過去改変テーマ・前編(加筆修正) | せいぜいひまつぶしの小話

せいぜいひまつぶしの小話

5年目から創作系ブログとして新装開店しました。
色々と思うところ書いてます。講談社への抗議不買は一生続けます。
2022年12月からは小学館もリストに加わりました。
「人を選ぶ」とはつまり「自分は選ばれた」ということです。

同じネタで過去に一度載せましたが、

加筆修正割合の方が大きいので(再録)は外しました。
 

『過去改変テーマ』と言われてピンとくるでしょうか?
タイムスリップに手段を限定したくないのでこういう表現になってますが、
最近だと日曜にTBS系列でやってる『テセウスの船』がコレに該当するかと。

↓タイムスリップに頼らない過去改変テーマ、名作です

 

てっきり東野圭吾あたりの小説かなと思っていたら原作は連載漫画だったそうで、
いずれにしても連続モノで『過去改変テーマ』というのは、あまり良い予感がしません。

 

“過去を変えること”がテーマである以上、登場人物(≒主人公)には当然、
それだけの理由や動機があり、それが謎のまま徐々に明かされるのでもなければ、
あらすじからそれが読み取れる時点で登場人物(≒主人公)の行動の目的は最初から
バレバレで、そして物語というものは、目的に向かって進めていかないとダレてしまいます。

そんな状況での連載が…客の顔色を窺(うかが)いながらのテコ入れと引き延ばしが、
果たしてどこまで通じるでしょう?せいぜい「ホントに変えちゃっていいのかな~」
な~んてウジウジと内輪もめ
するか、それと改変による新たな問題の発生と事態の悪化、
ぐらいしかないだろうし、あとはせいぜいかわぐちかいじの『ジパング』みたいに
話の規模自体をデカくする以外では思いつきません。他にあるなら教えてほしいくらいです。

ところがコチラさんは身内の冤罪(殺人)、とてもじゃないが壮大さは期待出来ません。
テレビの方で何話やるのか知りませんが、おそらく全体の筋書きとしては、
「ホントに変えちゃっていいのかな~」な~んてウジウジしながら真犯人につながる
手がかりを全部ツブされて、最終回で真犯人と半ば刺し違える形で主人公(未来)は
死ぬけど事件解決、主人公(過去)は生きてるからメデタシメデタシ、
そんなとこでしょう。

↓そんな感じのオチでした

 

というかコレなら2時間3時間の特番一本で十分やれるンですよね。
その方が話も引き締まるだろうし、やっぱり『過去改変テーマ』と連続モノは、
相性が良いとは思えません。よくまぁ10巻も続けられたモンです。
上で紹介した『オーロラの彼方へ』が海外でテレビシリーズとしてリメイクされましたが、
結局視聴率不振で打ち切り食らったというのも、さもありなんって感じです。

 

先ほども述べた通り『過去改変テーマ』での引き延ばしは、手段が限られています。
そしてどんな手を使うにせよ、タイムパラドックスがややこしくなるのは避けられません。
続ければ続けるほど誰の手にも負えなくなるのは、火を見るより明らかです。
『過去改変テーマ』を長続きさせたところで、良いことなんか一つもありません。

人気があろうがなかろうが、映画一本分くらいにまとめておくのがベターです。

漫画だと大体2、3巻程度の分量です。

 

一応、テレビも原作も共に未視聴未読であることを断っておきます。
そして多少なりともここで書いた通りになってくれれば、とりあえず最低最悪のオチは
避けられると思うので、最終回の中身を確認してからの視聴をお勧めしたいところです。

『過去改変テーマ』にとっての最低最悪のオチは、
“結局何も変えられない”こと。これに尽きます。

 

〈続く〉