福大大濠の吹奏楽部:第49回定期演奏会 | 大歩 悠(おおぶ ゆう)ブログ《悠歩路私記》

大歩 悠(おおぶ ゆう)ブログ《悠歩路私記》

主に吹奏楽やマーチングなどの音楽鑑賞、、ミュージカル鑑賞、舞台鑑賞、スポーツ観戦に行った記憶、感想を書き記していくブログ

8月15日は、福岡サンパレスで開催された福大大濠の吹奏楽部の定期演奏会を鑑賞。



台風の影響で8月9日から15日に延期となって開催。

17:00頃に開場すると開演前にロビーでは、17:35分頃からアンサンブル演奏が開催されていた。

後方から観客の間を通ってきて、まず出演したのが4人のフルートパートの部員たち。

フルート四重奏で『「となりのトトロ」メドレー』を披露。

『風のとおり道』で始まり、神秘的な雰囲気。その後いろいろなBGMを続けていき最後は、エンディング主題歌『となりのトトロ』で盛り上げ締め。

好きな選曲で四人それぞれの部員たちが見事に息を合わせて、きれいな響きの演奏を披露していて素晴らしかった。


続いて今度は、パーカッションパートの出番。部員たちが持っていた椅子を叩いて鳴らしながら登場。

観客の隣では、他の楽器パートの部員たちが見守り手拍子で盛り上げていたようだった。

パーカッションパートの部員たちも見事に息を合わせた演奏で、多彩な使い方で椅子を打ち鳴らしていて動きも響きも軽やかなパフォーマンス。

清涼感があった響きのフルートパート、熱く盛り上げていたパーカッションパート、それぞれの良さで部員たちが見事に観客を楽しませていたアンサンブル演奏だった。


パンフレット

プログラム

いよいよ幕が上がり開演すると第1部は、クラシックステージ。指揮者は、顧問を長期間されていた名誉顧問の浦川義信先生。

1曲目では、【大濠といえば、これ】な定番曲『サンダークレスト』を披露。

軽快にトランペットが響いて始まり、トロンボーンが存在感を示すような力強い響き。

やがてクラリネットが中心的な流れになり、フルートの響きも加わって爽やか。ミュートが付けられていて陽気な響きのトランペット。

終盤に再び力強く響くトロンボーン。ゆったりもしたり、緩急がある流れがあって軽快に盛り上げ締め。

これから楽しい時間の始まりを感じさせてくれるようで、華々しく定期演奏会の開演を飾っていた定番のオープニング曲だった。


毎年の大濠司の定期演奏会での司会者といえば、熊谷公佑さん。

演奏曲の紹介や、今年も分かりやすく親近感があるトークで進行をして場を盛り上げていた。


2曲目は『鷲の舞うところ』を披露。

ゆったりした始まりから軽快な流れへ。ホルンが壮大な雰囲気で響いていた印象。

ゆったりした流れでのクラリネットやフルート、そしてトランペットの暖かみがある響きが魅力的。

まさに鷲が翼を広げ大空を舞うように飛んでいく姿を思い起こさせてくれるような、勇壮な雰囲気で広がりを見せて発展していく演奏。

終盤の再び軽快な流れも好きで、鑑賞していて楽しい演奏曲だった。

マーチングでの勇ましさが印象深い大濠に合っている、座奏での演奏曲かもしれない。


3曲目は、2023年度の吹奏楽コンクール課題曲Ⅲ『レトロ』を披露。

この曲を大濠が演奏すると、マーチングで鍛えられていて重厚な響きという印象。

ゆったりした流れでのオーボエやクラリネットやフルートの響き、トランペットやアルトサックスの聞かせ所の響き、ジャズ風の流れでのヴィブラフォンの響きも見事。

ピッコロの響きも力強かった。コントラバスを弾いて低音を響かせていた2人の部員さんも、かっこよかった。

軽快で迫力があった『レトロ』の演奏だった。


4曲目は、今年度の大濠の吹奏楽コンクールでの自由曲の『マードックからの最後の手紙(2021年版)』を披露。

最初に、指揮者の浦川先生が特に意識するように向いた位置のバスクラリネットの部員さんの低音が響いて始まり、ゆったりとしたクラリネット、フルートやピッコロが響いて荘厳な雰囲気の序盤の流れ。

