激情 満ちてゆく 月の光とともに 張りつめて揺れ始める わたしの心 触れ合えぬ指先は もどかしげに宙に伸ばされたまま 月を掴み取ろうとするかのように 交わす視線の熱さが 身体の奥を貫き 迸る感情が それが静まることを拒むように うねり 昇り やがて夜空に放たれる 訪れるのは 闇ではなく 美しい月夜 秘め事など知らぬように 変わらぬ凛とした光で わたしを照らす