ナポリのカフェのように
美味しくはないけれど
カフェはフィレンツェにもある。
だけど、ナポリで初めて見たものがある。
それはカフェフレッド。
フレッドとは冷たいという意味。
冷たいカフェ。
だけど、イタリアでは何故か
アイスコーヒーというものを
人々は飲みたがらず
クリーミーなカフェシェイクみたいな
クレーマ アル カフェというものが
フィレンツェではグルグル
マシンの中でまわっている。
ナポリにもそれはあったのだけど
その隣に見たことがないものが
やはりマシンの中でまわっているのだ。
それは黒い氷状のものがグルグルまわっていて
何だか気になっていたのだけど
ナポリのS氏のお店に訪ねていった時に
カフェ飲みに行こう!と言われて
一緒に隣のバールに入った時に
「ねぇ、あれは何ですか?」
と聞いたら
カフェフレッドだよ!飲んでごらん!
とS氏がご馳走してくれたのだ。
飲んでみると
カフェ味の氷を
かき氷のマシンで荒くひいたようなお味
甘すぎなくて超美味しい
これなら私にも飲める甘さだわ
普段、私はカフェに砂糖を入れずにブラックで飲む。
大学でアラビア語を一緒に学んでいたソフィアと
いつも休憩時間にカフェを飲んでいたのだけど
「砂糖なしで飲み慣れると、砂糖入りのカフェが不味く感じるわよ」
と言われて
その時は、そんな苦いエスプレッソなんて飲めない!
と思っていたのだけれど
少しずつ砂糖を減らしていって
今や、ソフィアが言っていたように
砂糖入りのカフェが不味く感じるようになってしまった。
バリスタはみんな
カフェには砂糖を入れずに飲んでほしい
と言ってくるので
それがカフェ本来の味をテイスティングするのに
正しい方法なのだろう。
ちなみにナポリのカフェメキシコでは
バリスタが最初から砂糖をいれるか?と確認してくる。
ここでは既に砂糖入りでカフェをいれてくれるサービス方法なのね。
私はいつも砂糖無しで!とお願いしていた。
イタリアに来た当初
アイスコーヒーが飲みたくて
カフェシェケラートという
カフェと大量の砂糖と氷をシェイクしたものをオーダーしてみたら
噴き出すほど甘くて
これはもう、2度と無理とか思ったものだ。
もともと私は甘党ではないので
甘すぎるものを食べられないし、飲めない。
甘いものを限度を超えて食べると
頭痛がしてくる。
だからお菓子の2キロ箱を抱えて
食べ切ってしまう義姉の神経が信じられない。
絶対に、どこかの回路が一本切れているハズ。
通常人間が耐えうる血糖値の許容範囲を
遥かに超えながら食べ続ける人は
私が栄養カウンセリングをしていた頃
患者さん達が呟いていたのは
「もう、食べている時は無意識に放心状態のままかき込んでいるんです。」
という、普通じゃない状態なのだ。
自分の心の痛みを忘れるために
腕をナイフで切りつけて血を見て快感を得るような
自傷行為と同じ状態なのだ。
あ、話がぶっ飛んでしまったね
そう、ナポリには愛すべきカフェフレッドがあって
私が心地良いと思える甘さで
それがフィレンツェに無いから少し寂しい
というお話しでした