【黄泉還り】オシリスとイシスの場合 | 筑前由紀のプチトリップ

筑前由紀のプチトリップ

2024年現在、主に福岡県内をカメラ片手にうろうろ。
着物を着たり着なかったり
たまにバイクに乗ったり
季節の草花を見に行ったり
お寺や神社に行ったりしています。

 

イラスト『いらすとや

 

長い間主神を務めた太陽神ラーの後を継いだのは、豊穣神オシリス。

しかしオシリスの弟セトは、自分こそがふさわしいと思い、暗殺を計画した。

 

オシリスを騙し、棺に入れて鉛を流して出られないようにして、ナイル川に流す。

オシリスの妻イシスは懸命に探しなんとかオシリスの遺体を見つけ出すも、今度はセトにバラバラにされ、また川に流されてしまう。

 

イシスはバラバラになった遺体を集め、どうしても見つからなかった部分は別の物で代用し、オシリスの復活を試みる。

その結果オシリスは復活するが、体が不完全だった為現世に留まれず、死者の国へ向かい冥界の神として君臨することになった。(エジプト神話)

オシリスが緑色に描かれるのは、元々豊穣の神、植物の神だったから。

そして体は、包帯を巻いたミイラ。

エジプトでのミイラ製作は、オシリスの神話に基づいて行なわれているのよ。

サムネイル

 



サムネイル

日本神話の場合は、妻が死んで夫が探しに行き、失敗した結果、妻が死者の国に留まることになっている。

 

エジプト神話の場合は、夫が死んで妻が探しに行き、半分成功した結果、夫は死者の国の神となっている。

 

イザナミもオシリスも現世にいられなくなっている点では同じだけれど、オシリスの方は「復活した」とされていて、「一度死んでも復活できる」という思想の根拠になっているわ。

サムネイル


サムネイル

エジプトは乾燥してるから遺体が比較的綺麗な状態で残りやすいけど、湿度の高い日本ではそうはいかず、基本的にすぐ腐ってしまうってところに、こういう違いが出てそう。