確認する、という行為は
不明確なものを
訊いたり調べたりして
明確にしていくこと。

この行為の出発点には
「信じる」と
「疑う」がある。





「信じる」は
もともと信頼している人に対して
その信頼は変わっていないことを
確かめるもの。

〇〇を持ってくる
という約束をしてて
当日に何も言われず
持ってきてくれたかわからないから
確認する。

「〇〇持ってきてくれた?」




〇〇を持ってくる
という約束をしている人に対して
持ってきてくれてないと
自分が不利益を被るから
確認する。

「〇〇持ってきてくれた?」




同じ確認でも
出発点が違うと
その言葉の質が
違いますね。



幼い頃、父親に
「〇〇知らない?」
と訊かれました。

どうやら探し物が見つからないよう。

まったく身に覚えがないので
「知らない」と答えた。

そしたら
「なんで」と言われた。

父親は、
私が知っていると確信した上で
確認したそうで、
私が知らないのはおかしい、だそうだ。

理由は
以前に一度私が触ったことがあるから。

は?なんだそりゃ?

父親は
私が無断で持ち出して
どこかに置いた、と
とても身勝手な妄想をしていた。

そして子供たちの中で
そんなことをするのは、私だけ、だそうだ。

最初から私が勝手に触ったことになっている。
ひどい扱いだ。

なんども「なんで」と言われながら
死にたくなる気持ちが深まりながらも
「違う」「知らない」「わからない」と
言い張ってその場は乗り切った。

その後、見つかったそうで
うれしそうに報告してくれた。
「おとうさんが自分で
あそこに置いちゃったんだったよ」

それを責めるも
「お前ならわかると思って訊いただけ。
自分は何も悪いことはしてない。
そんなに責めるお前の方が悪いことしてる。」
と返され、全身の血が怒りで燃えた。






友人と出かける約束をした。
カメラを持っていくとも約束してた。

当日友人に会うとすぐに訊かれた。

「カメラ持ってきた?」

あ、しまった。
カメラは家に置いてきた。
失望させたかも、という脱力。
ごめん、忘れてしまった...と伝えると。

「大丈夫、私が持ってきたから!」

輝く瞬間、というのは、
こんな瞬間なんだろう。

前日、
カメラは充電してて
荷物に入れてなかった。

過去に同じ理由で
忘れたことが
何度かあった。

その時は約束はしてなかったけど
「カメラ持ってこようと思って、忘れた!
充電しててそのままだったよ!」
と忘れたことをネタに楽しく笑った。

それを憶えていた友人が
今回もそうなるかも、と思って
こっそり準備していたのだった。

前日に「準備した?」と
確認する手もあったが
それだと
「大丈夫、今充電してるから」と
確認はできるけど、当日持ったかは
確認できない。

だから、当日朝は忙しいし
カメラがないと絶対ダメじゃないから
カメラがあるとより楽しくなるから
最善な選択として
自分のカメラ「も」用意する、を
選んだそうだ。

心遣いに感謝の気持ちがあふれる。
もう、こんなやりとり
仲良くなるしかない。




確認したくなったら
その出発点を、まず確認したいですね。
「信じる」になっているかどうかを。





お読みいただき、
ありがとうございます。

プロコーチ7年目、
サバイバーズコーチ常楽でした。



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