12月26日は、鹿児島実業高校の吹奏楽部が川商ホールで開催した《第58回 定期演奏会》を鑑賞。
ロビーに部員さんの写真と名前を示した、のぼりが展示されていた、
輝かしい展示物
チケット(入場整理券)
ホール内
パンフレット
開演すると〈第1ステージ〉の前のプログラムでは、最初に鹿児島実高校の校歌や吹奏楽部の歌を軽快に演奏していて愛校心を感じられた。
パーカッションでマーチングのバッテリーのスタイルで打楽器を演奏していて、力強く響かせていた。
〈第1ステージ〉の1曲目では、『国民の象徴』を披露。トランペットやトロンボーン、ホルンも力強い響きで軽快な演奏。
勇壮な雰囲気で華々しく開演を飾った、オープニング曲だった。
2曲目では、『Stand Alone』という曲を披露。久石譲さんが作曲しているNHKのドラマ『坂の上の雲』の曲。
ゆったりとした穏やかな流れで始まり、きれいにクラリネットやフルートも響いてトランペットも暖かみがある響き。
中盤から力強さを増していったようで壮大な雰囲気で盛り上がっていき、前向きな印象を感じさせてくれた爽やかな演奏だった。
続いて『日本民謡組曲「わらべ唄」』という曲を披露。
日本民謡を連ねた組曲で1曲目では、「あんたがたどこさ」を金管楽器と打楽器で華々しく演奏。
2曲目では、『子守唄』を木管楽器と打楽器で美しく穏やかに演奏。
3曲目では、『山寺のお尚さん』を全ての楽器パートで軽快に演奏。
3曲それぞれ和の雰囲気の多彩な表現の響きで、聞き応えがあった演奏だった。
〈第1ステージ 〉の最後は、酒井格さん作曲の『たなばた』を披露。
軽快に始まると、金管楽器た木管楽器が美しく響き合っていく。
ゆったりした穏やかな流れで、きれいなフルートやクラリネットの響き。
織姫と彦星を表現している、アルトサックスとユーフォニアムの聞かせ所も魅力的。
力強いトロンボーンの響きと共に勢いを増していき、終盤に大きく広がって盛り上げ締め。
吹奏楽の人気曲で、爽やかに魅了してくれた聞き応えがある演奏だった。
ピッコロの部員さんが演奏中にフルートに持ち替えて両吹きだったようで、かっこよかった。
休憩を挟んで〈第2ステージ〉が始まると、2人のパーカッションパートの部員さんが司会者となって進行開始。この時に後方の部員たちが『学園天国』を演奏して盛り上げていたようだった。
最初は、『CDTV KAJITSU LIVE』という音楽番組のような企画。
1曲目では、『可愛くてごめん』の演奏に合わせて女子部員たちが可愛い雰囲気でパフォーマンスを披露していた。
2曲目では、『A・RA・SHI』の演奏に合わせて男子部員たちがカラフルな色のTシャツを着て嵐のように歌ったりダンス。
ステージから客席の通路に下りていったりもする、サービスパフォーマンスを繰り広げていた。
3曲目は、絢香さんの『にじいろ』を爽やかな雰囲気で演奏して盛り上げていた。
4曲目は、『オトナブルー』の演奏に合わせて女子部員たちが新しい学校のリーダーズのように、セーラー服を着て歌と躍動感があるダンスを披露。
あの特徴的な、首を動かす振り付けも再現していたようで最高だった。
今度は、頭の所に『クレヨンしんちゃん』のキャラクターのイラストが描かれたお面を装置した『春日部防衛隊』を演じる部員たちが登場すると、セカオワの『RPG』の演奏に合わせて軽やかな動きで盛り上げていた。
続いてNHKの番組『おかあさんといっしよ』の歌のお兄さん、お姉さんを演じる男女の部員たちが登場すると子供向けの歌3曲を披露。
1曲目では、『ぼよよん行進曲』を歌ったりダンスで軽やかに盛り上げ。
2曲目は、曲名が分からなかったけど親しみやすい歌やダンスを引き続き元気に披露。
