新生!熱血ブラバン少女。(博多座):鑑賞 4/21 千穐楽 | 大歩 悠(おおぶ ゆう)ブログ《悠歩路私記》

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主に吹奏楽やマーチングなどの音楽鑑賞、、ミュージカル鑑賞、舞台鑑賞、スポーツ観戦に行った記憶、感想を書き記していくブログ

4月21日は、博多座での『新生!熱血ブラバン少女。』の千穐楽を鑑賞。













今回は、左寄りのエリアのステージから近い席から鑑賞。

前日に鑑賞した右寄りの席と違う視点から新たな発見もあったり、興味深い見え方だった。

力強くティンパニが響いて幕が上がり、精華女子高校の吹奏楽部の重厚な響きの演奏と共に開演していく流れが、さっそく魅力的。

演奏している部員の皆さんの間から姿を見せて朗らかに状況を説明していく星野真里さん、福岡にある西北女子学園高校の吹奏楽部の演奏を目の前で聞いて憧れる中学生の河合葵を演じる鈴木梨央さん、その母親の河合凜々子を演じる紅ゆずるさんのやり取りによるプロローグ。

最初の舞台転換で、回転しながら正面を向いてくる大道具を星野真里さんが笑顔で指で示したりなどの演技も、見ていて楽しく好き。

居酒屋シモジで、西北女子学園高校の産休代替教員の美術教師として歓迎される鈴江響を演じる星野真里さんも、テンションの高さが続いて朗らか。

憧れの西北女子学園高校に入学して高校生になっていた鈴木梨央さんが演じる河合葵に、吹奏楽部の先輩となる上西怜さんが演じる荒木唯が博多弁を使ったセリフで初めて応じる所も好き。

関西地方の出身のNMB48のメンバーさんで、この日も見事に福岡の高校生を演じきっていた。

河合葵と鈴木響によって、博多華丸さんが演じる体育会系の部活で全国大会に導いた経験がある城門輝勝が、西北女子学園高校の吹奏楽部のメンタルコーチになっていく流れ、浅野ゆう子さんが演じるクールな校長先生の海羽眞弓との、やり取りも見所が多く楽しい。

手塚杏を演じる森保まどかさん回転してくるステージ上で、得意のピアノを弾きながら登場してくる場面も印象深い。

日替わりで演奏曲を変えていて、いつも「今日は、何の曲を聞けるかな?」と楽しみにしていた聞かせ所。この日も美しい鍵盤の響きで魅了していて、かっこよかった。


旅行代理店の店員さんの橋口大吾をコミカルに演じる斉藤優さん、迫力がある宇梶剛士さんが演じる商店会の会長でPTAの会長の岩永隆二とのやり取りは、楽しさと恐さが共存する見せ場。

大濠公園で数人の吹奏楽部の部員さんが会話をしていると、橋口大吾の旅行代理店に来店していた新婚の夫婦のストーリーが続いていたのが、この日も見ていて楽しかった。

仲良く同じ柄の服を着て海外旅行の行き先を楽しそうに相談して決まったようで、大きな旅行カバンを持って出発していき幸せそうで、ほのぼの。

この流れが吹奏楽部の部員さんの周囲で視界に入って、いつも気になっていて楽しかった。

学校帰りの二人の男子高校生、ジョギングをしている男性、おばあさんが何か荷物を入れる台車を押しながら散歩していく姿も印象深く、この日も見事な存在感。

吹奏楽部の部員集めをしていた、河合葵と荒木唯の神田朝香さんが演じる岩永澪との初対面は、思わぬ事に。

ピアノが得意な手塚杏も、河合葵と荒木唯に押される感じで吹奏楽部に入部してホルンを任されていく流れで、演じている森保まどかさんの博多弁を使ったセリフも親近感があって好き。


メンタルコーチになった城門輝勝が吹奏楽部を指導していく中での、部員の皆さんに対する「目標と目的の違い」の問いかけから始まっていく話も、いつも興味深かった。

うまくできる為に必要な事の問いかけで部員の皆さんに手を挙手させる時には、鈴江響を演じる星野真里さんも参加して手を挙げていたのが、おもしろかった。これは、今まで気付かず新発見の演技。

華丸さんが演じる城門コーチと、吹奏楽部で音楽面の指導をしていく事になるピアノ教師の河合凜々子を演じる紅ゆずるさんの、博多弁とコテコテの大阪弁での漫才風の見せ場も観客に大ウケだったようで、おもしろかった。


城門コーチの指導で、ある道具を使ったユニークな練習方法を吹奏楽部の部員さんが実演する場面では、鈴木梨央さんなど役者の皆さんが演技しながら素でワイワイと楽しんでいるようにも見える光景も好き。

