12月10日は、大阪桐蔭の吹奏楽部が岡山県高梁市の高梁総合文化会館で開催した《サンタコンサート in 高梁》を鑑賞。
かわいらしいイラストが描かれた告知ポスターが、ロビーの所に貼られていた。
『テレビや甲子園でおなじみ
あの大阪桐蔭吹奏楽部が高梁市にやってくる!』
ホール内の光景
ステージ端に、クリスマスツリーが設置されてサンタコンサートを盛り上げる彩り。
開場して数分後にステージ後方のスクリーンに、クリスマスに関するイラストが上映されていたのも良かった。
この日も、開演までの待ち時間中にホール内の後方から客席の様子を撮影した映像がステージ後方のスクリーンに映っていて、カメラに撮られているのに気が付いた観客が手を振るなど、ほのぼの。
「変顔をして」などの撮影スタッフさんからのリクエストが、字幕で表示されたりもしていた。
大阪桐蔭の吹奏楽部の部員さんも、開演してからカメラで撮られている事があり撮影スタッフさんの字幕でのリクエストに応えて見事に変顔をして最高で、おもしろかった。
パンフレット
開演すると、部員たちが全身サンタクロースやトナカイの帽子や衣裳を着てステージに登場して華やかな雰囲気ながらも、ほのぼの。
頼もしいオーボエの部長さんもサンタ衣裳を着用して、かわいい!
第Ⅰ部の1曲目では、『ジングル・ベル in Swing』を演奏。
サンタやトナカイの衣裳に合った選曲で、軽快に《サンタコンサート》の開演を飾っていたオープニング曲だった。
きれいにヴィブラフォンも響いて、かっこよく盛り上げていた。
ステージ後方のスクリーンに、カメラで撮影された演奏やパフォーマンスを披露している部員たちの様子が上映されたりもして、興味深い映像となっていた。
2曲目では、『「スター・ウォーズ」メインテーマ』をステージマーチングで披露。
キラキラした照明で彩られたステージ上で、勇壮な演奏を響かせながら部員たちが整然と展開して動いていき、荘厳なパフォーマンス。
この日もトランペットやトロンボーン、ホルンも力強く響いていた。
大阪桐蔭の吹奏楽部といえばミュージカルという事で、ここから上演。
1本目は、セルバンテスの名作『ドン・キホーテ』を題材にした『ラ・マンチャの男』
上演前には、総監督の梅田先生がストーリーを観客に解説。
主人公のドン・キホーテを演じている部員さんが顔に付けている立派なヒゲや衣裳など、ネット通販のアマゾンで買ったという楽しい裏話も披露。
その後に上演が始まると、騎士になりきって鎧姿のドン・キホーテ、サンチョパンサ、アルドンザ(ドルネシア)を演じる部員たちが姿を見せて、勇ましく歌唱や演技。
ステージ後方のスクリーンには、名作の世界観をイメージした映像。
壮大なストーリーで全編上演すると大長編になってしまうので、大幅にカットバージョンながらも見応えがあった。
最後の『見果てぬ夢』の演奏で暖かみがあるトランペットの響き、イングリッシュホルンとファゴットの聞かせ所があったようで部員たちの歌唱も清々しく、大きく響いてくるものがあって感動的だった。
2本目のミュージカルは、『ウエスト・サイド・ストーリー』を上演。
こちらも梅田先生が上演前や、区切りがいい所で上演を止めて観客にストーリーを解説。
演奏に合わせて男女の部員たちが、見事にキレがある動きのダンスパフォーマンス。
たくさんのダンス担当の女子部員たちの衣裳がカラフルで、ステージ上で映えて華やか。
アニタ役の部員さんの颯爽とした華麗な演技と歌やダンスパフォーマンス、マリア役の部員さんの可憐な歌や演技も素晴らしかった。
あの声出しもあって情熱的な『マンボ』、演奏や歌唱で盛り上げていきバトンを使った部員さんのダイナミックなパフォーマンスがある『アメリカ』など見所が多数。
『トゥナイト』では、いろいろな役柄の部員たちが同時に思いを歌い上げていた盛り上がりが楽しく、後方のスクリーンで4分割?くらいにして、それぞれの歌詞を表示していた演出も、いいと思った。
最後に切ない終り方となる締めの演技も、しっかりと部員たちが演じきっていた。
この上演が終ると、悲しい最期で倒れていた役柄の部員さんに梅田先生が「大丈夫ですか?」と起こしに言っていたのが、おもしろかった。
部員たちがサンタやトナカイの衣裳を着ているので梅田先生がクリスマスの曲も、という事で『Xmas Swingin' コレクション』も披露。
軽快なクリスマス曲や、荘厳な讃美歌を連ねたメドレー。
『赤鼻のトナカイ』では。きれいにピッコロの部員さんのソロが響き渡ったりフルートパートが大活躍。
讃美歌『もろびとこぞりて』の重厚で暖かみもあり、清々しい雰囲気の演奏も良かった。
まさにサンタやトナカイの衣裳を着ている姿の部員たちに合っていた、クリスマス曲の演奏だった。
続いて、この日3本目のミュージカル『マイ・フェア・レディ』を上演。
こちらも、上演前に梅田先生がストーリーや登場人物について観客に解説。
アマゾンで買えなかったので、頼りになる保護者の強力なサポートで準備されたそうな豪華な衣裳を着ている、男女の部員たちが見事な演技や歌を軽やかな動きで披露。
イライザは、着替えるのが大変なので3人の部員さんが分担して場面別に演技分けていく流れ。
3人それぞれ演技が上手で伸びがある歌声で、素晴らしい歌唱を披露していた。
ほのぼのする雰囲気で3人がイライザになりきっていて、かわいい!
