京阪神緩行線のクロハ69の連結相手にクモハ51とクハ68を作ることにして、GM製組立キットのクモハ51とクハ68を準備しています。着手に先立ち、手持ち資料で実車の製造年度による差異などを確認しました。

 

参考にした資料は、以下の通りです。

左側から、Can Books「旧型国電50年 Ⅱ」(沢柳健一著、JTB発行) ,「国鉄電車回想Ⅲ」(巴川享則著、大正出版発行),「鉄道ピクトリアル 2003年4月号 通巻730号 【特集】戦前製旧形国電20m3扉」(㈱電気車研究会発行)の3冊とGM製キットのクモハ51側板・妻板です。

 

この中で、左端の「旧型国電50年 Ⅱ」には、車種の車番区分ごとに縮尺1/200の図面が掲載されており、模型化に際して重宝します。戦前製旧国では、更新修繕に際してベンチレーターをガーランド形(通称:ガラベン)からグローブ形(通称:グロベン)に載せ替えられています。本来のクモハ51形の場合、グローブ形の配置に前寄り/後寄りの2種類があったとのことで、両方の配置図面が記載されています。前寄りとは、ガーランド形の配置を踏襲したもの。後寄りとは、新たに客用扉上に来るよう配置し、扉間には等間隔に2個配置したものです。前寄り/後寄りは、共に前方から6個設置されています。

他の2冊は、大判写真と解説がたいへん参考になります。

 

クモハ51から着手します。

GM製キットのクモハ51の屋根板裏面には、グロベンの取付位置を示す凹みが設けてあり、この凹みは前寄りに相当します。今回は、敢えて後寄りの配置にしてみることにしました。組立前の状態では、側板と屋根板の位置関係が微妙で、屋根板にグロベンの取付穴の位置決めをするのが困難です。そこで、車体を仮組みして屋根板と組み合わせた状態にして、取付穴の位置を確定することにします。

 

前後妻板・側板を突合せた状態で、四隅の外側から半透明テープ(メンディングテープ)を貼って、車体の形に仮組みしました。

 

車体と屋根板との勘合具合を確認してから、透明テープ(セロテープ)の片側を、客用扉の中心に沿わせた状態で、側板~屋根板~対面側板へと貼り付けます。客用扉部分では、3ヶ所とも同様に処置しておきます。

 

屋根板に前後方向の中心線をシャープペンシルで描きます。屋根を跨いだ透明テープの右側ラインが客用扉の中心になり、扉間の寸法は46.5mmです。この間にグロベン4基が等間隔に搭載されるので、取付穴の間隔は46.5mm÷3=15.5mmとなります。最前部テープの右側を起点に、15.5mm間隔で6ヶ所の取付用下穴(φ0.8mm)を順に開けておきました。

 

屋根板を取り外してから取付穴を指定のφ2mmに拡大し、グロベンを装着してみました。接着剤も不要なレベルでピタリと嵌っています。他の屋根上機器も組立キットの付属パーツを使用します。

 

次はクハ68の組み立てです。

良く見ると屋根板の中央扉上部分に傷があり、側板の後半の客室窓にも目立つ傷痕がありました。

 

屋根板の裏面側が見えるように置き直して、拡大しました。屋根板は、誤って中央部分で折ってしまい、接着・復元していました。上側側板の後半6個の窓部分は、クロハ69を作る際に1等室用の2連窓に交換するために一度切り抜いたものの、切断箇所の設定が不味くて元に戻して接着し、切り傷をパテで埋めて復元しています。ジャンクパーツですが、貴重な資源なのでしれっと組み立てることにします。グロベンの取付穴は、屋根板裏面の凹みが上記図面と一致していない箇所もあるので、クモハ51と同様にして、新たに開け直すことにしました。

 

此処までは数日前に出来上がっていたのですが、昨日は体調不良で終日めまいと足元がふらつく状態で、何も作業ができませんでした。中途半端な状態ですが一旦投稿しておきます。(続く)

 

【関連記事】

GM 京阪神緩行線のクモハ51・クハ68を作る(8/完)

GM 京阪神緩行線のクモハ51・クハ68を作る(7)

GM 京阪神緩行線のクモハ51・クハ68を作る(6)

GM 京阪神緩行線のクモハ51・クハ68を作る(5)

GM 京阪神緩行線のクモハ51・クハ68を作る(4)

GM 京阪神緩行線のクモハ51・クハ68を作る(3)

・GM 京阪神緩行線のクモハ51・クハ68を作る(2)

GM 京阪神緩行線のクモハ51・クハ68を作る(1)

GM 京阪神緩行線クロハ69の連結相手