形あるものは必ずいつか壊れるものだし、壊れたグラスは元には戻りません。
この考えの本質は「人生のすべては流転する」という事です。
「流転」とは移り変わってやむことがない事を言い、仏語のひとつでもあります。
始まりがあれば、終わりもある。
木が種から芽をだし、やがて土に帰るように僕たちも生まれ、いつかは死にます。
そうグラスはいつか壊れるのです。
出会いもあれば、別れもあり、人生でも恋愛でも同じ事が言えるでしょう。
確かに「別れ」だけを見ると淋しく感じるけれど、新たな出会いのために欠かせない別れだってあります。
もちろん「壊れてほしい」なんて望む人はいないと思いますが、いつか壊れると理解していれば、たとえそうなっても必要以上に失望する事はなくなります。
大切なのは物事をありのまま受け入れる事。
何か大切なものが壊れたら誰だってショックを受けるものです。それが大切であればあるほどショックも大きいですね。
でも形あるものはやがて壊れると思っていれば、今、確かにあるという事に感謝できるかもしれません。
そもそも大きなショックを受けるという事は、これまでそんなに大切なものを「持たせてもらっていた」と考える事もできます。
人生にはステージがあります。
それぞれが自分の人生を生きるのに忙しいから、人生のステージが違う人とは自然と距離ができます。
しかし、人は必要な時に必要なタイミングで出会えるものだから気にする必要はありません。
出会うべき人とは出会うべきタイミングで出会えると信じて、壊れたものや人間関係で悩まずに進んでいけばいいですね。