楽しそうな船旅の雰囲気の軽快な流れで、低音パートの2人の部員さんがコントラバスを軽く叩いて盛り上げ。一転して海難事故の衝撃を表現する流れで、打楽器の力強い響き。

終盤の鎮魂を表現していく流れのオーボエ、フルートやピッコロ、クラリネットやサックスなどの魅力的な響き。

この曲でもコントラバスを弾いて低音を響かせていた2人の部員さんが、かっこよかった。ピアノを弾いていた部員さんの演奏も良かった。

ゆったりと力強さを増していく盛り上がりの流れも心を打つ響きで感動、座奏でも見事に表現力の高さを示した名演だった。


第2部は、ポップスステージ。

最初に誰も椅子に座っていないステージ中央で、不思議なマスクを装着した部員さんがドラム演奏を披露していて開演。

やがて司会者の熊谷さんが軽快に紹介していくのに合わせて、楽器パート別に何か衣裳を着て次々に後方から客席の間の通路を素早く駆け抜けてステージに上がっていく部員たち。

それぞれスーパーマリオブラザーズ、メイドや警察官など多種多様な衣裳を着用していた。

フルートパートは、チアリーダーの衣裳で華麗な雰囲気だった。

チューバやコントラバスの低音パートは、メイドさんの衣裳を着ていたようで、かわいい雰囲気だった。

ここからの指揮者は、顧問の岡理沙先生。カラフルになったステージ上で1曲目は、『エル・クンバンチェロ』を披露。

二人の男子部員たちが「エル・クンバンチェロ」と声出しをしてから軽快な演奏の始まり。

トランペットやトロンボーンなどが力強く響いていき、パーカッションが主役のような存在感で軽やかに盛り上げ。

二人のフルートパートの部員さんによるソリの聞かせ所もあり、かっこよかった。

華やかに、そして情熱的に第2部の開演を飾っていたオープニング曲だった。


2曲目は、『スター・ウォーズメドレー』を披露。

『メインテーマ』から始まり、カラーガードの部員たちが登場するとサーベルやフラッグやライフルによる多彩なパフォーマンスで盛り上げ。

チューバの部員さんによるソロもあり、低音が響いて存在感を示していた。

映画音楽の名曲にカラーガードで大濠らしい良さを加えていて、見応え聞き応えがあったパフォーマンスだった。

3曲目は、Mrs. GREEN APPLEの『青と夏』を披露。3年生の部員によるソロでユーフォニアム、トランペット、ホルンの聞かせ所があったようで、人気バンドからの選曲で爽やかな演奏だった。


続いて2年生と1年生が演奏して3年生が歌やダンスをする『大濠メドレー』の企画で、男女の部員さんが司会役となって進行。

最初に、男子部員さんが「こんにちはー!」と元気に言うと女子部員さんが「こんばんはだろう!」と突っ込んでいて、漫才の錦鯉のように陽気な進行をしていて、おもしろかった。

1曲目では、女子部員たちがAKB48の『会いたかった』の歌やダンスを披露。かわいい!

演奏中にステージ両サイドでは、2年生や1年生の部員さんが観客に手本を示すように大濠カラーの赤く光るサイリウムを振って盛り上げていた。


続いて登場したのは、男子部員たち。何かキラキラした衣裳を着ていたので『パラダイス銀河』など男性アイドルの曲を披露するのかと思ったら始まったのが、なんとピンクレディーの『UFO』

