フラメンコのタップの起源? | イタリアでモロッコごはん

イタリアでモロッコごはん

イタリア在住 リツコがモロッコ人と結婚を決めた途端、介護同居生活が始まり今に至るドタバタと、美味しいモロッコ&地中海料理について語ります♪

昨日、ローマを散策中に

夫の親友のS君から電話があった。

 

「君が欲しがっていたフライパンのサイズは何だっけ?

 君の夫に聞いてもよく解らないって言うから。」

 

S君は、私の弟のような

本当に親しくしてもらっている人だ。

 

 

先日、私が買って3ヶ月しか経っていない

フライパンが、もうダメになってしまった

と嘆いていたのを聞いて

私にフライパンを買ってくれようとしているんだ.....滝汗

と、すぐに解った。

 

 

私は28cmのだけど....。

と答えると、S君はすぐに電話を切った。

 

 

ここで彼に

「あの、買ってくれないでよ!自分で買うから!」

と言っても無駄だ。

 

彼が買うと決めたら「買うな」と言っても

買ってしまう人なのだ。

 

 

だから私はローマ駅でS君にお土産を買って帰った。

なんと、ローマ駅にもナポリのバッバ(サヴァラン)で有名な

Scaturchioの支店が入っていたからちゅー

 

S君はお酒は飲まないから、バッバじゃなくて

スフォリアテッラと他のお菓子を買って帰った。

 

ローマなのにナポリ菓子?

私が好きなものなら何でも良いのだウインク





 

 

 

土曜日はS君とお喋りするため

バールでゆっくりカフェを飲むから

お菓子を持っていくと

やはり、フライパンをプレゼントしてくれたハートのバルーン

 

私が買ったフライパンよりも

ずっしりと重いクォリティー高いものが

セールで半額になっていたから.... と手渡してくれた。

 

 

 

S君に昨日のハンドパンの先生の演奏を見せると

 

「君はこれを習うためにローマに行ったのか!?」

 

と、目を丸くして私を見た。

 

 

ハンドパンを初めて見た彼は

何かピンと思いついたらしく

YouTubeで動画を探している。

 

 

S君は、私にこの映像を見せてくれた。 


 

 

一体何なのよ!?

 

「これはね、モロッコで洗濯桶として使われている金たらいだ。

 かつてモロッコ女性はみんな洗濯桶に洗濯板のようにギザギザがついている

 この大きな金属製のたらいで洋服を手洗いしていたんだ。

 

 そして洗い物がひと段落すると、その金たらいの上でダンスして

 リズムを刻んで楽しんでいたんだ。

 それはカアダと呼ばれて文化として残ったんだ。

 

 その動画の男性は結婚式でカアダを披露して有名になったダンサー。

 ほら、フラメンコでタップを踏むようになったのも

 このアフリカのダンスが起源なんだよ。」

 

 

えー!そうなの?

 

 

「僕達は何のお金も掛けずに洗濯中にも音楽を奏で出すのに

 君がこの金属の円盤を求めてローマまでレッスンに行ったなんて

 信じられない凝視

 

 

何ですって!?あなた達の洗濯桶とハンドパンを一緒にしないでよ銃

ハンドパンは一台、一台、手作りで繊細に調音されているんだから。


本当に失礼しちゃうわ。

 

 

夫も、私がハンドパンに触らないと気が済まないと

「本物のハンドパン」を演奏してみたくて

ローマまで行ったことが信じられない様子だった。

 

 

あのねぇ、これはアマゾンで買える電子ピアノとはワケが違うのよ。

電子ピアノはどこで買っても品番を指定すれば同じ音が出るけれど

 

手作りの楽器を買う時は、必ず試しに触って

音の響きやタッチを確認してから買うものよ。

 

 

と言っても、楽器を嗜んだことのない夫に

いくら話したって解ってもらえない。

 

S君に至っては洗濯桶と一緒にされてしまったしチーン

 

 

 

 

いいわ。

もう、ええわ(藤井風ふう)真顔

 

 

あなたが、置く場所もないくらいなのに

洋服を買い続けるのと

「ホのマークのスニーカー」の新色が出る度に買ってしまうのと

腕時計に執着してコレクションしたがるのも、もう何も言わないわ。

 

 

ただ、私のハンドパンが

あーだ、コーダ、洗濯桶と同じみたいな

信じられない攻撃するの、もうやめようねニヤニヤ

 

 

たまに、文化の違いで

彼ら(モロッコ人)と絶対に分かり合えない瞬間がある。

 

別に解ってもらわなくても良いが看板持ち

 

 

今は知らんけど

彼らの時代は学校で「音楽の授業」などなかった。

 

だけど、日本のようにガチガチに音楽教育を受ける国より

音楽が生まれているのはアフリカではないか。

 

 

 

彼らの生活では、テレビから音楽が流れてくれば

衝動的に踊り出すし、テーブルを叩いてドラムにして

ディスコに行かずとも、お家ディスコで全員で踊っている。

 

洗濯に疲れれば金たらいの上でタップダンスするし

彼らにクラシック音楽の譜面を見せても無視されて

それより踊って楽しもうよ!と言われると思う。

 

 

タライの上のタップダンスで楽しむ若者達の動画。 


 

 

 

私は結局幼少期からソルフェージュを習って

楽譜を読めて、それを完璧に演奏しようとしてきたけれど

だんだん、つまらなくなってしまった。

 

モロッコ人の、魂からの踊りを見たり

音楽家が自由なスタイルで演奏しているのを見て

「音を奏でる楽しさ」は

即興性にあるのではないか?と考えさせられた。

 

 

私はどうにか彼らのような

自由に表現する場を求めて

ハンドパンが演奏したいと思ったんだ。

 

 

ピアノやフルートのように

ガチガチクラシック畑から見たら

「何やってるの!?」と言われない

自由な音楽を奏でてみたかったんだスター


フラメンコとカアダの対決の動画も見てみてね。