので、ちょこっとネットをチェック…。
前日微博でフォローしてみたスイ・ハンの韓聰君が早速リフォローしてくれてて
(韓君は基本フォロー返しするタイプのようですが)時系列的に中国の空港で
出国直前にチェックしたっぽいのが、なんだか微笑ましかったです。



2日目(現地2/7)初日公開練習

翌朝は寝坊もせず、無事朝7時台のフライトでロスを出発。
思えば海外の国内線に乗るなんて16年振りです。(しかも前回は中国…!)
2-2配列の小型ジェット機(CAも1人)なんてなんだか新鮮でドキドキしました。
ちなみにこんなに狭い機内なのに、乗客も1/3程度でガラガラでした。

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さよならロサンゼルス。短い滞在期間でした。
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そして大都会ロスを出発して、30分もすると、もうこんな風景に。
本当にアメリカは広いです。

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2時間という短いフライトでしたが、無事コロラドスプリングス到着!
ただし、国内でも時差があるアメリカでは実際は3時間後ということになるので
あわてて時計の設定を直します。
往路はともかく、復路でこれを間違えると大変危険なので気をつけないと…。


コロラドスプリングス空港
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ローカル空港ですが、想像していたよりは大き目でした。


高地のコロラドスプリングスは、その時期、ちょうど日本も寒波だったため
想像以上に寒いとは思わなかったけど、やはりそれなりに寒かったです。
この日は途中から雪もパラついてきました。(たしか-4℃だったかな?)
ちなみに空港からホテルまではタクシーで15分。約25ドル前後でした。
今回の旅行は現地で使用したお金のほとんどがタクシー代でした。
アメリカは(特に地方は)本当に車社会なんですね。


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5日間お世話になったベストウエスタン エグゼクティブ


会場徒歩圏内のホテルではここが一番安かったので、決めました。
チェーンホテルとはいえ、2つ星ということで何も期待もしてなかったのですが
部屋もそこそこ綺麗で、PCもプリンターも無料Wifiもお茶もお湯も使い放題で
すごく重宝しました。
(難は徒歩圏内では一番会場から遠い徒歩20分という点でしょうか…)
なによりフロントスタッフがみんないつでも笑顔で親切で、帰国日、文字通り
洒落にならない失態をした私としては、心から感謝したいホテルですしょぼん



ホテルもすぐチェックインできたし、順調に行き過ぎて、観れないと思ってた
公式練習の女子第1グループ(チーム日本入り)も観れそうだったので
会場にはタクシーで向かうことにしました。
本当は道なりを覚えるためにも徒歩で行くつもりだったんですが
雪も降ってきて、そんな気力なかったので、時間と体力をお金で買いました。
ちなみにタクシーだと5分もせずに会場に到着します。


会場のColorado Springs World Arena
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会場内通路
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会場に入ると、既に昼の女子公式練習が始まっていて
その上、日本女子の曲がけは既に終わっているようでした。
また、真央はこの日コロラド入りしたらしく、結局この日の公式練習には姿を見せませんでした。
少し残念に思いつつ、しばらくロング逆側で遙ちゃんや佳菜ちゃんの練習を見学しました。
この日は1日5ドルで公式練習が見放題の日でしたが、会場は見ての通りガラガラ。
客も地元のオールドスケートFanが中心でノンビリした雰囲気でした。


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遙ちゃん


初日だし、遥ちゃんも佳菜ちゃんも2人ともまだ流す感じかな?
というか私自身も長旅の疲れで、記憶が途切れがちで…。
この日は会場の雰囲気とか見え方とか本番で座る自分の席の位置とかを
いろいろ確認していたような気がします。

そしてふと後ろを振り返ると、なんとジャージ姿で第1グループを見学中のシズニーの姿が!
彼女が大会期間中、ここで練習してることを知らなかった私は
ただただ、ビックリでした。
気付いた一部のアメリカのお客さんやちびっ子にサインを頼まれ、笑顔で
応じてましたが、第2グループになると、姿が見えなくなってしまいました。


第1グループの後は第2グループ(チームカナダ他)が登場。
ここでの私のひいきは先日カナダチャンプになったばかりのラコステ嬢。
調子は悪くなさそうだけど、終始怖い表情。
もっともこの選手はもともとの顔がわりと強面(超失礼)なので
表情だけで調子を測るのは難しいですが…。

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ラコステ選手


そんな事を思いながら、第2グループをぼんやり見学していたら
いつのまにか選手登場口に、中国男子のグァン君が!

