発売20周年『ダンジョンセイバー』・後編 | せいぜいひまつぶしの小話

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5年目から創作系ブログとして新装開店しました。
色々と思うところ書いてます。講談社への抗議不買は一生続けます。
2022年12月からは小学館もリストに加わりました。
「人を選ぶ」とはつまり「自分は選ばれた」ということです。

前編

 

2020年8月4日に『ダンジョンセイバー』は発売から20周年を迎えました。
肝心のゲームの出来栄えはどうなのかと言えば「俺は好き」ですが、
欠点(≒バグ)だらけで正直おススメはしません。

細かなバグについてはネットの攻略サイトやなんかに転がってるので各自で調べてもらう
として、一応自分は“全然違うのが図鑑に登録される”バグに遭遇しました。

コイツは“絶対”仲間に出来ません

あとコレは実体験でもあるのですが、どこのサイトでも口を揃えて訴えるのは

“とにかくアイテムが出ない”ことです。いやホント出ません。
ソシャゲだったら不正を疑われて炎上するくらい出ません。

まぁ買い切りならどうだってわけじゃないんですがそれの何が問題なのかと言えば、
クラスチェンジに必要なアイテムが出ないことです。

絶対出ない1%(攻略本より抜粋)

本作の召喚ユニットは、レベルアップもすればクラスチェンジもします。
そして特定のユニットを次の段階に上げるには専用のアイテムが必要なんですが、
敵からのドロップ以外方法が無いのに出ません。
これに限らず1%アイテムが出ないのなんのって。

つーか5%くらいから出ないンですが、どうも確率計算に問題があるらしく、
サイバーガジェットさんにはレトロフリークでのチートコードの配信を期待したいところです。

それとこのゲーム、キャラクターのステータスやゲーム世界の設定とかその辺の情報を、
かなりの割合で攻略本に丸投げしてます。

これまた攻略本より抜粋

反射・無効化率の情報はゲーム内の図鑑やステータス画面で一切確認出来ません。
他にも歴史年表なんかが載ってたりして壮大な世界観を作り上げようとしたみたいですが、
攻略本が無ければゲームだけでは断片的にしか分かりません。

でもまぁ8bit時代のゲームなんてのは説明不足なのが当たり前みたいなモンでしたし、
当時は“攻略本とほぼ同時発売”だったので、攻略本ありきになってしまったのは、
ある程度仕方の無い部分なのかなと思います。

↑全部で12人(キャラクターデザイン:おおつきべるの)

ここまで欠点ばかりを挙げ連ねていきましたが、
バラエティ豊かな12人の主人公たちはどれも魅力的で、

シリアスなものからコメディタッチのものまでシナリオは幅広く、
幕間に繰り広げる会話劇はそれぞれの個性が良く出ていて“本当に”楽しかったです。

だからせめてマルチ主人公のマルチシナリオを堪能しようと思っても、
セーブデータ1個だけ+育成データ全部消されるので、
新しい主人公で始める決心がなかなかつかないのが悩ましいところです。
ただそれも単純にハードの性能と制約によるものだと思うので、責める気にはなれません。

なんというか全体的な印象としては、若い頃のバイキングや食べ放題でありがちな
1つの皿に色々盛り過ぎてワケわからんことになってる感じ
なんですよねぇ。面白いものを作りたい情熱と意欲は十分伝わってくるんですが、
ゲームボーイの小さな皿には収まり切らなかったようで、色々なところに無理が出ています。

この辺の問題点をキチンと洗い出し、改善することが出来れば、もっと良いゲームに
生まれ変われるかもしれません。 それだけの可能性を秘めていたのは確かだと思うので、
それも含めて「俺は好き」な作品であり、なんだかほっとけないと思うヒトは、
少なからずいたんじゃないかなぁと思った次第です。

 

〈終わり〉

 

↓イラストレーターさんのnoteが見つかりました

 

↓俺は好き

↓無いと色々置いてけぼり

↓やっぱり魅力的なマルチ主人公の実例