展覧会コーディネーター オーストリア国家公認観光通訳ガイド 幸子さんのツアーでベルヴェデーレ宮殿 上宮美術館で絵画鑑賞しました。

 

ビーダーマイヤー様式の絵画。

ビーダーマイヤーは、19世紀前半にオーストリアを中心に流行した市民主導の様式です。 

 
 
当時の市民の生活がうかがい知れます。
シューベルトもサロンで友人たちのために自身のドイツ歌曲を披露していたそうです。
 
 
教科書で観たことのあるナポレオンの絵。
かなり高さがありました(2メートルほど?)
 
 
アンピール様式の絵画。
女性のドレスが、コルセットで締め付けず、ハイウエストでゆったりしていることから、自然回帰の様式だそうです。
 
 
ベルヴェデーレ宮殿を建築させたオイゲン公。
148cmと身長が低く、虚弱体質だったそうで、この絵は実物よりもしっかりした体形に描かれているそうです。
 
 
 
ジョヴァンニ・セガンティーにの
『悪しき母』
木から下がっている大きなミノムシのような中に母親が入っています。
草原にへその緒が付いたまま転がっている赤ちゃんの頭。

背景にも同じような木が数本あります。

とてもシュールな絵

ジョヴァンニの母親はネグレクトだったうえに早死にし、彼は母親に関するトラウマがあったそうです。

 
 
クリムトの『接吻』
クリムト自身と恋人エミーリエ・フレーゲがモデルだそうです。
 
 
 
クリムトの「アダムとイブ』
 
 
クリムトは「宿命の女(ファムファタール)」の絵を沢山描いています。
 
 
黒いドレスが凛として素敵。
 
 
クリムトの『ユディット』



クリムトの風景画。

ちょっと印象派のような繊細な絵です。

 
 
モネの風景画。
紫の花と並木道の上の木漏れ日夢のように美しい。
 
 
オルガ・ヴィーシンガー・フロリアンの風景画。

オーストリアの森の秋の散歩道は今も昔も同じ風景です。

 
 
エゴン・シーレの『死と乙女』
シーレ自身と当時の恋人がモデルであったとされ、シーレはその恋人を捨て、別の女性と結婚しました。
別れを切り出したいシーレの心情が表されているそうです。
 
 
ココシュカが描いたアルマ・マーラー。
作曲家グスタフ・マーラーの妻で、彼女の父は画家だったそうです。
アルマ自身も絵画、文学、哲学、作曲に才能を発揮し、美貌で多くの男性芸術家をとりこにしたそうで、ココシュカもその一人。
 
 

ココシュカはアルマとの破局後、彼女が忘れられず、等身大の「アルマ人形」を作らせたそうです。

 

こんなエピソードを聞きながら絵画を鑑賞できるのは幸子さんのツアーの醍醐味です。

 

ウィーンには素晴らしい美術館があり、沢山の世界的に有名が絵があります。

 

そして、たぶん何億円とするだろう絵画が、あっさりと掛けられていることにびっくりします。

 

ルーブル美術館で『モナリザ』を見たときは、ガラスのケースに入っていて、ガラスに反射してちょっと見えにくかったように記憶しています。
 
そして、 ベルヴェデーレ宮殿(上宮、下宮、Belvedere21)の 年間パスが39ユーロとお得なのもすごい!
 
先月行ったウィーン・ミュージアムは何と、年間通して入場無料です!

もちろん税金から補助が出ているわけですが、オーストリアの芸術を保護する姿勢は素晴らしいと思います。

 

もとハプスブルク帝国の誇りと底力もあるのかもしれません。

 

また、オーストリアは小国なので、観光、芸術、産業、農業などがうまくマッチして、切り回すのにちょうど良いのかもしれません。

 

 

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