実習途中経過 | Aussie Physio (オーストラリアの理学療法)

Aussie Physio (オーストラリアの理学療法)

日本で理学療法士として働いた後

オーストラリアでPhysiotherapist (理学療法士)になるために渡豪

そんな日々の中での気づき

今現在、四年生の最初の実習でちょうど半分が過ぎたところです。四年生ではCardiopulmonary(呼吸循環)、Musculoskeletal(筋骨格系)Neurology(神経)といった3つのメインエリアに分かれていて、自分は今Cardiopulmonaryの実習を行っているところです。





まず驚いたことは自分が今いる病院はパースにある病院で一番大きな急性期を扱っている病院なのですが、理学療法士が介入しているエリアが広いこと。自分が今居る病棟はGeneral Surgeryといって、主にAbdominal surgeryなどをした患者さんを、術後一日目から介入させてもらってます。主な疾患や術式としては、胆嚢炎、膵臓炎などでLaparotomy(開腹術?)やCholecystectomy(胆嚢摘出術)などで、これらの患者さんに対して早期離床を促すために理学療法士がRespiratory assessments, mobility assessmentを行い、どの程度の介助がMobilityで必要なのかということを積極的にナースに伝えて、もし患者さんが寝返り、起き上がり(ベッドから)、立ち上がり、歩行が患者さん自身で可能であれば、術後1週間もしないうちに理学療法からはDischargeということになります。もちろん、患者さんが術後の傷の処置などで病院にまだ居る必要があったとしても、理学療法士がこの患者さんは自分で管理ができると判断すれば理学療法の介入は行われません。逆に、もし患者さんの既往歴で、なんらかの呼吸器疾患(例えばCOPD)があり、入院中にそれらの疾患が悪化もしくは、理学療法の介入により改善可能であればそういったところにもアプローチをしていくということになります。





Cardiopulmonaryの実習で、今自分は大雑把に書くと以下のような呼吸循環の理学療法評価項目を毎日評価しています。





.History of Present Complian(現病歴):どのような経緯で病院にきたのか、どのような手術をいつしたのか、その後の経過など



.Past Medical History(既往歴):過去にどのような疾患を有していたのか、もしくは今も有していてそれがどのように理学療法に影響するのか



.Social History(社会歴):誰と一緒に住んでいるのか、術前のADLmobility、術前のPhysical activityレベル、家屋構成(一戸建て、階段の有無、手すりの有無など)





この変は日本のケースレポートをやる上でも同じ感じですね。ここからさらに、Cardiopulmonaryでは以下のことについて評価していきます。





.Subjective assessments (主観的評価):Pain, nausea, dizziness, wheeze, shortness of breath, cough, sputum, has been out of bedなど





.Objective assessments (客観的評価):Nursing obs HR, BP, SpO2, RR,



Temperature), Respiratory assessment (Auscultation/聴診、cough/,



sputum/痰、Chest expansion/胸郭の可動性、Breathing pattern/呼吸パターン、SpO2)Mobility(寝返り、起き上がり、立ち上がり、歩行-歩行補助具の有無)などを評価します。





この実習で凄く論理的だなと思ったのが、例えば患者さんが咳をする際に排痰が難しく自分でうまく行えない(咳をしたときにMoistな音がする)、Auscultation/聴診でもCracklesといって痰がAirwayに存在するときに聞こえる音がするといった評価なら、治療が排痰を促すために、Nebuliserを使って痰をLooseにして、ACBTと呼ばれる排痰を促すための呼吸訓練をその場で行い、排痰を促す。治療後にまたAuscultationをしてCracklesがなく、患者さんに咳をしてもらってもMoistな音もなく、SpO2も上昇した、などなど評価即治療そして再評価といったことが徹底されてる。こういう風な治療を今まで行ったことがなかったので、凄く新鮮で勉強になるなと日々感じている毎日です。そしてカルテにもこういったことを順を追って書くように教育されています。





開腹術後一日目からの理学療法士介入という実情も自分にとってはとても刺激的で、理学療法士がいかに幅広く介入する事ができるかということをあらためて考えさせられ、実感しました。





実習もまだ途中ですが、色んなことを吸収してきたいと思います☆