アマズィール元旦でクスクス | イタリアでモロッコごはん

イタリアでモロッコごはん

イタリア在住 リツコがモロッコ人と結婚を決めた途端、介護同居生活が始まり今に至るドタバタと、美味しいモロッコ&地中海料理について語ります♪

僕はアマズィールで、アラブ人ではない

と夫は言う。

 

彼のオリジナルはモロッコ先住民の

アマズィールなのだと。

 

 

先住民アマズィールのことを

外国から攻めてきた人達が

ベルベルと呼ぶようになった。

 

 

だからベルベル語は今でも話されているけれど

正しくはアマズィール語なのだという。

 

 

今は亡き義母はベルベル語を話せた。

夫は聞けば理解できるけれど

話すことはできないのだと言う。

 

 

 

そのアマズィールが使う暦の元旦が今日なのだと。

 

 

だから久しぶりにクスクスを作った。

 

本当は夜食べる用に昼作っておいたのだけれど

そして、一皿、昨日お話した

親友のS君に持って行こうと思ったのだけれど

 

S君と2人の子供達が我が家にランチに食べにくることになった。

彼もコテコテのベルベル人だ。

 

 

大皿に盛り付けて

S君の奥さんように別皿にクスクスをお土産用に盛り付けた。

 

 

あれよあれよという間に食べられちゃっていて

写真を撮り忘れたよ。

 

 




 

 

S君が義姉に挨拶に行ったら

最初、彼のことを覚えていなかったのだという。

 

 

S君には同じくイタリア在住のお兄さんがいて

お兄さんがイタリアに着いたばかりの頃

モロッコ料理が恋しいと

義姉がよく家に招いてお料理を振る舞ってくれたのだそう。

 

 

だから、昨年S君のお兄さんに

義姉が具合悪くて救急車で運ばれた話すと

「可哀想に....。」と涙ぐんでくれていた。

 

 

彼はとても義姉にお世話になったんだと

良い思い出ばかりらしい。

 

 

義姉は病気になる前は

沢山の人の面倒を見たのだという。

 

 

こういう若者のことを助けたり

フィレンツェのゲイの人達の家に

お掃除オバサンとして雇われて

 

彼らから信用を得て、沢山の人が義姉に鍵を預けて

お掃除したり、お料理してあげたりしていたのだそう。

 

 

夫の家族はみんなから信用を得るのを得意としている。

みんな素直で裏切らない。

モノを盗んだりする人もいない。

淡々と静かに小さな幸せを愛でながら生活する。

 

 

アマズィールの人達の特徴的性格なのだと思う。

それは土着の先住民だからだろう。

 

海を渡ってやってきたアラブ人の方が

野心家で、ずる賢い人が多いのではないかと思う。

 

 

だからアマズィールはアマズィール同士で結婚することが多い。

次世代も静かに幸せに争い事なく暮らしていくには

他の血を混ぜないに越したことはない。

 

 

アマズィールとは、「自由な民」を意味する。

誰に属することもなく自由に生きる。

そして非常にプライドが高いことも特徴だ。

これが他国が攻めてきても絶対に屈せずモロッコを守った要因となった。

 

 

昨日のブログで書いた、

S君が私にフライパンを買ってくれると決めた時も

私が何も言わなかったのは

 

彼は誇り高く、私にプレゼントすると決めたことに

「買わなくていいから!」なんて横やり入れたら

彼のプライドが傷付くからだ。

 

 

決めたことをやり通すことは

頑固だということにも繋がる。

彼らベルベルは相当頑固だ。

 

こういう、彼らの性格的特徴を知っていると

扱う側もどのように対処すれば良いのか

自ずと解るので、周りにベルベル人がいたら観察してみてね。