相手との関係の
良好さを増やす話の聴き方は
今相手が何に興味を持っているか?に
自分の興味を向けることです。



興味を向けて
相手の持つ興味に
善悪などの評価を下さずに
ただ、知ろうとすることです。

「教えてくれて、ありがとう」と
いったんしめくくれば、
1周が平和に終わります。



「最近、どんな映画が好きなの?」と
訊かれたときのこと。

訊かれてすぐに
お、この人は
今私がどんな映画が
好きなのかに興味があるんだね、
と思いました。

相手の興味に応えられると喜び
「最近はホラー映画が好きです」と
返事をするや否や、
「私はダメ!
ホラー映画は見られない!」と
言われました。

その後その人は
「自分がなぜ
ホラー映画がダメなのか」を
延々と説明してくれました。

それを聞きながら
この人が
「どんな映画が好きなの?」と
私に訊いたのは、

私の持つ興味に関心があったから
ではなくて、

自分が話したいことの
ネタ探しが目的だった、
のようにしか感じられませんでした。

自分がげんなりするのも
感じながら...

こんな状況だと
相手に心を開いていこうとは
なかなか思えません。

関係の良好さは
増えにくいです。



以前、
とある集まりで会った
1歳くらいの男の子と
仲良くなって
その親御さんに
驚かれたことがあります。

なぜなら
その子がそこまで安心して
初対面の人に心を開いたところを
見たことがなかったから、と
言われたからです。

私はただ
その男の子が今持つ興味に
興味を向けただけです。

言葉もほとんどしゃべらないので
身振り手振りです。



その子がクッションに
前向きにわっと乗っかる。

顔から突っ込むので
一瞬何も見えなくなる。

そこからパッと顔を上げると
また見える。

クッションが柔らかいことと
視界が一気に変わることが
おもしろいのかな?と
感じました。

それを「これおもしろいよ」と
私に教えてくれてるようで
一緒になってやってみました。

私はクッションに突っ込みませんが
男の子がクッションに突っ込むときと
顔を上げるときとに合わせて
「わっ!」と声を出して
その感覚を一緒に感じようと
し続けました。

顔を上げたときには
笑顔と笑顔がご対面です。

一緒に大笑いしました。

後で聞いたところ
普段は人見知りで
親から離れようとせず
もし離れてしまったら親を
探し続けるそう。

でも
このときは親のことを
忘れているかのようで
見つけたときに
とても驚いたそうです。

何度も会っているうちに
仲良くなる大人はいるけど
初対面でここまで
仲良くなったことはないそうなので
私も驚きました。

今相手の持つ興味に
自分の興味を向けることの
力を感じた瞬間でした。



関係をより良好に
していきたい相手には
「相手の持つ興味に
自分の興味を向ける」を
使っていけたら
その良好さは増していきます。

この聴き方自体が
「自分より相手優先」なので
やってみて相手が喜んでくれたら
自分の共同体感覚も
高まっていきますね。

でも
相手が喜ぶかどうかは
相手の課題なので
その課題は相手にお任せして、

自分は自分の課題である
「興味を向ける」が
できたかどうかを
注意して見ていきたいですね。





お読みいただき、
ありがとうございます。

プロコーチ8年目、常楽でした。



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