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実は今回、グァン君Fanの知人からグァン君へのプレゼントを
預かってきたのですが、まさかこんなしょっぱなから
遭遇するとは思いませんでした(笑)


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話を戻して、カナダは女子だけナショナルではなく、四大陸後にワールド代表を
決定することになりましたが(あからさまだなぁ…)
Fanであるのを差し引いても、ちゃんとチャンプになったラコステ嬢を
ワールドに行かせてあげたいというのが、日本人的心情…。

なんて事を考えてたら

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はい、ナン・ソン君入りました~!

どうも、この後の女子第3グループ(中国他)を見にきたようですが
彼らもこの後すぐ、サブリンクの方で練習があるハズなんですが…。
なんにせよ、思わぬ所で姿が見れてラッキーでした。


ラコステ嬢には練習をはける際、プレゼントを手渡しすることができました。
(この会場、リンクと客席がとても近いんです!最前列だとすごい臨場感だし
後列でも傾斜もあって観やすいので、すっかり気に入ってしまいました)
私がラコステ嬢の生演技を観るのはこれで4大会目ですが
プレゼントを渡すのはこれで3度目。
強面(しつこい)な彼女ですが、私が声をかけるより、先に「ああ、あなた!」
みたいな笑顔を見せてくれたのが、嬉しかったです。

ちなみにこの時、周囲にカナディアンのオールスケートFanが複数いたため
「あなたアメリが好きなの?」「どこから来たの?」
などと親しげに声をかけてもらえました。
あちらのスケートFanは本当にフレンドリーで嬉しいです。

この後は第3グループ(中国他)、第4グループ(アメリカ他)と続くので
そのままメインリンクで見学していても良かったんですが
親切な日本の方が「プラクティスも観れるみたいですよ」と教えてくれたので
一緒にそちらに移動することにしました。


ICE HALL
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プラクティスリンクはワールドアリーナのすぐ横の建物の中にあり
誰でも自由に出入りできます。
こちらには左右に2つのリンクがあり、左が公式練習用のプラクティスリンク、
右が地元のスケーターやホッケー選手が一般リンクとして使用しています。


プラクティスリンク
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プラクティスの方はジャッジ逆ロング側に、草野球のような簡素な客席があるだけで
客席前の狭い通路を、選手がカート片手に普通に通り過ぎ、
客席裏のスペースでは選手がストレッチや走り込みをしていたりと
その狭い空間と雰囲気がまさにプラクティス!という感じ。
最近あまり練習見学可の大会に行ってなかったので、ワクワクしてしまいます。

難点はメインリンクと違い、照明が薄暗く、かつ高い透明フェンスとバーに
阻まれ、写真が撮りにくい点でしょうか。
特に私のような安物のコンデジ派はまったく歯が立たずかお
一応挑戦したものの、ロクな写真が撮れませんでした。


こちらでは男子の昼の練習が始まります。
第1グループはいきなり先程姿を見せていた中国男子中心。

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グァン君


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ナン・ソン君

ナン・ソン君はわりとトリプルも3Aも跳んでいたけど
グァン君はまだまだ流し気味。アクセルもシングルしか跳んでませんでした。


第2グループはカザフスタンの2人とかミーシャ・G君とか。

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デニス・テン君


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ミーシャ・G君


その間、客席でなんかやってたドーンブッシュ
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更に、ラファを発見!して1人ハッスルする私。
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生ラファなんて見るの何年ぶりでしょうか…。
私にとっては真央の元コーチ以上にジェフのサブコーチというイメージが強いです。
今回はフィリピンの子(ステップが凄かった子じゃない方の子)の
コーチとして来ているようでした。



