私の遺伝子 | YU-MEとChanson(シャンソン)

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酔いどれ歌うたいのネガティブライフ

三が日を過ぎてから
家族で集まった。



父がうなぎを食べたいっていうから
みんなで食べに行った。

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大穀 所沢店

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美味しかったんだけど
私的にはちと量が足りず…



娘なんかご飯を大盛りにしたのに
それでも足りなかったらしい。



この日はもちろん両親も一緒だったけど
誰もお酒は飲まなかった。



まあ 父は倒れてから
禁酒させられてるんだけど。



だからもうかれこれ
8年くらい飲んでない。



父は大酒のみだったから
一体何人分の一生分の酒を飲んだのだろう?



それなのにタバコも1日5箱。



こんな調子で40年以上も生きて来た。
そしてある日、倒れた。



まあね。



仕方ないって言えば
仕方ないんだけど



あれだけ酒好きだっただけに
若干気の毒だな。



物事っていうのは
何でもほどほどってのが一番。
「過ぎる」とロクな事がないね。






帰りの車の中で
娘が私に妙なものを差し出して言う。





これ身体にすごくいいから
飲んでおきなよ





何じゃ?
これ??



そこには小さな枯れ枝のような
黒い色をした物体がふたつ。

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最初は摘むのも躊躇した私。
それでも何とか掌の上に乗せて





これ何よ?





と、何度も娘を問い詰める。



娘はスマホをいじりながら
涼しい顔をして





身体にいいから
とにかく飲んでおけ





の一点張り。



そこまで言うなら…



と、口元に近づけた
まさにその瞬間。





それさっき外した
つけまつげの糊だよ





娘は酒で枯れた低い声で
意地悪そうにニヤリと笑いながら言った。



そして固まっている私の姿を確認すると

今度は悪魔のような高笑いを
車内いっぱいに轟かせた。



恐ろしい…
このガキめ…



新年早々
危うく騙されるところだったわい。

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いずれ仕返ししてやると
西日にに誓った帰り道だった。








いい映画を観て
折角天使のような心になってたのに~



私の娘。



さすが私の遺伝子を繋いでる。



恐ろしいのは
顔だけにしておいて欲しい。



はあ…







YU-ME