今日は、逗子高校2年生の授業の一環である「地域インタビュー」を受けてきました
逗子出身・在住のヴァイオリニストとしてお声をかけていただきました。
数人で1グループになって、いろいろなジャンルの方々にそれぞれインタビューしているようですが、私のグループは、男子2人と女子2人の合計4人
「どうしてヴァイオリンを始めたんですか?」
という質問から入り、
「どうしてこの仕事を選んだのですか?」
「今の仕事はどんな内容ですか?」
などなど、いくつか用意してあった質問に答えていきました
途中、私の方から彼らに「将来の夢は何ですか?」と問いかけてみました。
Aさん「看護師……か、打楽器奏者」
Bさん「管理栄養士」
Cくん「看護師」
Dくん「フルート奏者……か、ディズニーのキャスト」
部活で楽器をやっていたり、専門に楽器をやっていたりで、4人とも音楽と身近に接しているのもあって、音楽家志望が2人もいるという珍しさ
でも2人とも「音楽家を目指したいけど……将来食べていく事を考えると……」と悩んでいる様子でした。
私だけかもしれませんが、私が高校生の時は「将来食べていけるか」という物差しで進路を考えた記憶はありませんでした
もちろん、私が女子だった事や、親の理解があったからというのもあるのでしょうけれど、本当に今の若い子たちは(←年寄り臭いけど)しっかりしています。
このギャップにびっくり。
しかしなんだか、ちょっと寂しい気持ちにもなりました。
高校生って、もっと夢を追って、もっと未来に想いを馳せて、がむしゃらに突っ走っても良い時なんじゃないかなって思って
高校生にこんな「将来食べていけるか」って物差しで進路を決めてもらわなきゃならない世の中が、とても残念です
彼らへの私からのアドバイスは
「自分の心に正直に、これから先の人生、選択していって欲しい。そうすれば、ああしとけば良かったって後悔する事はないから。」
って事だけ。
まずは、自分の気持ちを大事にして欲しいな
この質問に、私は思わず言葉がつまってしまいました
いつもやり甲斐を感じて楽器を弾いているのは確かだけど、じゃあ、何にやり甲斐を感じているんだろ?
言葉にして考えた事がありませんでした。
結局出てきたのは
「お客さまの喜ぶ顔を見られた時……かな」
でした。
何度どう考えても、この答えしか出てこない……
お客さま無しにして音楽家という職業は成り立たないのだなと、改めて感じた質問でした
私から
「旦那さんはアスリートで、海外遠征に私もついていく時があるんだけど……」
と切り出したら、
「アスリートとヴァイオリニストって、どこで知り合ったんですか!?」
と目をときめかせて食いついてくる姿は、やはり高校生(笑)
「私は真面目に英語を勉強しなかったから外国に行ってコミュニケーションは上手くできないけど、ヴァイオリンを弾けば通じ合えて友達ができるのよ。」
という話もしたり。
「ハズバンドはランナーだけど、私はヴァイオリニストなんです」
「あら、じゃあうちに来て弾いてよ!」
「OK!」
「じゃあ今夜19:00にホテルのロビーに迎えに行くよ」
なんて会話を、夫のレースの間に現地の人としたりして、大抵は、本当にその日の夜にお家に招かれて、ミニコンサート&パーティーになって、いろんな国に友達ができるんですよね。
音楽って良いですね
話は逸れましたが、こんな話も挟みながら小一時間、進路に悩む高校生と談話。
「これから先、どんな道に進んだとしても、自分の中で絶対に譲れないものをしっかりと持って欲しい。そしてその芯は、どんな時も、どんな道に進んでも、ぶれずに持ち続けて欲しい。」
こう伝えました。
最後に
「今、充実してますか?」
という質問が
「はい、充実していますよ!今までの人生で、今が一番楽しいし、幸せです!」
と即答。
自分の気持ちに正直に選択してきた自分の人生。
この選択に、間違いはなかったなと実感できた瞬間でした!
逗子高校のみんな、楽しい時間をありがとう
このインタビューは、後日ボードに要約され、逗子文化プラザに展示されるそうです。
見にいくのが、今からとても楽しみです!!!