「Zoomでハナキン」という日本語教育関係のイベントでお話させていただきました。

そのときの話を書き起こして「コーチングを使うポイント」をまとめます。

(今回メルマガと同じ記事です)

 

当日はコーチング入門セミナーっぽいことをするつもりでした。

 

すると、

Zoomに入室したとき参加者の中で「帰宅中の電車から聞いてます」と言う方も。

 

そうですよねーーー。

まだ18:00ですよ。

帰宅中スマホで聞くだけ参加の人もいるんだよね。

スライドは使わないで話をしよう。

というわけで、

ラジオみたいにつらつら話しました(^^;

付き合ってくださったみなさん、ありがとうございます。

 

 

コーチング講座に通い始めたのは2012年。

私は日本語教師10年目。

社会人向けの学校でグループとプライベートレッスンを担当していました。

日本語教師としては主な教科書、試験対策など一通りの経験を積んでいた。

うまいとは言えないけど「それなりには教えられるよ」という感じ。

でもですね、

それ以前に日本語学校に勤務していたころから、コミュ力と対人関係の悩みはつきなかったのです。

(「私の差別発言でクラスが炎上」→これは別の記事で書きます)

 

コーチングを習うきっかけはこれでした。

 

怒りをぶちまけたカルロスさん

 

私は個人レッスンで担当した学習者のことで胃の痛い思いをしていました。

(カルロス·ゴーンに似ていたので、ここではカルロスさんと呼ぶ)

カルロスさんはある大手企業の管理職で当時50代。

私より10歳ぐらい年上の貫禄のある眼光の鋭い人。

ユーモアもあるけど、言いたいことはビシビシ言う威厳のある紳士。

威厳っていうか威圧感かな。

 

ある日、

レッスンに訪れたカルロスさんはとても苦々しい不機嫌な表情をしていた。

教科書を音読していたら、いつもは読めるはずの漢字が読めない。

 

すごくピリピリしてる。

イライラしてる。

 

焦る、わたし。

 

と思いきや、いきなり、

机に教科書をバンバンと叩きつけて「今日は集中できないっ!!」と声を荒げて立ち上がった。

次の瞬間、上着をつかんでドスドス帰ってしまった。

 

こわかった。。。

目の前で人が衝動的に怒りをぶちまける姿を見てこおりついた。

 

後日カルロスさんからは丁重なお詫びのメール。

その日は社内でどうにもならないことがあり、怒りを抱えたままレッスンに来たとのこと。

 

「私のせいじゃなかった。でもあんなに怒っちゃうのはなんで??」

 

その後もレッスンは続いていた。

カルロスさんはもとの紳士に戻っていた。

 

しかし、わたしは内心こわかった。

「今日の機嫌はどう?」終始ビクビク。

心の中でレッスンが終了するのを願うばかり。

毎週レッスンの日は心が重かった。

 

カルロスさんの冗談に笑ってたけど、メンタルはしんどかったよ。

 

過去の私は、

「引き受けた仕事に責任を持たねば」と思っていた。

「担当を代わってもらう」「仕事を降りる」という視点が全くありませんでした。

昭和のヒトに多いかもしれないですね。。。

自分がどんなにがまんしているか気づいてなかったんです。

 

ところが、

カルロスさんは感じたことを容赦なく出してくる。

「集中できない!」って途中で帰るってある意味すごい正直です。

私だったら、集中できなくても終わりまでがまんしたでしょう。

 

私にとって「つらいけど時間までがまんするのがフツウ」だったのです。

自分にとって自分の感覚は「フツウすぎて気付かない」ことがほとんどです。

 

 

 

*コーチングのポイント「自己一致」

 

コーチ(教師)が自分の感情じていることに気づくこと→「自己一致」

コーチ(教師)が自分の感じ方、考え方、ものごとのとらえ方のクセを知ること。

そして、それが自分のどんな言動·態度に現れるか知ること。

例えば、自分ががまんしていることに気付かない人は、他者のがまんにも鈍感になります。

自分の「つらい·しんどい気持ち」を無視していると、相手の「つらさ・しんどさ」も聞き流してしまいがちです。

他者との関わり方も大事ですが、それ以上にコーチ(教師)は自分自身との関わりも大事です。

対人関係を良くしたい場合、まずは”自分の内なる声をきくこと”からです。

 

お坊さんが書いた本で読んだのですが「自分が自分の善き友となる」というのはどうでしょうか。

「今、どんな気持ち?」「どう思った?」「他の視点はないかな?」

コーチングを他者に使う前に、まずは自分と対話をしましょう。

 

 

*追伸

今、メンタルが「つらい」「しんどい」と感じている人はいますか?

または、胃が痛い、吐き気を感じる、頭痛など身体的に症状がある人はがまんしないでください。

あなたが「大丈夫だ」と思っていても、身体から「もう無理!」というサインが出ています。

家族、友人にでも同僚にでも医者にでも、とにかく話を聞いてくれる人に相談してください。

悩みの渦中にいると視界が狭くなり、「がまんするしかない」と思い込んでいることがあります。

逃げたっていいし、きっと解決策があります。

 

今のわたしだったら、がまんしないですよ。

自分が心身ともに健康でいることが、第一です。

 

次回に続く

コミュ力ない教師がコーチングを学んだら【その2】

 

 

 

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