軽やかに歩いていくイライザの部員さんの後ろからフルートパートの部員たちが並んで、ついていったり周囲で動いていたような場面もあって、おもしろい。
たくさんの馬のマスクを着用した馬役の部員たちが登場して、出走のファンファーレが鳴り響く競馬場での場面も強烈なインパクト。
舞踏会の場面で後方のスクリーンで上映されている映像が、ダンスをしている男女の表情や動きをリアルにCGで表現していて、すごい力作。
陽気な光景で楽しい場面、華やかな場面、イライザや周囲の人々の様々な心情が多彩に表現されていて存分に楽しめたミュージカルだった。
ミュージカルで恒例のカーテンコールもあり、いろいろな役柄の部員たちのアピールも良かった。
ここまでが〈第Ⅰ部〉で、10分程の休憩時間。
もうすぐ〈第Ⅱ部〉が開演という時間に、〈第Ⅰ部〉でミュージカル『ラ・マンチャの男』が上演されたのを意識してか、あのディスカウントストア〔ドン・キホーテ〕のCMソングが、ホール内のBGMで流れていたのが、おもしろかった。
これには、ステージ上で準備を進めて着席していた部員たちも笑っていた。
和やかに開演した〈第Ⅱ部〉の最初は、大阪桐蔭の吹奏楽部の創部からの歴史を後方の紹介していく『18年間の歩み』の企画。
今年度の演奏曲は、『ゆずメドレー』
後方のスクリーンで創部からの映像が流れながら『ヒカレ』で始まり、ゆずのヒット曲がメドレーで連なっていく。
『雨のち晴レルヤ』では、クラリネットやオーボエの聞かせ所もあって、きれいに響き合っていた。
最後には、『栄光の架橋』を演奏して終盤には、歌唱も始まっていく。
後方で流れる輝かしい歴史の映像、今年度の活動の苦楽と充実も伝わってくるような歌詞を部員たちが歌い上げ、男女別の歌い分けもあったり清々しい歌声が響き渡っていて感動。
その歌唱の間に部長さんがオーボエを吹き続けていて、その優しい響きが魅力的で感動を大きくしていた。この時の部長さんが、かっこよかった。
軽快に、そして爽やかに大阪桐蔭の吹奏楽部の歴史を紹介して充実した企画だった。
続いて演奏会で恒例のリクエストコーナー。
まずは、梅田先生がリクエストボールをバットで客席に打ち込んでいく。
そのボールをキャッチした観客が、曲目の中から選んでリクエスト。
最初の観客のリクエストは、『HOLLYWOOD映画メドレー』
『スタートレック』から始まり、『レイダースマーチ』、『炎のランナー』、『E.T.』の曲を壮大な雰囲気で演奏していた。
ここからは、立候補した男の子などが大阪桐蔭の野球応援曲を演奏してもらいながら、バットでリクエストボールを打ち込んでいく。
次の観客は、『宝島』をリクエスト。吹奏楽の人気曲を軽快に演奏して盛り上げていた。
次の観客は、『「アナと雪の女王」より』をリクエスト。
ディズニーの人気映画の名曲をメドレーにして、トランペットの部員さんが歌う聞かせ所もあったようで見事な歌唱力。
アナ雪の世界観を多彩に表現していて、聞き応えがあった。
次の観客は、『嵐メドレー』をリクエスト。
『One Love』の最初の、きれいにフルートやピッコロ、オーボエも響いているような聞かせ所が感動的で好き。
ヒット曲を連ねたメドレーで軽やかな振り付けの動きも見所で、久しぶりに聞くと楽しかった。
これでリクエストコーナーが終了となると、『ジャンボリミッキー!』を披露。
子供たちに大人気の曲の軽快な演奏と共に、ステージの前方や後方で部員たちが元気に躍動感があるダンスも披露して盛り上げていた。
まだ時間があったので、YOASOBIの『アイドル』も披露。こちらは、かっこいい雰囲気で軽快に演奏していた。
この日の充実していた時間も、あっという間に過ぎていき終盤の定番曲のゴダイゴの『銀河鉄道999』を演奏する時間。大阪桐蔭の吹奏楽部で、特に好きな演奏曲。
そして原作者の松本零士さんにより、自分が住んでいる北九州市に所縁がある曲という事で北九州市民としても好きな名曲。
梅田先生が撮影OKという大サービスで、多くの観客が喜んでスマホやカメラで撮影していた。
続いて、演奏会の締めの定番曲『星に願いを』を披露。
スクリーンで幻想的な映像が上映されながら暖かみがあるトロンボーンやトランペット、フルートなどの響き。
この日も、大阪桐蔭の吹奏楽部の演奏会を鑑賞しに来て良かったという思いに浸りながら聞き入って終演。
告知されていた岡山県高梁市から始まった《サンタコンサート》は、部員たちが全身サンタやトナカイの衣裳を着てクリスマス曲など聞き応えがある響きの演奏、見応えがあるミュージカル3本、多彩なパフォーマンスで楽しく感動。
ミュージカルを鑑賞するのが好きなので大阪桐蔭の演奏会に行くのは、楽しい。
いろいろな役柄の部員たちの演技や歌唱も、それぞれ本当に見事で素晴らしかった。
オーボエパートの頼もしい部長さん、部員さんの響きも魅力的だった。
フルートパートのフルートやピッコロの部員さんの演奏も、美しく響き続けていた。
ステージ端でコントラバスを弾いて低音を響かせていた部員さん、キーボードを弾いて鍵盤を響かせていた部員さんも、かっこよかった。
この日は、初めて岡山県高梁市まで来てみて良かった。
大阪桐蔭の吹奏楽部の皆さん。
前日の誕生日(12月9日)から連日の2日間、演奏会で暖かみがある桐蔭サウンドで魅了ありがとうございました、お疲れ様でした!