3曲目では、『エビカニクス』を歌ったり赤やオレンジ色のTシャツを着た部員たちと共に、あのエビやカニをイメージした振り付けの動きで元気にダンスを披露して締めていた。
今度は、一気に雰囲気を変えて演歌を披露。
『越冬つばめ』が始まると、黒い衣裳を着た女子部員さんが見事に歌い上げていた。
続いて『北酒場』が始まると青いジャケットを着ている男子部員さんが、軽やかに歌って盛り上げていた。
谷村新司さんを偲ぶように名曲『サライ』の披露もあって男子部員さんが歌い上げ、観客がスマホのライトを点灯させてサイリウムのように振り、幻想的な光演出の盛り上げとなっていた。
部長さんから挨拶もあった。
定期演奏会を開催できた喜びと、お世話になった方々への感謝の言葉。
今年度の活動を振り返り、鹿児島で開催されて『講評者特別賞』を受賞した総文祭、〔かごしま国体〕の開会式の式典演技に出演、九州マーチングコンテストで5大会連続で金賞を受賞など充実していた様子が伝わってきた。
2023年11月4日に亡くなられた、半世紀以上に渡り鹿児島実業の吹奏楽部のマーチング指導をして頂いていた畠中正敏先生への思いもあった。
「この定期演奏会は、私たちだけでなく色々な人の思いも込められています」というような思いも印象深く伝わってきて清々しかった。
「3年生は、たくさんの観客の前で定期演奏会を開催できた、この光景を忘れません」と3年生を代表しての喜びも語り「最後まで楽しんでください」という、観客に向けてのメッセージで颯爽と部長としての大役を果たしていた。
続いてFUNKY MONKEY BABYSの『ありがとう』を、3年生のソロでリレーしていく企画。
次々にクラリネットパート、きれいに響かせていた部長さんのピッコロのソロ、サックスパート、ホルンとユーフォニアムのソリなどの楽器パートの聞かせ所が続いていき、爽やかな演奏だった。
続いて在校生の部員たちが、OBやOGの先輩方と共演する合同ステージの企画。
最初に『MARCH MEDLEY』と題して、数曲のマーチをメドレーで連ねて重厚な響きで迫力があり勇壮だった。
続いて『上を向いて歩こう in Swing』を披露して坂本九さんの名曲を軽快に演奏。
最後は、同じく坂本九さんの名曲『見上げてごらん夜の星を』を『畠中正敏先生追悼曲』として披露し、その思いが暖かみがある響きに乗せて伝わってくるようで感動的だった。
〈第3ステージ〉は、マーチングステージで部員たちが、あの青いマーチング衣裳や帽子を着用して勇ましい姿で出演。
[第壱景]の最初は、『マーチ サーカス・ビー』を披露。
軽快な演奏に合わせてステージ上で隊列が素早い動きで整然と展開していき、さっそく見事パフォーマンスだった。
続いて今度は、鹿児島らしい雰囲気のマーチングを披露。
最初にNHK大河ドラマ『西郷どん』メインテーマを演奏。
ステージ両サイドに薩摩藩の大名だった島津家の家紋を記した、のぼりを設置。
軽快な演奏に合わせて隊列が展開。背中に島津家の家紋が示されている、和服のような衣裳を着ているバトンパートの部員たちが華麗にパフォーマンス。
続いてNHK大河ドラマ『篤姫』メインテーマの演奏でクラリネット、フルート、サックスなど、きれいな響きで展開。
バトンパートの部員たちは、扇子を使った見せ場もあって雅な雰囲気。
これは、心を打たれる美しい表現で鑑賞していると感動的だった。
『天之御中主神~吹奏楽のための神話~』も演奏していたようで躍動感があるパフォーマンス。
鹿児島の郷土色を多彩に取り入れて和の雰囲気の響きやパフォーマンスで、勇壮で美しさもあった魅力的なマーチングだった。
次の演目までの、つなぎの時間にサックスパートがアンサンブル演奏を披露していて見事な響き。
