JR東海の静岡地区でC編成として運用されていた113系2000番台の3両編成(クハ111-2000+モハ112-2000+クモハ113-2000)を再現すべく加工しています。加工に使用するパーツ類は、「同上タイトル(2)」で準備したもの(→こちら)を使用しています。

 

① クモハ113-2000番台:戸袋窓の形状変更と冷却用グリルの追加

前回、助手席後部の小窓をプラ板で埋めて接着した部分に、更に瞬間接着剤を内側から流すことで接着強度を高め、加工作業に耐えられる様にしておきました。

 

小窓の隣にある小型の戸袋窓をルーターで削り、前方側に拡張することで大型化(他の戸袋窓と同寸法に)しました。更に、この戸袋窓の上部に冷却用グリルを貼付けました。ボディにφ0.8mmの下穴を開けておき、瞬間接着剤をボディ内側から下穴を介して流すことで接着してあります。

 

側面窓配置が同じクモハ115-1000番台から、窓ガラスを借用して仮装着してみました。スムーズに装着できましたが、この写真で見ると、戸袋窓の右側部分の削りが不足気味ですので、後ほど修正しておきます。

 

反対の側面にも、運転士席後方の戸袋窓上部に冷却用グリルを同様に貼付けました。

 

 

② クモハ113-2000番台:ベンチレーターの位置・数量の変更

クーラーの前寄りにある3ヶ所のベンチレーターを撤去した跡に出現した長円形の穴の内、中央を除く前後2ヶ所に0.5mm厚のプラ板を屋根板表面と面一になるように埋めて、屋根板裏面から瞬間接着剤で接着しました。

 

新たに設置するベンチレーター2個を含む部分(図の縦12mm×横26mm部分)には、別の屋根板から切り出して移植します。

 

別の屋根板(クハ111-2000番台用)で、クーラー前方のベンチレーター2個を含む赤枠で囲んだ内側を移植用として切り出します。ベンチレーターの配列・間隔が、実車改造の種車となったモハ113-2000番台と一致するのがこの部分だけなので一択です。

 

縦12mmにした理由は、裏返すとベンチレーターを囲むようにモールドの四角い凹み(上下方向の幅が12mm)がありますので、切断する際の目安(ガイドライン)として利用したからです。

 

右側(運転台寄り)を切断してから、移植用のベンチレーター部分を、少し大きめに切り出しました。ベンチレーター2個を含む屋根板を単純に切断(輪切りに)した方が表面仕上げは楽なのですが、このような切り出し方をしたのには理由があります。

 

裏返しに置いた本来の屋根板に、切り出した移植パーツを所定位置に仮乗せしてみると、右側のベンチレーターがボディとの固定爪の位置に重なっているのが判ります。このため、単純切断して接合した場合には、右端の固定爪2ヶ所が欠損してしまうことになるからです。

 

移植パーツを本来の屋根板上の所定位置に仮置きしています。移植パーツを屋根板裏面の凹状モールドに沿って切断した結果、移植パーツの横長辺が屋根板で側板に向けて大きく曲る箇所に近付き過ぎた感じで、これでは移植後の継ぎ目処理がやり難くなります。継ぎ目が少しでも屋根板の平坦な箇所に来るよう、移植パーツの枕木方向の幅を12mmから10mmに急遽変更することにしました。

 

本来の屋根板に戻り、新たな移植範囲となる部分を一回り小さめに切り抜き、下側に置いた移植パーツがピタリと嵌るように、双方をヤスリで修正していきます。

 

あと少しで屋根板が組み上がりますので、クモハ113-2000番台で残った手の掛かる加工は継ぎ目の処理と部分塗装になります。次回は残る2両を含めた加工を行うことにします。(続く)

 

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