第3グループはチームUSA他。
しかし透明フェンスの壁は文字通り高い…。

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ロス・マイナー


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リッポン


練習帰り、目の前を通り過ぎようとしたロス君に写真をお願いしてみたところ
快く応じてくれた上、すかさず「ありがとう!」と日本語で
返事を返してくれました。いい人だな~。

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イメージ通りの好青年ラブラブ


第4グループは日本選手メイン。
というワケで、ガラガラだった客席にもチラホラと(日本人の)客の姿が
増えだしたのですが、残念ながら高橋の姿は見えず。
他の2人も調子は良さそうだったけど、写真はことごとく失敗(汗)

というのも次の第5グループがカナダ勢メインなので、リンク周辺でウォームアップ
してるケヴィンが気になって気になって。

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ケヴィンは第3グループの途中でジェレミー・テン君とカートを引きながらやってきましたが
客席から声をかけると、機嫌良く手を振ってくれました。
少なくとも、この時点ではコンディション的になんの問題もなさそうでした。
できる事なら時間をこの時まで戻してほしいですしょぼん


ジェレミー・テン君
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カナダ勢は既に前日もこのリンクで滑っていたそうで
曲がけはジャンプも振り付けもわりとフルで入れていました。





後半3連続ジャンプ部分の最初のフリップで転倒。
この時踏み切りで右の足首を痛めたようです…。
フェンスにぶつかったのが怪我の原因というワケではないです。
ただ、かなり派手な音だったので、その瞬間客席にドキッとした
空気が流れました。
ノロノロと起き上がったケヴィンはかなり痛そうな表情で
曲がけの後も、右足を庇うようなう動きのまま、残りの練習時間をほとんどランスルー
(ストロークではなく、ただのラン)でやり過ごしました。
その間も何度もシリアスな表情でコーチの元へ戻り、何かを相談。


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こんな光景、前にも見たことがあります。
直前棄権した今シーズンエリック杯のFS6分間練習です…。
すごく、すごく嫌な予感しかしませんでした。

練習時間が終わり、他の選手がさっさと引き上げる中、ケヴィンだけは
客席の隣にある選手用ロッカーからいつまでも出てこず
その前でコーチとサブコーチ、スタッフの3人が何か深刻そうな表情で
話し合ってました。
やっと出てきたケヴィンはかなり暗い表情で、ノロノロと客席を通り過ぎようとしましたが
私の側にいた撮影マニアっぽいおっさんが声をかけたのをきっかけに
小さな声で聞いてみました。

「Kevin、Injury…?」
「Yes、Injury…」

予想してたとはいえ、本人の口からはっきり「怪我」という言葉が出たのが
ショックでした。
私は英語がまったく喋れないし、仮に喋れたところでそんなシリアスな内容を
Fan相手にベラベラ喋るとも思えないので、そう聞いても
ただ「Good Luck…」」と呟くことしか出来ませんでした…。

ケヴィンが去ってもしばらく人気のないプラクティスリンクで1人
呆然としていた気がします。
まさかコロラド滞在1日目の、しかも初回の公式練習で
こんなショッキングな事態を目にするなんて、予想もしてなかったし…。

ただ、ここであまりボンヤリしているわけにもいかなかったのです。
なぜならこの後すぐ、というか正しくは男子第5グループが終る頃
再びメインリンクで男子第1グループ(中国他)の練習が始まってしまうので
それが見たければ、すぐにでも移動する必要だあったのです(汗)
というワケで、無理やり気持ちを切り替え、メインリンクの方へ戻りました。


相変わらずガラガラなメインリンク
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なんとなく昼の女子公式練習と同じような場所に座ると
「ハ~イ!また会ったわね!」「あなた名前はなんていうの?!」
と、またもや親しげに声をかけてくれる地元のオバさん・オジさん達。
どうやら彼らはこの場所でずっと女子とペアの練習を見ていたようです。
ちなみにこの場所は選手のリンク登場口のすぐ側なので、待機中や
捌ける途中の選手がすごく近くで見れます↓


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チームアメリカ。あくび中のリッポン(そんなの撮ってやるなや)


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選手にサインをもらおうと待ち構えるチビっ子達


そんな彼らにいちいち親しげに声をかけ、写真を撮り、盛り上がる彼ら。
選手もニコヤカに応じるし、とてものどかな雰囲気でした。
こういう雰囲気は今の日本ではなかなか難しいですね。

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ロス君。いい表情!