この日も、いい運動になりつつ和気あいあいと楽しそうで笑えて、おもしろかった。

精華女子高校の吹奏楽部の部員さんのスーザフォンやシロフォンによる盛り上げ演奏の響きも楽しい。

いろいろあって息詰まった時に城門コーチが第一幕の終演と休憩を告げる、博多座で最後の「ハーフタイム!」を聞くのも何か感慨深かった。

第二幕では、森保まどかさんが演じる手塚杏が、ある出来事で小林大介さんが演じる父親の手塚岳斗に励まされる事で、思い悩んでいた吹奏楽部でのホルンの演奏を頑張っていく決意をする場面が好き。

この日も目の前で見ていると感動。分かり合えた親子の心暖まる名場面。


上西怜さんが演じる責任感が強く思い悩んでいる事があった部員さんの荒木唯が、城門コーチのユニークな宿題に取り組む事で元気を取り組む場面も、ほのぼの。

ある事情で旅行代理店に宿泊していた、数人の吹奏楽部の部員さん。

河合葵が思いついていた岩永澪の、ある事情でのコミュニケーションの方法を初めて見た店員の橋口大吾が驚く表情を見せる様子を演じる斉藤優さんが、おもしろかった。この日も観客に大ウケの様子。

橋口大吾の娘の古川あかりさんが演じる橋口紬が、ある事情で吹奏楽部を離れていたのが解決の流れになっていき、本当は吹奏楽部やクラリネットの演奏が好きな思いを語っていく場面には、この日も心を打たれて感動的だった。

あるプレッシャーで心が揺れる吹奏楽部の部員たちの間で争ってしまうような事があった時の、城門コーチが勇気づける話も説得力があり興味深い話。

『目標と目的の違い』を理解できた部員の皆さんが生き生きと次々に、その答えを語っていく場面も好き。


神田朝香さんが演じる岩永澪のフルートの響きが人と人をつないで吹奏楽部での友情や、ある事情での宇梶剛士さんが演じる父親の岩永隆二との親子の絆にもなっていく流れも印象深く好きな名場面。

目の前で見聞きしていると大きく心に響いて感動。この日も、その思いを客席からステージ上の役者の皆さんに示せた気がする。清々しさに満ちた名場面。

城門コーチと対立する立場だった岩永隆二は、分かり合えると心強い味方という雰囲気。

河合葵が、ある事情で城門コーチを喜ばせるセリフを言った場面が今回も心暖まり、ほのぼの。かわいい!


それぞれの目標に向けて団結できた吹奏楽部の部員さんが、あの大きな本番のステージに挑戦していく場面。

精華女子高校の吹奏楽部の部員の皆さんが、力強い演奏を響かせながら客席の間の通路を通って行進。

目の前で、きれいにクラリネットやフルートやサックスが響いていた。

ステージに上がって横列に並ぶと演奏の合間に、軽やかに手拍子をしたり横揺れで動いたり仲良く肩を組んでいたり、貴重な経験を楽しんでいて、ほのぼの。

幕が上がって軽やかな動きで、椅子に戻っていく部員の皆さん。

指揮台では、堂々と指揮をする華丸さんが演じる城門コーチ。

軽快な曲の次は、重厚で繊細な聞かせ所もある曲を演奏。精華女子高校の吹奏楽部の部員さんの間に、役者の皆さんも参加しての出演で西北女子学園高校の吹奏楽部の名演を、盛大に作り上げて終演。

『新生!熱血ブラバン少女。』に新生チーム、熱血チームの2チームで分担して出演していた精華女子高校の吹奏楽部。

千穐楽には、2チーム混合で出演。終演後には、全員がステージに整列して堂々とした姿で観客から多大な拍手を贈られていた。



カーテンコールでは、精華女子高校の吹奏楽部の軽快な演奏に合わせて出演していた役者の皆さんが次々に前に出てきてアピール。

この日も、さわやかな鈴木梨央さん、こちらでも朗らかな星野真里さんだった。

終盤から軽快な演奏と共に始まっていく、あの歌も耳に残って幸福感あふれる雰囲気で好き。


千穐楽という事で終演後には、やりきったように出演していた役者の皆さんが舞台挨拶。

舞台役者として博多座で出演できた喜びを語っていた古川あかりさん。



上西怜さんは、舞台も楽器も博多弁も初めてで、初めて尽くしで勉強になる経験をできた充実感を語っていた。

話している後半に関西弁のイントネーションになり華丸さんから指摘を受けて、ほのぼの。次の大阪での新歌舞伎座が地元なので頑張るように励まされていた。


森保まどかさんは、HKT48で活躍していた時期があって福岡に縁があり、博多座の舞台で出演できた喜びを語っていた。

神田朝香さんは、おとなしい役柄だったので素に戻って大きな声で元気にアピール。

舞台でフルートの演奏に挑戦して、役者として表現できる事を模索しながら取り組んできた思いを語っていた。


鈴木梨央さんが、舞台で地方に来たのも福岡に来たのも初めてで皆さんの暖かさに触れながら貴重な経験をできた喜びを語りつつ、次の大阪での新歌舞伎座での公演に向けて意気込んでいた。

