(再録)1本失くしたから2本持ってる『スラップスティック』 | せいぜいひまつぶしの小話

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5年目から創作系ブログとして新装開店しました。
色々と思うところ書いてます。講談社への抗議不買は一生続けます。
2022年12月からは小学館もリストに加わりました。
「人を選ぶ」とはつまり「自分は選ばれた」ということです。

むか~し、むかしのスーファミ時代。
“神と悪魔と人間”をテーマに作品をリリースしてきたゲーム会社がありました。
クインテットといえば『アクトレイザー』や『天地創造』は割と知られていますが、
それだけじゃありません。

創作中心に書いていくのは変わりませんが、
自分以外のを書いちゃいけないなんて決まりはどこにもないので、
自分が知ってるゲームのことを書きます。ゲームだって立派な創作物です。

とまぁひと通りの理論武装こじつけが済んだところで改めてご紹介致しますはコチラ。

発明家の少年と相棒ロボットが悪の組織の陰謀に立ち向かう、
ジュブナイルRPGの傑作『スラップスティック(1994年7月8日)です。
なんで同じソフトが2つもあるのかって?
1本失くしたからだよ。

 

スーファミ時代にクインテットが手掛けた作品は、全部で6本。
ここ最近、なんたらコレクションとかクラシックスとか銘打って、昔のゲームを1本にまとめて

売り出す動きがありますが、仮にもし近いうちに『クインテットコレクション(仮)が出たとしても
クインテット(五重奏)ってことでコイツだけハブられそうな予感がするので書いておきます。

“予感”だけならいいんですがね。

 

主人公は発明家のタマゴで、敵と戦うのは手作りの戦闘ロボット(3体まで作れる)。


両腕・背中・脚の4か所にパーツを装備し、パラメータ(HP、パワー、ガード、スピード、チャージ)を

割り振ったらハイ完成。ついでに“プログラム”で連続技を設定すれば、

どんな敵にも負けない最強の相棒になってくれます。(連続技が)効かない敵もいるけどね。

 

武器やアイテムの調達もいかにも発明家らしく、必要とあらば全部自分で作れます。
というかそれ以外での入手手段は無いに等しく、ショップで買えるのは回復アイテムと、
“合成”に使う材料(スクラップ)くらいで、あとはフィールドやダンジョンの宝箱か、
倒した敵からのアイテムドロップだけです。

といってもそれほど難しい話ではなく、主人公のレベルに応じて読めるようになる『発明の友』や、
道中のイベントから作り方を閃いたら⇒お金を払ってアイテムを作る、といった具合で、

やりながら自然と身につくように設計されています。

それとアイテム2つを組み合わせる“合成”もランダムではなくパターン固定な上に
何が出来るか事前に教えてくれるので、攻略サイトも色々と充実しております昨今では
予備知識や情報の収集も簡単ですし、そうそう無駄撃ちすることもないでしょう。

 

調達方法が特殊で多少の不便は感じるかもしれませんが、むしろそれ位やらないと、
“閃き”と“ものづくり”が身上の発明家を主人公にする意味がありません。

 

ゲームの世界観やストーリーも秀逸です。
何にでも首を突っ込む新聞記者に、どこかマヌケな悪役たち。幽霊屋敷の怪奇、

南の島の楽園に隠された陰謀、コンピューターの中に入ったり先祖と出会ったりしながら、

冒険の舞台はついに宇宙へと…箱庭のような世界の物語はどこまでも壮大に、

しかし決して散漫になることなく、夏休み冒険映画のような展開をこれでもかと詰め込みながら、

主人公の先祖が残した謎の発明『ティアトロン』をめぐる物語としてシッカリまとまっています。

 

個人的に一番のお気に入りは中盤終わりで主人公が飛ばされる“ある場所”で起こる
サブイベントなんですが、メインに気を取られることなくちゃんと解決しておけば、
ちょっとだけ良い未来が待っています。タイムスリップはかくあるべし、って感じでした。

かわいらしくてバカバカしくて、最後にちょっぴりグッとくるさわやかな感動は、
まさにスラップスティック(ドタバタ喜劇)の名に恥じない1本です。

 

最後に余談ですが、このゲームが出た数年後に『発明BOYカニパン』というアニメが
放送されまして、架空の星を舞台にした発明少年と相棒ロボットの冒険活劇といい、
食べ物の名前を使った登場人物といい、両者の設定のあまりのクリソツっぷりに、
アニメ化されたのかな?と思ったのは自分だけではなかったはずです。

 

ここの情報によるとマジでこのゲームが元ネタらしいのですが、
ネットだけの情報なので、どこまで信じていいのやら。実際のところはどうなんでしょうか?

 

↓キャラデザまでクリソツ

 

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