未来へつなぐ。 | ヴァイオリン弾き“きゅうちゃん”のひとりごと〜清岡優子's blog〜
11月1日。

3年ぶりに、東日本大震災の被災地である陸前高田~釜石へ行ってきました。


ランニングTOMOSU RUN 第四章ランニング


夫が毎年このイベントにゲストランナーとして参加しているので、今年は私も撮影&運転スタッフとして参加。


前日の夜に陸前高田に入り、当日は朝5時前に米崎小学校の体育館にスタッフ集合。

この「希望の灯」を、陸前高田~釜石までつなぐこのイベント。

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5時半前には参加者の皆さんも続々と到着され、TOMOSU RUNの旗に寄せ書きメモ

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ちなみに、今年の参加賞はこちら。

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開会式が始まりました。

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自治会長である佐藤さんのお話。

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「まさか5年目を仮設住宅で迎えることになるとは……」
「私たちも、私たちのペースで(復興に向けて)走り続けています。」

心にずしりと響く言葉でした。


出発前に、集合写真カメラ

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集合した時には真っ暗だった空も、だんだんと明るくなってきましたニコニコ

米崎小学校のグラウンドには、まだたくさんの仮設住宅が。
まだまだ自分の家に帰れず、ここで暮らしている方たちがいらっしゃるという現実です。

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この仮設住宅横を、朝6時にスタート!
走力別にAチームからDチームの4グループに分かれ、それぞれのペースで歩みを進めますランニング

私は、このコース地図&タイムスケジュールとにらめっこしながら、カメラ片手に車を走らせます車

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最初は平坦な畑の脇をみんな元気に走っていきます爆笑

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あ、マイケルジャクソンが立ち止まってくれた恋の矢

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米崎小学校から5km行ったところの小友小学校が最初のエイド(給水所)ジュース

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お日様がしっかりと上り、少しずつ暖かくなってきました晴れ


こちらは、スタートから15km地点のおおふなと夢商店街。

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商店街が津波により消滅してしまったため、未だにプレハブの仮設商店街。
この商店街のみなさんが、今年もこうやってTOMOSU RUNを待っていてくださいましたえーん

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ランナーだけでなく、スタッフにも温かいおもてなしが。

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つみれ汁に、おいなりさんとお饅頭ラブ

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こちらは、スタートから20km地点の赤崎仮設商店街。

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この赤崎地区も、津波によって大きな被害を受けた地域。
この仮設商店街が建っている場所も、もともとは住宅街。
あの津波直後は瓦礫の山でした。
今は、この仮設商店街と三陸鉄道の駅があるだけ。

「ここに戻って来たくても、ここにはもう家を建てちゃいけないと国から言われるから戻って来られなくて、みんなバラバラさ。」
と、ご自身のお家の手前まで全滅だったという、地元に住むおじいちゃんが話してくださった言葉が重く心に残りました。

そんなたくさんの苦難と向き合う赤崎仮設商店街ではサンマをいただきましたラブおねがい

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あ、三陸鉄道来た~電車

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この線路の向こう側に、盛り土をしているの、分かりますか?
来年この仮設商店街は、あの高い場所に移転するそうです。


さて、まだまだ元気に赤崎仮設商店街を出発したマイケルジャクソンと夫ランニング




ここからランナーは、山越え谷越え、ハードな峠越えに突入していきます。

苦しいけれど、景色は最高アップ

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景色の良いところで車を停め、ランナーを撮影し、また進みます。


スタートから33km地点の三陸鉄道「綾里駅」。

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三陸鉄道のホームは出入り自由。
駅ごとにこの看板がかわいらしくて素敵です。

駅舎の横には、大権現さまがびっくり

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ここからまた峠越え。
でも、絶景ポイントがたくさんアップ

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濃いブルーでなんとも穏やか。


お次はスタートから39km地点の三陸鉄道「恋し浜駅」。

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この駅はお楽しみがいっぱい。
まず、ホタテの貝殻にお願い事を書いてメモ

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願い事が叶うという鐘を鳴らし……ベル

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願いが叶うというピンクのポストにお手紙を投函し……ラブレター

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参加者のみなさんもとても楽しんでいらっしゃいましたニコニコ


ここからも山道。
あ、お遍路さんが走ってるランニング

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次のポイントは、スタートから42km地点の三陸鉄道「甫嶺駅」。
駅のホームから海を眺めると、こんな看板を見つけました。

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きっと、あの看板があった辺りにも、たくさんの家があったんだろうなぁ………


お次は、スタートから47km地点の三陸鉄道「三陸駅」。

ホームには、ころ柿のれんラブラブ

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このころ柿のれん、作り手さん募集中だそうですよ~

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三陸駅からすぐの所の小学校跡地に、津波による瓦礫を集めてアートにした建物がありました。
そこにはグランドピアノも……

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三陸駅を出発し車を走らせていたら、突然海側の視界が消えてびっくり。
これが、津波対策の高い堤防なんですね……

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堤防のあまりの威圧感というか違和感に動揺しましたが、身を守るためなら仕方ないですね。。


ランナーは、スタートから55km地点の「吉浜駅」から「平田駅」まで、三陸鉄道に乗車。
平田駅で下車し、ゴールである釜石駅までの一駅はまた走りましたランニング


朝6時に陸前高田をスタートし、夕方5時前に釜石に無事ゴール。
合計60kmのラン。

お疲れ様でした!!

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私自身、あの地震の時、まさに東北・函館演奏旅行中で、津波から走ってギリギリ逃げ、津波でいろいろな物が海へ流れていく様を自分の目で見ていた1人として、あの時の事を思い出したいとは、正直思えません。
あの時の記憶は無くなって欲しいとも思う。

でも、実際に津波を経験した自分が伝えて行かなければならないという気持ちもあり、いま被災地は、現実としてどの程度復興したのかを自分の目で見てきました。

ニュースではもうほとんど報道される事はないけれど、私たちが思っているよりも、復興は進んでいないと思いました。
まだまだ手つかずで当時のまま残る廃屋も多く、波にさらわれた場所はだだっ広い空き地。

ぜひみなさんにも「興味」「興奮」ではなく、実際にあった「現実」を知っていただけたら、これから先、命をつなぐ大切な経験になるのではと思っています。


TOMOSU RUN 第四章、これにて終了クラッカー