世代的にリアルタイムで聞いていない昭和のヒット曲の歌や振り付けを覚えて、陽気なダンスパフォーマンス。

これは、その動きなど強烈なインパクトで個人的に好きで最高。爆笑して、おもしろかった。

続いて女子部員たちが、ももいろクローバーZの『行くぜっ!怪盗少女』を躍動感があるパフォーマンスで元気に披露していた。


続いて3年生部員たちがステージ上に横列に並ぶと、星野源さんの『恋』を歌ったり恋ダンスで盛り上げ。

最後に肩を組むようにして声を合わせて歌い上げていたのは、RADWIMPSの『正解』

その後に部員たちが縦列に並んで手や腕でトンネルを作ると、その中を通り抜けてくる顧問の岡先生。

ステージ上に並んだ浦川先生と岡先生に部員たちから、今までお世話になった感謝の思いを示すように花束を贈呈。

清々しい光景で、最後に感動的な締めとなっていた『大濠メドレー』だった。

第2部では、コントラバスやベースを弾いて低音を響かせていた部員さんも、かっこよかった。


第3部は、マーチングステージ。あの黒に赤い彩りが入っている大濠の特色のマーチング衣裳が、かっこいい。

最初に今年度のパレコンマーチング『“怪盗大濠からの予告状”』を披露。

泥棒をイメージしているようなゼブラ柄の衣裳を着た部員たちが、怪盗などに関する作品から選曲された演奏に合わせてステージ上で整然と隊列を展開させていく。

勇壮な『ルパン三世』のトランペットの響き、軽快な『ミックスナッツ』の演奏。ドラムメジャーの部員さんが軽やかな動き。

『ラブスコール』での、きれいなフルートやクラリネットの響き。

ステージ前方の下で客席の最前列の位置では、ピットの部員たちが演奏を彩っていく響き。ステージ上のバッテリーの部員たちの響きも力強かった。

終盤の『名探偵コナン』の演奏の響きも熱かった。最後に赤外線のように、赤い布を張り巡らせていくのも見所。

ステージいっぱいに展開して、怪盗などを題材にした選曲による演奏やパフォーマンスで楽しませてくれた今年度のパレコンマーチングだった。


カラーガードショーは、流れるBGM『This Is Me』に合わせた華麗なパフォーマンス、息を合わせた集団でのショー、ソロでの見事なショーなど多彩な表現を披露していた。

パーカッションショーは、流れるBGMに合わせて趣向を凝らした演奏で、バッテリーやピットの響きが力強かった。

マリンバのソロ演奏もあり、観客の注目を集めながら魅力的な響きを披露していた。


『blood』というタイトルの、今年度のM協マーチングの序盤を披露する演目もあった。

この血を意味するタイトルに、いろいろな意味が込められているようで躍動感がある響きとパフォーマンス。

続きが気になり部員たちの努力の積み重ねで、どんなマーチングが仕上がるのか楽しみなチラ見せ披露だった。


『MONSTER』は、博多どんたくでも披露していて久しぶりに目の前で鑑賞できるプレミアムなマーチング。

軽快な流れでのトランペットの響きが印象深い。フルートソロの聞かせ所もあって、かっこいい。

終盤の『アフリカの儀式と歌、宗教的典礼』を演奏して情熱的な響きによる激熱な盛り上がりは、すごい迫力だった。


いろいろな熱演を終えた3年生部員たちがステージ上で横列に並ぶと、顧問の岡先生が楽器パート別に名前を呼んで紹介していく。

代表して部長さん(フルートパート)が挨拶。

今までを振り返り、家族よりも共に過ごす時間が長かった吹奏楽部の仲間たちと苦楽を共有して充実した活動をできた事が伝わってくるようだった。

お世話になった方々へ感謝の思いを示し、次の最後の演目となる『Caged』を紹介して部長としての大役を終えていた。


その流れで披露の『Caged』は、昨年度のM協マーチング。

タイトル通りたくさんの柵のような大道具がステージ上に設置され、効果的に活用されていく。

部員たちが、今まで何度も練習を繰り返して作り上げていた努力の結集の披露。フルートソロの聞かせ所の響きも、かっこいい。

終盤の情隊列は展開による熱的な響きは、心を打つ演奏とパフォーマンスだった。


一転して最後は、部員たちが帽子を脱ぐと親近感がある雰囲気になり『ヘイ・パチューコ』を演奏して、明るく楽しく元気に盛り上げ締めで終演。

今年の定期演奏会も貴重な座奏を、たくさん聞けて良かった。

低音パートの響き、そしてコントラバスやベースも兼任で弾けるチューバの部員さんが、かっこよかった。

きれいに響かせていた、フルートパートのフルートやピッコロの部員さんの演奏も素晴らしかった。

トロンボーンパートも印象深い。力強く響き続けていて迫力があった。


感動的な『マードックからの最後の手紙』など座奏でも表現力の高さを示していた第1部、華やかな楽器パート別の衣裳で笑わせ所もあり楽しませてくれた第2部、かっこよく見応えがあるマーチングと華麗なカラーガードショーやパーカッションショーを披露していた第3部、3種それぞれの大濠の良さで魅了してくれた定期演奏会だった。

福大大濠の吹奏楽部の皆さん。
今年も来て良かったと思わせてくれた定期演奏会を披露ありがとうございました、お疲れ様でした!