人間関係での
日ごろのやりとりの成果、
ちゃんと出ます。
期待してた成果と違っても。




相手が喜ぶことをしてると
その人とは良好な人間関係が
構築されます。

反対に
相手が嫌がることをしてると
その人と良好な人間関係を
構築するのは、まず無理です。


例えば、
いつも話を最後まで聞くようにしてたら
相手とは良好な関係になりそうですよね。

反対にいつも話を途中でさえぎって
自分の話ばかりをしているようなら
相手とは良好な関係にはなりそうにありませんね。


相手が喜ぶことか
相手が嫌がることか
それを知るには
一度やってみたら良いのですが

それも実績としてカウントされますから
事前に予想しておきたい。

そこで役立つのは
「相手の身になる」ことです。





「相手の身になる」とは
相手の身になって感じることです。

相手の状況、立場、環境。
その中で感じてみて
うれしいか、嫌か、を
見ていこう、ということ。

それを思考で判定しようと
する人、いたりしますが、
それは「相手の身になる」とは違います。

その思考は、自分の思考。
自分の価値を基準にしてるものです。

「相手の身になる」とは
相手基準で感じる試みですから、
自分基準でやると違ってきます。


思考で善悪を判定して
やってみたら嫌がられた。
その嫌がる相手を
「せっかくしてやったのに」なんて
責めたりして、さらに嫌がられる。
心理的距離が開く、典型です。





職場や学校、
習い事や研修会などで
一時的に一緒になるだけの人なら
嫌なことされたら
接しないようにすることで
その人との距離をおくことができます。

ひどい状況であれば
そのコミュニティから自分が抜けることで
関係を断つこともできます。

しかし、
家族は「やめられない人間関係」ですから
家族内で嫌なことされたら
距離をおくことが難しいです。

ひどいことをされて
関係を断ちたいとしても
断つことはできない関係です。

その関係に甘えて
嫌なことをし続けたら
する自分は嫌われる続けるだけです。

火をもつ相手に
ガソリンを流し続け、
その相手に引火しないように
懸命に努力させ続けるようなもの。

「やめて」といくら言っても
ガソリン流すのをやめてくれない。

いつか力尽きたとき
爆発してしまいます。

ですから
家族内では「相手の身になる」は
とても大切なですね。





私の父親は、私の話を聞かない人。
話しかけたら、
反対に話を聞かされることになるばかり。

幼い頃からずっとそう。
なので、用がない限りは
話しかけないようにしてました。

でも、父親の存在は大好きでしたので
自分がそうして自身に制約を課すのは
苦しいことでした。



「なんでおとうさんに話してくれないんだ」

「話しても聞いてくれないから」

「なんで聞いてくれないと思うんだ」

「いつも聞いてくれないから」

「なんでそう思うんだ。今聞いてるじゃないか」
(それは「聞く」じゃなくて「訊く」だろうが笑)

「話してもいつも否定されるから」

「いつおとうさんが否定した?」

「いつも」

「証拠は?」

「??...そんなの、ないけど」

「ないなら、否定してることなんてないでしょう」

「話しても聞いてくれないじゃないか」

「だから今聞いてるでしょう。
おとうさんは話を聞かないなんてしないよ」

「...」

「なんで返事しないの?」

「...」

「ねえ、なんで返事してくれないの?」

「聞いてくれないからだって言ってんだろうが。
ふざけんじゃねえよ、ちゃんと聞けよこのやろう」

「そう怒るなよ。おとうさんはふざけてないよ。
このやろうだなんて、
お前はそんなことを言う子じゃないよ。」

「...(たった今言ったじゃねーかよ)」

「お前は本当はちゃんと話せる子だよ。
だからちゃんと話してね。」

「...(早く終わってくれ...)」

「もう遅いから、おやすみ。
あったかくして、よく休んでね。」

「...」



たいてい
こんな感じのやりとりになる父親。

その父親に話しかけたいとは
思えません。

むしろ、こんなやりとりになる度に
怒りや悲しみが増えるばかりです。

耐えすぎだよ、自分。
頑張りすぎたね、自分。
もうしなくていいよ、自分。




こんなやり取りの中で
「話を聞いてくれない」が出たときに
「そっか、私は話を聞けてないんだね」と
受け取って、それを感じたら
ぜんぜん変わってきますよね。


「なんで話してくれないの?」

「なんでって、話しても
自分の話ばっかりして
ぜんぜん聞いてくれないから」

「そうか、私は聞けてなかったんだね。
ごめんね。気を付けるね。」

「そうだよ、
聞いてくれないから
話したくなんてならないよ。」

「ごめんね。
話そうとしてくれてたんだよね。」


こんなやりとりになって
ちゃんと聞けたら
大切なことも話してくれそうですよね。





お読みいただき、
ありがとうございます。

プロコーチ7年目、常楽でした。



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