■セックスへの態度

アルフレッド・アドラーは著書で
愛と結婚としての性的な課題
に対する態度
ついて説明しています。

そこでは
社会生活によく準備されてきた人、と
逆によく準備されていない人、と
2つに分けて説明しています。

よく準備されてきたかどうか、は
子ども時代に他者への関心を
養ってきたかどうか
、と
読み取れます。

それは、
子ども時代の自分自身が
他者への関心を持ったかどうか

ということと、
子ども時代の自分を教育した人が
自分を他者への関心を持つように
教育をしたかどうか
、ということです。

つまり、
子どもの頃から
他者の利益について興味を持ち
お互いの利益(共同体の利益)に
貢献して貢献感を得た経験を
してきたかどうか
による、
ということです。

貢献感を得られると
共同体感覚が高まり、
感じるしあわせが増えます。

それはすなわち、
対人関係を持つことで
しあわせを実感する体験
をした、
ということです。

対人関係を持つと
良いことがあるとの体験
があれば
愛と結婚としての性的な課題において
大きな問題を持つことはありません

しかし反対に
対人関係を持つと
嫌なことがあると信じるような
体験を重ねた人
であると
愛と結婚としての性的な課題において
大きな問題を持つことになる
というわけです。

これは、
とても簡単に示せば
セックスをするときに
相手との関係を大切に
しているかどうか

と言えます。

社会生活によく準備されてきた人は
相手との関係を持ち、
その関係のひとつとして
セックスをします。

そのため、
セックスする相手と
結婚したくなり、
結婚したくなる人とは
セックスもしたくなるのは
自然なこと
なのです。

そうすることで互いの関係が
よりよくなっていけるわけです。

しかし、
逆によく準備されていない人は
セックスをしたいときは
相手との関係にかかわらず
セックスさえできれば良い
思います。

そのため、
セックスをするのは
セックスをしたいからであり
相手との関係を持ちたいから
ではなく、ましてや結婚などは
したいと思うことがない
のです。

相手との関係は
セックスというただ一点のみだけで
他は排除しようと
したくなってしまうわけです。

■準備を養うこと

社会生活によく準備されてきた人
その準備、すなわち、
他者への関心を
引き続き養なっていくこと

性的な生活はよりよくなっていきます。

つまり、愛と結婚などの
性的な課題において
大きな問題を感じないで
生活していける
わけです。

反対によく準備されていない人
その準備を始めない限りは
性的な課題のおける相手とは
セックスなど性的な生活の時間以外は
共有したくない状況

続くことになります。

その改善を望むなら
他者への関心を養うこと
始める必要があります。

子ども時代を終えてから
他者への関心を自力で養うのは
なかなか大変です。

そこで
訓練されたメンタルコーチや
訓練されたカウンセラーの
手を借りることで
その大変さは軽減されます。

一方で、
自分ひとりの力で進めることも
もちろんできます。

その場合には、
一気にたくさんの成果を期待せず
できることから手を付けること
着実に他者への関心を養うことが
大切です。

例えば、無理をすると
自分の犠牲が大きすぎて
もう他者への関心を養うなんて
いやだ!なんてことに
なりかねませんから。

自分がびっくりするような
大きな変化には
恒常性維持機能がはたらいて
脳や心や身体が「危険」と判断すると
元に戻ろうとする力がはたらきます。

その力の作用によって
せっかく自分が変わろうとしても
元に戻ってしまうわけです。

なので、
自分をびっくりさせることが
なるべく少ない方法
で準備を進めることで
社会生活に準備されていない人から
徐々に準備されてきた人へと
なっていけます。





お読みいただき、
ありがとうございます。

プロコーチ9年目、常楽でした。




・関連記事

しあわせ増えるセックス、増えないセックス

性は、競うより調和する方がしあわせ

「性加害は魂の殺人」の根拠

相手を救済するために結婚する人

あらゆる対人関係の問題に共通すること