「福岡の人は、地方と思ってない」と華丸さんが厳しめの指摘すると、慌てて「埼玉県民なので」と付け加えていた。

華丸さんは、鈴木梨央さんが舞台でノーミスで完璧だったと絶賛していた。


作曲家のYUHKIさんは、上演用に38曲も作曲した事を明らかにして、精華女子高校の吹奏楽部の皆さんが見事な演奏で応えてくれた喜びを語っていた。

「指揮をするには、難しい」と思いやるコメントを語っていると華丸さんが「僕だから、できました」とユーモアがある返答をしていた。

小林大介さんは、娘さんが生まれた事を話して博多座で父親の気分を経験できた充実感を語り、劇中での森保まどかさんの父親のようになると力強くメンタルコーチの「目標」のように語っていた。
 

斉藤優さんは、演技中に宇梶剛士さんと並んだ時に客席から「小さっ」と聞こえたそうで、宇梶さんが大きいだけですからとコメント。

家族が見に来た日があったエピソードを話して、劇中で娘役の古川あかりさんと年齢が近く1歳上の20歳の娘さんから「小物感がすごい」と言われ、小物感がある大物を目指します、というようなユーモアを混じえて語っていた。


星野真里さんは、ミュージカルでもない音楽劇でも無い演劇で精華女子高校の吹奏楽部の皆さんが生演奏をしていた事を絶賛して、共演できた喜びを語っていた。

エレベーターの中で部員さんに話しかけられて「母と同い年なんです」と言われたエピソードも朗らかに話していた。

「こんな素敵なお子様をお育て頂いた、お父様やお母様にも感謝です」と精華女子の生徒さんの保護者の
方々にまで感謝の思いを語っていて、ほのぼの。

宇梶剛士さんは、博多座でしかできない舞台があると絶賛した上で、ここで出演できた喜びと充実感を熱く語っていた。

紅ゆずるさんは、コロナで何度も中止になっていた博多座の舞台に上がれた喜びを語っていた。

浅野ゆう子さんは「博多座は、音が良くて皆さんの顔がよく見えて、いい舞台です」と誉めつつ今回の『新生!熱血ブラバン少女。』に出演できた充実感が伝わってきた。

精華女子高校の吹奏楽部の生演奏に、いつも感動していたそうで絶賛しながら、楽器を演奏しながら部員を演じていた役者の皆さんも褒め称えていた。

星野真里さんが精華女子の生徒さんのお母さんなら私は、おばあちゃんとユーモアあふれるコメントも。

劇中で浅野ゆう子さんの前の校長先生の写真に写っていたのが実は、紅ゆずるさんだったという裏話も披露。

華丸さんが実際に持ってきて頂いて確認しようとしたら、もう次の大阪の新歌舞伎座での公演に向けて、片付けていたようで無かった様子。

「ゆうパックで送ったようです」と陽気にフォローをしていた華丸さんだった。


華丸さんは、座長として「この日の千穐楽がピークです!」と、いい上演ができたサービスコメントやユーモアがある話も混じえつつ、次の大阪での新歌舞伎座での上演に気持ちが向かっているようだった。


博多座での千穐楽も高校の吹奏楽部を題材にして笑いあり涙ありで、より楽しさと感動を感じたような最終公演で鑑賞を終えると清々しい気分になれた。

目の前のステージで役者さんが思いを込めて演じている人物のセリフがストレートに伝わってきて心に響き、それを受け取った観客が楽しめた事や感動した思いを直接、示せる舞台の魅力を改めて実感できて充実した博多座での数週間だった。

役者の皆さんは、ライトに照らされたり自身からも光を発するように輝いていたように見えて、かっこよかった。やっぱりプロの役者さんは、すごいなと思った。

推しの鈴木梨央さんは、憧れの高校の吹奏楽部に入部して思い悩む事もありながらも中心的な立場で引っ張っていく部長さんを、さわやかに演じきっていて頼もしい姿を見せ続けていた名役者さんだった。

星野真里さんは、活発な表情の変化による感情表現が豊かで朗らかな役柄を大きな声で元気に演じていた。いつも見事にテンションを上げて、全力で観客を楽しませてくれる役者さん。


精華女子高校の吹奏楽部は、たくさんの曲の生演奏で場面に応じた雰囲気で盛り上げて懸命な努力の結集を披露。

セリフや学生指揮、後方での細かい表情や動作で演技にも参加して演奏と共に大活躍だった。

千穐楽まで、きれいなフルートやピッコロやオーボエの響きも見事。コントラバスを弾いて低音を響かせていた部員さんの演奏も魅力的。

北九州市の木屋瀬中学校の吹奏楽部 出身の部員さんも大活躍で、かっこよかった。さすが木屋瀬◎


『新生!熱血ブラバン少女。』の出演者の皆さん。
博多座での舞台で魅力的な上演ありがとうございました、お疲れ様でした。

大阪の新歌舞伎座での上演も頑張ってください!