人間には心を満たすものがやはり必要!! | 本音で生きる人生の愉しみ方~ライフナビゲーション

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【大人のギャザリング】美術館でのガイド付きの観賞ツアーやアートトリップ・起業を目指す人のお金の知識講座・アラフィフ向けの起業スタートアップ講座・枠を外して本音で生きる為の個人セッションをしてます。『明日で命が終わるとしても後悔しない人生を!』

大学生の息子はバイト
夫は仕事関連の行事がありそのまま懇親会出席
認知症の姑は義妹宅に一週間のお泊り
ということで
昨夜、ふと思い立って会社からそのまま映画を観に。


 
『エルミタージュ美術館~美を守る宮殿』
ちょうど5/27の夜に
【大エルミタージュ展~ナイトミュージアムツアー】
を企画していることもあり
この壮大で華麗な美術館の歴史を観てみたいと思っていた。
 


帝政ロシア時代の水の都として栄えた
サンクトペテルブルグ
エカテリーナ2世のコレクションから始まり
250年あまりの歳月の中で、様々な歴史の出来事と共に
建物も増改築が繰り返され、310万点にも及ぶ美術品を収蔵するに至った
「美の百科事典」と云われるエルミタージュ美術館の進化
 


この映画は、美術館を運営する館長を始めとする
そこで働く人々の口から語られる、
歴史の”光と闇”を経験してきたエルミタージュ美術館
そのもののドキュメンタリー。
 


私が特に印象深かったのは
第二次世界大戦中
ヒトラー率いるドイツ軍が包囲網を敷いて
ソ連侵攻を図った際に
(サンクトペテルブルグはこの頃、レニングラードと呼ばれていて、この戦闘はレニングラード包囲戦と云われる)
エルミタージュ美術館の美術品を守るため
全ての人間が一丸となって絵を取り外し
彫刻を覆い
陶磁器も宝飾品も
大きすぎるものは除いて
その殆どを列車に乗せて
秘密裏に安全な場所へと避難させたこと
 


包囲網が完成し、食料の補給経路が断絶されて
人々が食べられる物は、例えベルトでも煮て食べる
という程の極限状態の中(実際はもっと凄惨だったらしい)
ソ連軍は反攻を試み
このレニングラードからドイツ軍は撤退したこと
 


そんな中、傷つき空腹状態にいるソ連軍の兵士が
エルミタージュ美術館に入り込んできたとき
冬宮と呼ばれる美術館の建物の一つの地下で暮らしていた美術館の関係者たちが
彼等に、(空っぽの額縁だけを見せながら)
あたかもそこに絵があるように解説をしたこと
それらに聞き入っていた兵士が
とても満たされた表情であったこと
などが、
実際にその頃を生き抜いた人の口から語り継がれて
現代の美術館員が誇らしげにその話をするのを観たとき
 


「ああ、空腹という根源欲求を満たすことだけでなく
人間には心を満たすものがやはり必要なのだ」

と改めてそれを思った。
 


心を満たすものは、人によってさまざまにあると思う。
そして私の場合は
”藝術や美しいものは人の心を満たす”と信じている・・・
 


◆5/27夜【大エルミタージュ展~ナイトミュージアムツアー】
2名さま追加の㊤満席となりました☆