ルブロションチーズとタルティフレット | 塚本有紀のおいしいもの大好き!

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フランス料理とお菓子の教室を開いています。おいしいものにまつわる話し、教室での出来事など、たくさんお届けします。
 

久し振りにサヴォワのルブロションチーズを買いました。

ルブロションとは、「re再び+blocher絞る」という意味で、

 

昔、地主が搾乳量を見回りに来る前に絞りきらずにおき、

そのあとでもう一度絞ってチーズを作っていたことに由来するのだとか。

農家製fermierは、緑色のマーク(右上の、ちょっとカビが被ったところ)がついています。

工場製は赤いマーク。

 

強い風味はなく、優しく丸いあじわいです。

非加熱で、圧搾タイプ。

 

さてこのルブロションで、サヴォワ地方名物のグラタン

「タルティフレットtarteflette」を作ります。

ルブロションチーズに玉ねぎ、ベーコン、じゃがいもの組み合わせ。

 

チーズはちょっと皮を削って、

そのまま高さの半分でスライスにして、

どんと乗せるのがスタイル。

皮は上? 下? 両方レシピはあって

30年も前にアヌシーで食べたタルティフレットの記憶の中に皮の向きはもうなく・・・

 

仕方ないのでサヴォワ伝統協会みたいなサイトに従って、

皮は上にしてみました。

オーブンでトロトロになります🧀

 

前回は下にしたのですが、皮が上のほうがはるかにおいしかったです。

 



 

この写真は年末のパリのクリスマスマルシェにて。

 

マルシェはアルザスのものなのに、

地方の違うタルティフレットが登場するとは、ちょっと変ですが、

それだけフランス人に人気があるということでしょうか。