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高橋もリラックスした表情でした。


賑やかな彼らと一緒に観戦できたおかげで、沈んだ気持ちも多少紛らわす事ができました。
さて、男子第1グループ(中国他)。

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ナン・ソン君


あくまで流し気味のグァン君、少し調子の悪そうなウー君に対し
順調に飛ばしまくるナン・ソン君。
曲がけではSPをフルで滑り、ジャンプは4T-3T、3A含め、完璧!
ナン・ソン君がバンバン4回転を決める度に、その横で練習中でも
笑顔で拍手するウー君がなんだかとっても良いお兄さん風で、和みましたニコニコ

本当に、この時点ではよもやFSがあのような事態になるとは…。
もともと風邪で病みあがりだったそうですが、高地の環境が日を追うごとに
彼を追い込んでいったんでしょうか…?
ちなみにこの日はラコステ嬢に続き、ナン・ソン君にもプレゼントを渡すことができました。

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いい笑顔!でもこんな元気があったのはこの日のみでした…。


ちなみに昼の練習では、コーチ陣はほとんどがキスクラ&ショート席
周辺にいたのですが、この時はあまりの会場のガラガラッぷりに
ロング側に移動してくるコーチも何人かいました。
ミーシャ・G君のコーチなんか本当に私のすぐ隣に座ったため
無駄に至近距離で拝むハメにまりました↓

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(ミーシャ君といえば、待機中に、やたらジャパニーズ!ジャパニーズ!
と叫んでいたのはなんだったんだろうか…)


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妙にイケメン風に撮れたテン君。

テン君のコーチ(つまりフランク・キャロル氏)もかなり近い席に座りました。
テン君がコーチの元に戻るたびに、テン君の両手を握り、ウンウン、と
言い聞かせるように、丁寧に語りかける姿が印象的でした。
うーん、なんというかライサチェックの時と比較すると
随分優しいというか、孫の才能に惚れこんでるおじいちゃんのように見えましたσ(^_^;)



ちなみにその頃のラファ
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ヤバい。どうしても気になる…。


しかしこの席はれっきとした観客用の席のはずなのに
(むしろショートの方が関係者席っぽくて行きにくい)
目の前をいろんなコーチが横ぎる、横ぎる。
こまかい写真がないので、うまく説明できませんが、ショート席→ロング席の
ショートカットに最適な場所のせいか、フェンスと席の間の
スペースなんか一切ない場所をみんな「Sorry!」とか言いながら横切っていくのです。


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一瞬コーチ風に置いてみたお茶のペットボトル。
この後チャンのコーチに倒される(笑)


ラファにチャンのコーチにミーシャ・G君のコーチにフランクコーチ…。
他にもいたかも。
ミーシャ・G君のコーチが癒し系というかいい人そうでした。
そしてミーシャ君はどうもコーチがいた場所に自分のカーディガンを忘れたらしく
登場口からこちらをキョロキョロ覗きこんだあげく
「ソーリー♪ソーリー♪」と客にお愛想を振りまきまくりながら
やはり私達の席の前を往復で横ぎって行きましたσ(^_^;)



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リッポン


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ドーンブッシュ


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イーグルが美しいロス君。


USA組ではロス君が一番調子良さそうでした。
ジャンプがというより全体的な動きに余裕があるというか。
リッポンはそのジャンプに手こずってる印象。ドーンブッシュは調子もだけど
表情も暗くて、例の地元のオールドFanに声をかけられた時はさすがに笑顔でしたが
(この辺アメリカの選手はさすがです。徹底してます)
その笑顔も本人比でどこか弱々しい気がしました。

