先回は一般形103系の中間車用床板のベース部分を作りました。今回はこれのロングシートを作ります。

製品のロングシートの断面を計測すると、高さは床上面から背ずりの上端までが約2.6mm、座布団上面までが約1.3mm、また奥行は座布団前面から背ずりの背面までが約3.7mmでした。一方、ロングシートの長さは、客扉間にある長い方(7人掛け)が約20.2mm、車端部の短い方(3人掛け)が約9mmでした。

ロングシートを安価で簡単に量産できる方法がないかと調べてみると、プラ素材でタミヤの3mmL形棒(板厚1mmで縦3mm×横3mmm×長さ400mmが座席ベースとして使えそうです。
 

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早速、所定の長さに所要数を切り出して雰囲気を確認してみました。座席面の奥行が少なく小振りに見えます。

これを製品の床板に置いて断面側から見比べてみます。

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切り出したまま(左側)では、背ずりの高さはそのままでもあまり違和感ないのですが、垂直に立った背ずりの厚さが目立ちます。逆に製品は座布団の奥行があり過ぎて、背ずりの高さとの対比から応接セットのソファーのようにも見えることが判りました。(通常、こんな角度で見ることはないのですが)

そこで、切り出したL形材の座面寸法はそのままに、背ずりを上辺が薄くなるようにカッターナイフで斜めに削り、更に座面の前の辺も少し斜めにカットしてみたものが右側です。座面が少し低いですがこれなら使えそうです。

 

 

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加工したシートを、先回作った床板ベースに両面テープで仮り付けしてみました。背ずりも窓枠に掛かる(越える)ことなく丁度良い高さです。


ロングシートの取付位置は、製品を計測すると、左から短いシートの左端を床板の車端に揃えて、次に長いシートは左端が床板の車端から順に22mm、54mmで、左右対称になっています。

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ロングシートを全数接着剤で貼り付けました。貼り付け位置は寸法を上記計測をしておきながら、手抜きして目測で貼り付けています。長いシートの内、床板の固定爪を逃げる箇所は、背ずりを床面までニッパーで現物合わせでカットしました。これで床板の組立は完成です。ねずみ色1号(GMのNo.9)で塗装する予定ですが、都合により他の車両を塗装する際に実施することにします。

 

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未塗装ながら装着してみました。窓越しに微かに見えますね!(自己満足です)
これで乗客から評判の悪かった立席専用車を解除され、ようやく通常運用に戻せます。


本日はこれにて失礼します。

 

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