(3)
「ぜ~~たい、いらんこと喋らんといてや?!」
そう言って 初めてセーラー服を着るお父ちゃんに何度もこの言葉を言いながら、アタシは「念のためにコレつけて」と言って、マスクを手渡した。
「何でこんなん着けてかなアカンのや?」
「コレ着けとったら風邪引いてるから言うて、あんま喋らんでもええやろ?」
「お父ちゃんにガールズトークは無理や」
ハッキリとそう言い放つと、アタシは項垂れるお父ちゃんの背を押し玄関へと誘導していった。
アタシやって……行かせとぉないんよ。ホンマは。
せやけど、どんなに騒いでも今のところこの状況は変わりそうもないし。
ほんでもって、今日は絶対休めない試験の日やし。
やから、「とにかく試験だけは受けて来て!」と言って、嫌がるお父ちゃんにブラやセーラー服を着させ、こうして学校へ見送ることを決めたんや。
「……そういうお前こそ大丈夫なんか?」
同じく初めてスーツを着たアタシの方を振り返り、お父ちゃんは不安気な表情になる。
でもそんなお父ちゃんを見て、アタシは笑いながら自信満々にこう言ってやったんや。
「大阪府警はアタシの庭みたいなもんやで! どーんと任せとき!!」
せやけど……アタシはこの後、自分がこの状況をなめきっていた事に、激しく後悔することになったんや。
続く
…………………
セーラー服を着た和葉父(爆)
まぁこの場合、見た目は和葉なので問題ないんですが…。
でも哀れや!(笑)
次は和葉(父)に学校へ行ってもらおうかなと思ってますv