義母が亡くなって5年。 | イタリアでモロッコごはん

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イタリア在住 リツコがモロッコ人と結婚を決めた途端、介護同居生活が始まり今に至るドタバタと、美味しいモロッコ&地中海料理について語ります♪

昨日、自分が一番辛い時に

助けてもらった一人さんの言葉の記事を書いたら

 

翌日、こんな5年前の記事が

「思い出」として上がってきた。

 

5年前、この記事を書く数日前の

1月24日、義母が亡くなり

夫がモロッコにすぐに旅立って行った記録もあった。

 

 

 

 

 

5年前

突然、義姉が昏睡でブクブクに膨れ上がり

尿が出なくなり、一瞬命に危険が生じた。

 

 

あの時から自分で座っているのも大変なほど

筋力が落ちて、義姉は長年意気揚々と続けていた

リツコイジメも出来なくなった。

 

 

その豹変ぶりが突然だったものだから

私はまだ目の前の事実に憤りが隠せない様子で

上のリブログした記事を書いている。

 

 

今は、完全に手放して

「赦した」かどうかは別として

もう怒っても仕方ない義姉に一切興味はない。

 

 

私と夫は、モロッコの義母が亡くなって

モロッコに行く意味を失ってしまって早5年。

 

義母の一番近くにいた義弟は

義母より先に突然43歳で亡くなってしまったので

私達は完全にモロッコにいる直系の親戚を失ってしまったのだ。

 

 

残るはイタリアにいる義姉と

フランスにいる義兄。

どちらもグデグデに病んでいて

義母が亡くなっても旅立てない状態だった二人。

 

 

うちの夫だけが義母が亡くなって

イタリアからすぐに旅立てた。

 

本当に、健康無くして、何も出来ないとは、この事だチーン

 

 

夫はたまにモロッコにお忍びで行くけれど

義母が亡くなってから態度が豹変した

兄弟の嫁などに会いたくなくて

 

実家の周りには近づかず、

もっぱらマラケシュの親戚と

カサブランカの親友B氏に逢いに行くだけ。

 

 

私がモロッコに行っていた理由は

孫を義母に見せに連れて行って

一緒にミントティーを飲むのを楽しみにしていただけなので

 

心の拠り所を失った今は、モロッコに行く決定的な理由が見つからない。

 

 

 

義母は美しく、誇り高く

時にお茶目で、溢れる愛で孫の代まで満たしてくれる人だった。

 

イタリアで同居している義姉の存在と

義母をどうにか交換できないものか?

何度も神に祈ったけれど叶わなかった魂

 

 

だから私は夏ごとにイタリアを逃げ出して

義母の、川のせせらぎのような穏やかさに包まれながら

幸せな時間を共有していた。

 

 

こんな高貴な魂を持った人が

なぜあの庶民的な下町に生存しているのか?意味不明だったうーん

 

見た目は、美智子上皇后のような雰囲気だった。

世が世なら、どこかの宮殿のお妃様として

おさまっていそうなカンジだった。

 

彼女の若い頃の写真もまさに

若かりし美智子皇后様のような上品さに溢れていて

 

私は夫がどうこうというより、

会ったこともない義母の写真を見て

夫と結婚しても問題ないだろうと確信を持てたくらい、神々しい姿だったキラキラ

 

私、人を見れば、大抵どんな人か解るからウインク

 

 

夫は実家に帰ると

中世の騎士のように実母の前に跪き

手の甲にキスをしていた。

 

足の甲にもキスをしようとすると

義母が「やめなさい!」と我が子を抱き寄せてキスしていた。

 

 

それくらい夫は母を尊敬していて

私はモロッコの親子の関係性に度肝を抜かれた。

 

 

どこの家庭に行っても

子供は両親のことを尊敬の対象として

きちんとキスをして挨拶していた。

 

 

それに対して、我が家の荒れ様といったら.....

なんじゃらほいにっこりって感じだ。

 

唯一、息子は義母の顔を受け継ぎ

毎朝私にキスして抱きしめてくれる

なんとなくアチラの血を継承したかなって感じだけど

 

娘は生まれた時から暴れ馬のようだしバレエ

ただ、毎年落ち着いて人間っぽくなってきているので

望みは捨てないようにしている昇天

 

 

息子はアジア人っぽいから私に似ていると言われるけれど

義母はベルベル人で、アッサリ顔をしているので

実は息子は完全に義母の顔を受け継いでいるのだ。

 

 

ちなみにイタリアの義姉は、ゴジラのような顔をしている凝視

もう同居が決まった時は絶望的だった。

 

 

夫とは異母兄弟らしいことが

唯一の救いだった。

 

 

義姉はゴジラ顔でも、玉ねぎの皮を向いていくと

一番奥の芯のところには「ただの繊細で優しい人」が眠っていた。

 

唯一その一番芯のところを確認していたから

私は同居を続けられた。

 

 

 

結婚とは、夫になる人と

その背景にいる50人と関係を持つことになる儀式だ。

 

私は非常に個性的で、正直な人達と関わりを持つことになった。

高貴な魂を持つ人もいれば

相当なワルもいた。

 

 

だけど、自分の人生を一つのエンターテイメントと思えば

とても面白い逸材と関われたことになる。

 

 

私は、日本にいても、イタリアにいても

絶対に会えないタイプの人達と関われた。

 

 

それは、私の人生経験を深く面白いものにしてれたし

ちっぽけでエゴの塊のような人間だった私の思い込みを

脳天からかち割るような衝撃と共に

壮大な人生のドラマを味わわせてもらった。

 

 

これから第二ラウンドで

まだまだ妖怪のような人が登場するかもしれない。

 

 

でもこれからは絶対負けない自信があるよグラサン

しかも亡くなった親戚の人達が見守ってくれているのを感じるんだニコニコ

 

 

私が生きている間に

とても義母のレベルには近づけないけれど

あんな風に、溢れる愛を分け与えられる人に近づけるよう努力するよ。

 

どうぞ天から見守っていて下さい、ウィンティ(義母の相性)おすましペガサス流れ星ハートのバルーン