●最終戦争論・戦争史大観 @石原莞爾 | ★50歳からの勉強道~読書録★

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本は友達。一冊一冊を大切に記憶に留めておきたい。

石原莞爾の分析によると、
古代から絶えることなく、世界各地で
繰り返されてきた戦争は、
「圧倒的武器」「超越的航空機」の出現により
50年内に終了する。


それは、西洋の代表であるアメリカと
アジアの代表日本による、最終決勝戦
世界の人口が半分になってしまうかも
しれないほどの、壊滅的な大戦争だ。


この結果、日本の勝利で世界は統一され、
永遠の平和が訪れる。
戦争発達の極限は戦争を不可能にし
日本の天皇は、世界の天皇になる!





この論文は昭和15年に印刷、配布されて
いて、太平洋開戦前にこんな!!と
驚いてしまうけれど、
石原莞爾がこの構想を固めたのは
なんとなんと大正時代。


全く突拍子もないように思えるけれど、
石原本人は絶対の自信をもっていて、
欧州を中心に、世界の古戦史を研究し
分析した「軍事科学」の結果なのだ。

社会制度の変化により、戦争の形態は
短期決戦型と持久戦型を繰り返してきた。





だから昭和6年の満洲事変も、満洲国建設や
東亜連盟も全て、石原だけはハッキリ
日米最終決戦を目標に動いていた。
アメリカとの決戦に備えて、
確固たるアジアの盟主としての地位を築く!


しかし、陸軍から追い出され、
東亜連盟失敗、太平洋戦争敗戦、核爆弾・・
と来て、石原は自説が誤りであった、と
認めることになる。

。。。だけど、ちよっと待った!!
この戦争は本当に「最終戦」だったのか?


敗戦後、人々を励ました各地の遊説では
数万人が集まる。人気者なんだね!(^-^)/   
岡田准一クン司会のザ・プロファイラーより




石原の「予言」はもっと強烈なんだ。

◆無着陸で地球をぐるぐる回れる飛行機が
    開発される。
◆一発で数万人がぺちゃんこになるような
    想像を絶する破壊力の爆弾が出来る。
◆現在あるような陸海軍が存在するうちは
    最終戦にはならない
◆戦争が始まれば翌朝には、敵国の首都も
    国民も全て殲滅されてしまう。


とにかく今の常識では想像し得ない事態が
出現する、と繰返し、

◆数時間で世界の一周は可能で、
◆地球の広さは今日の日本より狭く感じる、
◆不老不死が実現する、
◆自発的な突然変異(ミュータント?)がある

とか、星新一のSFチックなことまで言う。
もー、ミライ感ぷんぷんなんですけど。



「戦闘法は幾何学的正確さをもって
今日まで進化してきた。」




最終戦の「時期」については、戦史の分析に
加え、仏教が大きな根拠になっている。
石原莞爾は国柱会員の日蓮信者なんだ。


それによると、、
仏様には支配の年代が決まっていて、
今地球はお釈迦さまの時代。
これは正法千年、像法千年、末法万年の
合計一万二千年。   (次は弥勒菩薩の時代)


【正法】お釈迦さまの霊力が強く残る時代。
だからお経って釈迦が書いてなくても、全て
正しく、一定の体系を有しているんだって。

【像法】人間の素直な純粋さが失われ、
教学し、造寺、仏像などに満足を得る時代。

【末法】争いの時代で、世も複雑になる為
その時が来たら「節刀将軍」を遣わすので、
その命令に従え、と釈迦は遺言したそうだ。


そして鎌倉時代の日蓮が、自身を釈尊の
使者である、と自覚して、
日本を中心として世界に未曾有の大戦争が
必ず起こり、世界統一が実現する、と予言。
石原はそれを信じたんだ。

「大正14年に帰国時、最終戦争が近いので
関東大震災の再建に大金をかけても無駄だ
と発言して呆れられた。」   って。(*_*)




ここで問題になるのが釈迦の没年。
全てここから起算されるからね。


でもそれが、未だ確定されておらず
日本ではBC486年説と386年説が有力で、
544年説もある。、、仮にBC450年とすると
・・・末法の始まりは1550年となり
日蓮は全然、末法の世の人じゃないし、、


石原が言うところの、「世界の統一は
本当の歴史上の仏滅後2500年に終了する」は
2050年位の話、、なんじゃないの?!


「最終戦争は、相手を憎むものではなく
   名乗りを挙げ、敵に敬意を持って正々堂々
   行う、武道大会のようなものだ。」
という独特の見解にも、びびビックリ。


・・・それなら、まきこんぐも負けじ!
釈迦に遣わされた節刀将軍は、日蓮にあらず
石原莞爾である。。という
トンデモ新説を立てようでわないか  (^-^)/


なぜなら昨日、WOWOWでスピルバーグの
「レディ・プレイヤー1」を観たからだ!キラーン
( ^-^)ノ∠※。.:*:・'°☆   

2018年アメリカ。監督スピルバーグ




この映画では2045年、人々は皆、
VRゴーグルを着け、現実社会と仮想社会を
自由に行来し、
生活をかけた、壮大なゲームに挑んでいる。


仮想社会では好きなアバターに変身し、
国籍性別年令関係なく、協力し、競い合う。
一瞬で何処へでも跳び、全てを破壊する
爆弾も炸裂。。。正に石原が描いた
「想像を絶する光景」の中、人々は戦っている

家でも路上でも、ゴーグル着ければ仮想世界




今すでに、eスポーツなる面妖なモノが
熱狂的支持を集めていて、(私は嫌いだが・・)
 2040は、eオリンピックかもしれないぞ~


VR業界の頂上決戦で、日本がアメリカに
勝利すれば、、?    日本の天皇ではなく、
任天堂やソニー、 或いは一開発者が、
世界中から神の如く崇められる。
この映画のハリデーみたいにね。


家族には一笑に付されたが、
私は結構マジである。



ガンダムやメカゴジラも出てくるよ!


「戦争は終わっても
人間の闘争心は無くならない。
より高い文明を建設する競争に
転換するのである。」         
                                               by 石原莞爾