面白かったのが、ロス君の曲がけの時、ちょうど私達の目の前で跳んだ
3Aがちょっと危うい着氷だったので、すかさず
「ワォ!ロス!xfhcぉ;g!!」 と冷やかしの声が周囲から飛んだのですが
3Aの性質上、着氷の後こちらに顔を向ける形になるロス君が
苦笑いしながらバックしていく様子が良く見えました。
(この会場、リンクと客席が非常に近いので、表情がすごく解ります)
で、その後わりとすぐ同じ場所で同じジャンプを跳ぶ機会があったんですが
その時は完璧な出来!
すかさず飛ぶ拍手喝采に、本人も「ニッ」と得意顔を作って
バックしていきました。ほんとに面白い客に面白い選手です。


日本勢の出番が近くなると本田君も姿を見せます。
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町田君もスタンバイ
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無良くん
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昼は姿を見せなかった高橋も夜は登場。
しかし、高橋がいて、1日券が5ドル(400円弱)でもこのガラ空きっぷりとか↓
日本ではちょっと考えられませんね。。。

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高橋大輔
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日本勢の第4グループが終ると、ザンボタイム。
この時点で夜9時近いこともあり、特に日本選手目当ての客は
一斉に帰りだしました。
実は私も、ケヴィンはかなりの確率で来ないだろうと思っていたので
「来てない」のを見届けたら帰ろうと思っていました。
さすがにフライト等でかなり疲労していたのと、夜道が心配だったのと
何より昼間のショックで気力が持ちそうにありませんでした。


だから、目の前の登場口にケヴィンが普通に顔を出した時は
かなり驚きました。

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ただ、そうやって待機中の時でさえ、入れ替わり立ち代り
カナダのチームスタッフ?にポンポンと肩を叩かれるケヴィン。

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多分「頑張ってね、でも無理しちゃダメよ」的な言葉を
かけられていたんだろうと予想しますが
本人もかなりシリアスな表情で、何度も口元を引き締め直していました。

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ケヴィンは曲がけ(SP)は一応ちゃんとジャンプを入れ、跳んでました。
しかし曲がけ以外の時間はたまに確認のようにスピン、そしてひたすらランスルー。
実は昼の練習でも例の転倒以降、私の目と記憶が正しければ、3Aを3度
4回転も1度跳んでおり、一応着氷していました。
だからジャンプが全く跳べないということはないのですが
いかんせん本人の表情がかなりツラそうで…。
ジャンプのたびに右足を引きずりながら何度もコーチの元へ戻っていました。


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しかしスゲー髪…(泣)
去年のナショナルといい、この選手は気持ちに余裕がなくなればなくなる程
髪が乱れる傾向にあります。
全く知りたくないケヴィン豆知識です。


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夜の練習に出てきたこと自体意外でしたが
明日以降がどうなるか、まったく見当もつかなかったし
正直棄権もあると思っていました。
怪我で腫れ上がった足で、無理してジャンプを跳んで、転倒でもして
更に傷を悪化させるくらいなら、大事を取って休んでほしい。
ワールドどころか選手としての致命傷を負う危険もあるワケだし…。
そんな気持ちで眺めていました。


結局この日ラストになる男子第5グループの練習を最後まで見届け
席を立ちました。
外はすっかり真っ暗で、ホテル側に渡された名刺を通りがかりのスタッフに見せ
電話を持っていない私の代わりにタクシーを呼んでもらいました。
待ち時間は15分程度でしたが、その間に他のタクシー待ちの人は
日本人含め、全員引き払ってしまい、人気のないアリーナの通路で1人
佇んでると、なんともいえない寂しさを感じてきました。

見ず知らずの海外で単独行動なんて慣れているハズなのに、そんな気持ちになったのは
やっぱりケヴィンの怪我のことがあったからだと思います。


ようやく到着したタクシーというか、バンのような車の運ちゃんは
恰幅の良い気のいいオッちゃんで、私が乗り込むとすかさず
「やぁ、今日はどうだった?!楽しんだかい?」と笑顔で話しかけてきてくれました。
そしてどういう事情かさっぱり解りませんでしたが
タクシー代を払おうとすると、笑いながら「ハハハ、大丈夫だよ!」と言って
受け取ろうとしないので、とりあえずチップだけ渡しました。

「明日も楽しんでね!」
そう言って笑顔で去っていく明るいアメリカンの言葉に少しだけ
元気づけられた私は、明日に備え、早めに就寝しました。

明日は朝からプラクティスで男子の練習です。