『マンマ・ミーア』(Baton Show)では、カラフルな色のTシャツを着たバトンパートの5人の部員たちが、軽やかな動きで披露していた。
次の〈第弐景〉の最初では、『鹿実TV Show』という企画を実施。
テレビ番組を再現していくようで、まず『めざましテレビ』を披露して男女の部員さんがアナウンサー風に進行して司会トーク。
天気予報のようなコーナーが始まるとステージ上では、外でアナウンサーが台風の状況をリポートしているような光景で傘を持っていた人が、強風で飛ばされるように去っていくと後方で隊列を形成していた部員たちも素早く退場。
今度は、『笑っていいとも!』が始まってオープニングを再現。
タモリさんのような部員さんの周囲で、いいとも青年隊のような部員たちが番組主題歌の『ウキウキWATCHING』を歌い上げていく。
先生方や部員たちの保護者さんが、なつかしいと思って喜んでくれたかもしれない。
『線路は続くよどこまでも』を演奏しながら犬のような姿になった部員たちがダンスをしていたような、ほのぼのするパフォーマンスもあった。
部員さんが問題文を読み上げて出題する三択のクイズコーナーもあったようで「鹿児島県で黒板消しの事を何と言うでしょう?」という問いで、正解が『ラーフル』という事だった。
後方のスクリーンで、鹿児島実業高校の吹奏楽部に部員さんが演じるリポーターが行って取材をするようなテレビ番組風の動画が上映されてから「スタジオでマーチングを披露してもらいましょう」という流れになり、ステージ上で披露。
1曲目で鹿児島 出身のAIさんの『みんながみんな英雄』、2曲目で『宇宙戦艦ヤマト』を躍動感がある動きで演奏しながら勇壮なパフォーマンスを披露していた。
進行役の部員さんがメガネを盗まれたという話になると『ルパン三世』のテーマ曲が始まり、警察官が追いかけ回して泥棒を逮捕というパフォーマンスが繰り広げられていた。
BGMで流れる『愛を込めて花束を』に合わせてバトンパートの部員たちのパフォーマンスは、名曲を生かしながら感動的だった。
『2023メモリーズ』という企画では、今年度の活動を振り返る動画を後方のスクリーンで上映して充実感が伝わってきていた。
〈第三景〉の最初には、マーチングを披露。
『ツァラトゥストラはかく語りき』を演奏しながら荘厳な雰囲気で始まっていった。
その後は、ホルストの『組曲「惑星」』を演奏しながら隊列が整然と隊列が展開、華麗なパフォーマンス。
終盤の『木星』を披露しながらの神秘的な表現も見事で、宇宙を題材に壮大で迫力があった素晴らしいマーチングだった。
最後に卒部セレモニーで後輩たちが『ダニーボーイ』を演奏する中で、先生が3年生部員の名前を1人ずつ紹介。
名前を呼ばれた3年生の部員さんが前に出てくると客席から、たくさんの人たちが名前を叫ぶ声が聞こえていて熱く暖かい雰囲気で感動的だった。
この後は、お別れムードを吹き飛ばすように1曲目で外国の軽快な曲で盛り上げ。
続いて「もういくつ寝るとお正月」と歌われている日本の童謡『お正月』を演奏して年末の雰囲気を出しながら楽しく終演。
聞き応えがある響きの演奏、楽しい企画、鹿児島の郷土色を込めて和の雰囲気で魅力的だったマーチング、宇宙を題材にして壮大な雰囲気だったマーチング、華麗なバトンのパフォーマンスなど、多彩なプログラムで楽しく過ごすな濃い内容の今年度の活動の集大成だった。
2人で少数精鋭のフルートパートの部員さん、ピッコロとフルートの両吹きで頼もしかった部長さんの響きも素晴らしかった。
鹿児島実業高校の吹奏楽部の皆さん。
今年も来て良かったと思わせてくれて充実した内容の定期演奏会を開催ありがとうございました、お疲れ様でした!