”今”を生き切った太夫らしい と私はそこに静かな強さを見るのです・・・ | 本音で生きる人生の愉しみ方~ライフナビゲーション

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【大人のギャザリング】美術館でのガイド付きの観賞ツアーやアートトリップ・起業を目指す人のお金の知識講座・アラフィフ向けの起業スタートアップ講座・枠を外して本音で生きる為の個人セッションをしてます。『明日で命が終わるとしても後悔しない人生を!』

3/19に開催した【これぞ!暁斎~アートギャザリング】
いくつか心に残る絵がありましたが
やはり、私は今回の展示のチラシでも使用されていた作品
『地獄太夫と一休』
 

 

解説によればこれは
地獄模様の打掛を着た伝説の遊女「地獄太夫」と
骸骨たちと踊る一休和尚を描いたものだそう。
 

 

色々調べてみると「地獄太夫」とは
山賊に囚われたものの
あまりの美貌のため遊女に売られた女性
 

 

自ら”地獄”と名乗り
地獄変相の図を打掛に縫い取り
心で念仏を
口では風流の唄をうたいながら客を取り
太夫として生きていたのが
ある日、噂をきいた一休和尚が会いにきて
歌を送り、そこに太夫が返歌をし
それ以来、2人の間には師弟関係が生まれたそうです。
 

 

太夫が亡くなった時に看取ったのも
一休和尚なのだとか・・・

一説によれば

「門松は 冥土の旅の一里塚 めでたくもありめでたくもなし」

という有名な狂歌も
一休和尚が地獄太夫に送った歌だというのです。
 

 

現世の不幸を嘆くだけではなく
受け容れて生きるための
覚悟と智慧と強さを持った地獄太夫
 

 

この世とあの世をいったりきたり
住んでるこの世(遊郭)は地獄でも
彼女の心は常に
自由に動き回っていたに違いありません。
 

 

そんな地獄太夫の辞世の句は

「我死なば 焼くな埋むな野に捨てて  飢えたる犬の腹をこやせよ」
 

 

この世に一切の未練を残さず
潔い、そして現世の苦しみや哀しみ全てを身の内に呑み込んで
”今”を生き切った太夫らしい
と私はそこに静かな強さを見るのです・・・