【三つ星レストランのアンブロワジーにて】
ボージュ広場に面するアンブロワジーへ
ベルナール・パコーさんは、私が知る限りでももう30年以上も3つ星を維持されています。
これまでなぜかご縁なくて来られませんでしたが、ほんとにようやくです。
(ドラマ「グラン・メゾン東京」の舞台となったレストランですね)
まずはスモークサーモンのあたたかいのに、キャビアが乗ったアミューズから。
おいし〜
よくtiède(生ぬるい)という概念について教室で話すのですが、まさしくちょっとぬるいくらいの温度のサーモンに、
フロマージュ・ブラン、じゃがいものアリュメットがとってもよく合います。
幸せな厚み
ワインはあまりたくさん飲めないので(疲れているし、このあと、私には教室という大仕事があるので)、私はシャンパンをグラス1杯だけ。
前菜はメゾンのスペシャリテ
「ラングスティンヌと胡麻のフイヤンティンヌ、カレーのソース」を。
もう、なんておいしいのでしょう! これまで食べたラングスティンヌ(アカザエビ)の中で、一番おいしかったのです。ふわっと、ぷりっとして、なんとも上質。上品で繊細で、絶妙な火入れです。
この旅行の中で、何が一番おいしかった?と問われれば、
迷うことなく、このラングスティンヌです。
こんなに素晴らしい食材、いったいどこにいるのでしょうか。
うっとりのおいしさでした。
もう1回食べたい!
メインもスペシャリテの鳩
「鳩の胸肉、脚のコンフィのシャルトルーズ仕立て」
クラシックには鳩の胸肉は♥型に仕立てますが、
ついこの前認定講座でやったばかり!
なんと美しいハート!!
中心に乗せられているのは、心臓です。
ほんとうにギリギリの火入れで、この上なく柔らかい肉質でした。
かなり心が揺らいだのは、隣の生徒さんの
「舌平目のヴァン・ジョーヌ蒸し、根セロリと黒トリュフの旗仕立て」
なんて素敵〜!
(内緒でちょびっと貰いましたが、私のラングスティンヌと交換で、、これもそれはそれは美味でした)
アヴァンデセールは、ココナツのソルベ
おそらく生のココナツを砕いてココナツミルクを取りだし、ソルベにしていると思われる味。
そう、かつてトンカチで叩いて割って、ココナツミルクを絞ったことがあるから、分かります!
とてもフレッシュでした。
デザートは
「アルレットのキャラメリゼ、柑橘のコンフィ」
アルレットというのは、フイユタージュを巻き上げてスライスして、伸ばして砂糖をかけてぱりっと焼いたパイ菓子のこと。
はあぁ、おいしかった!
コロナ禍以来、5年振りくらいの3つ星です。
アパルトマンに近かったので、みんなで歩いて行って、夜中にまた歩いて帰ってきました。
やっぱり3つ星は特上のエンターテインメントであり、芸術堪能の場であり、幸せを噛みしめる場でもあります。
最上の食材と最上の作り手にも大感謝です。
昨夏、ご一緒するばずだったお方に、心の中で献杯を捧げました。
きっと私たちと一緒に楽しそうに食べてくださったと思っています。
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